2005年06月06日(月) |
バッド・エデュケーション |
監督:ペドロ・アルモドバル 出演:ガエル・ガルシア・ベルナル フェレ・マルチネス ハピエル・カマラ、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 1980年マドリッド。若くして成功した映画監督エンリケの元にある日イグナシオと名乗る青年が訪ねてくる。16年振りに会う彼とは寄宿舎で共に過ごした旧友・・・以上の関係だった。イグナシオの余りの変貌振りにいぶかしがるエンリケだったが、彼が持ち込んだシナリオに夢中になってしまう。それは2人が過ごした寄宿舎時代の悲劇と、エンリケを守る為に自らを犠牲にしたイグナシオの本心が綴ってあったのだ。
【感想】 「トーク・トゥー・ハー(2003.8.16鑑賞)」で世界中から大絶賛を受けたペドロ・アルモドバル監督最新作は、監督自身の半自伝的映画・・・と言うよりも、ぴよにとってはガエル君主演最新作!ただそれだけの理由で鑑賞!!(笑) どーでもいいけどガエル君の作品って何故か単館ロードショーばっかり。まだ日本での認知度低いん?それともハリウッド大物監督が撮らないとダメなん?もうそろそろブレイクしてくれてもいい頃なんだけどなー(ぶつぶつ)
さて。 本作は監督の半自伝という事だそーですが(ぴよは鑑賞後公式サイトを見るまで知らなかった)、この監督さんゲイだったんですか?ち、違う・・・よね?(^-^; ま、いいや・・・とにかくホモネタだとは知らなかったので、当たり前みたいに登場人物の殆どがホモだったり少年性愛者だったりするのでおったまげました!こりゃー良い子の少年少女の皆さんには見せられない作品ですわなー(笑)
マジメに本作の事について書くと(←って、マジメに映画感想書いた事あったのかよ?<自分) 甘美で切ない少年時代の恋を引きずる映画監督エンリケ。でも16年振りに会えた初恋の人の変貌振りに、「コイツ本当に俺が愛したイグナシオ君なのかぁ?それにしてもこのシナリオの話は確かに当時の俺達の事が書かれてるし」という訳で、わずかな手掛かりを元に「自称イグナシオ君」の真実を探しに出かける訳だ。
まあ、ここら辺を差して予告編で「サスペンス」と謳っているんだと思いますが、はっきり言ってこの作品は決してサスペンスではないと思いますよ。 それよりももっと登場人物の心のヒダや精神世界を描きたかったんだろーと思います。
事が「愛した人」だけに、半ば確信しているけれど真実を知らずにいられない。 真実を中途半端に知ってしまうと、今度は更に相手の真意を確かめたくて繋ぎ止めておかなければ気が済まない。 苦しい恋をした事があるなら、こういう気持ちは誰だって理解出来るよね? ネタはホモだけど(こらこら)、この作品に登場するホモ男達はみんなそういう苦しい思いに悶えているのだ。
じゃあ「自称イグナシオ君」は何故劇中劇の「サハラ役」にこだわったんだろう? ここがまた切ないなぁ・・・と思ったんですよね。 映画がクランクアップした直後に自称イグナシオ君は号泣するんですが、訳わかんなくて「はぁ?」と思ってたらその理由はクライマックスで薄らハゲたおっさんが語ってくれました。←をい
ある人は報われない愛の真実の在処を探し、ある人は利用されていると百も承知でも自分の愛する心だけを拠り所にして一途に付きまとい、そしてある人は自分の罪の根源を演じる事でその贖罪を請う。 誰もが切ない、誰もが悲しい、そして誰もが苦しい。
・・・と、思いっきり詩的に(←ぴよにはコレが精一杯だ)書きましたが、 多分この映画を見た人のほとんどは「なんぢゃ、こりゃ」「つまらーん」と思うでしょう(爆) ま、実際ぴよも映画見ながら「とってもおセンチだけど、とてもじゃないけど万人ウケする作品ぢゃねーな」と思ったし、日本人には絶対にウケない事必至の作りですもの・・・どーも判りにくいっつーか面白味がないっつーか(^-^;
はっきり言って、ガエル君が熱烈に好きかアルモドバル監督作品を盲愛している方以外には薦めません。 ただガエル君ファンなら見て絶対に損はないです!コレだけは保障します!!
・・・脱ぐよ♪ギリギリまで行くから♪ムハーッ! ←バカは放っておいて下さい(苦笑)
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