監督:村上正典 出演:山田孝之 中谷美紀 国仲涼子、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 電車の中で暴れる中年オヤジから若い女性を助けた男。22歳秋葉系オタク、彼女いない暦22年。やがて彼女からエルメスのティーカップがお礼に届いた事で一気にヒートアップ!某巨大掲示板の仲間にとまどう気持ちと淡い恋心を相談。そして仲間達もこのオタク「電車男」の為に奮闘するのだ。
【感想】 某巨大掲示板(って言うか、今更名前書かないのも不自然なので以後2ちゃんと書きます)で実際にやりとりが起こり、一大センセーションを巻き起こした奇跡の純愛物語の映画化。 まあ、ネットやってる人なら「電車男」の話を知らない人はほとんどいないでしょう。それに昨年秋に書籍化されるや驚異的な大ヒットを記録しましたから、それで知った方も多かったでしょう。
ぴよは書籍版は未読ですが、2ちゃんのスレッドをまとめたサイト(中の人さん編)は友達に教えてもらって徹夜で読み耽って涙しまくったタイプなので、この作品には随分個人的にも思い入れがあると言っていいでしょう。
まずこの純愛物語を映画化するに当たって、一番の難関が「2ちゃんスレの文章の羅列を、どうやって映像化していくのか?そして2ちゃんの住人達の様子やスレの雰囲気をどうやって出していくのか?」という事だと思ったんですが・・・ 少なくともこの作品はとても上手にまとめ上げていたと思いましたね。 登場する2ちゃん住人達を限定してそれぞれにスポットを当てる事で、相談する電車男側とそれに本気で激励したり時に皮肉ったりしながらも電車男に肩入れして行く2ちゃん住人達の心情をうまく表現していると思いましたわ。
それから多少作り込み過ぎなエピソードもありましたが、概ね実際のエピソードを膨らませて使っている程度だと思ったし、クライマックスシーンの作り方も映画上映時間を考えるとコレでよかったんじゃないかな?と好意的に見れました。
主演の山田孝之クンの好演が光りましたねー♪ 女性の扱いに慣れなくてオドオドしてる様子なんて、本当にこの人オタクなんじゃないか?と思うくらいリアリティがあって良かったっすよ。山田クンの相方が中谷美紀ちゃんってのは、この話を知らない人には「年齢差あり過ぎて違和感あるよー」と言われそうですが、コレは仕方ないですよね・・・実際のスレで「エルメスさんは中谷美紀似」って言われてますから。 そんな訳で、スレを一通り読んだ人ならエルメス役は彼女以外に考えられないでしょう。
どうしても難しいのがエルメス側の気持ちの見せ方ですよね。 2ちゃんに参加してるのは電車男だけだから、彼の書き込みからしか彼女の様子を想像するしかないんですから。 本作では「PCを買いに行こうと約束した(←コレは実際にあった出来事)」エピソードに絡めて彼女の側の気持ちも上手に出していたと思いましたね・・・
ってね、この感想書きながら自分でもよく判らなくなって来ました(^-^; だってこの話を元々知ってて、映画では表現されてなかったエピソードも知ってるぴよが見てるんですから、映画見ながら自分の頭の中で勝手に話を補完して膨らませながら見ちゃってたと思うんですよ(苦笑) だから元々2ちゃんスレの事も知らない、書籍も読んでないって人が見たら一体どう感じるのか想像付きません。
少なくともぴよの感想とオススメ度は「このスレの話をあらかじめ知ってる方」限定だと思って下さい。 もしお友達でPCを持ってない、2ちゃんを知らない、電車男?ナンデスカ?という方がいたら・・・その方には是非この映画を見てもらってですネ、どれくらい理解出来たのか聞いてみて欲しいです。
個人的には映画の締めくくり方もよかった。 スレは「卒業」という形で終わっていますが、映画らしいいい味付けがしてあったと思いますね。
・・・そうそう。スタッフテロップが流れても直ぐに席を立たないよーにね! (このシーンは実際の2ちゃんスレ住人のカキコを踏まえたネタだとぴよは思ったんだけどナ♪)
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