監督:本広克行 出演:ユースケ・サンタマリア 寺島 進 國村 隼、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 2003年11月24日、台場レインボーブリッジ封鎖によって解決した連続殺人事件。その直後警視庁初の交渉人として活躍した真下正義はマスコミに取り囲まれて事件の経緯を語っていた。それから1年後の2004年12月24日クリスマスイブ。雪乃とデートの約束をしていた真下は突然室井管理官に呼び出される。東京トランスポーテーション・レールウェイ(地下鉄)の最新鋭実験車両「通称・クモ」が何者かに乗っ取られて、真下を交渉人に指名して来たと言うのだ・・・
【感想】 「踊る大走査線」シリーズのスピンオフ企画・第一弾は、先の「踊る大走査線 the Movie2」で警視庁初のネゴシエーターとして登場した「真下正義」を主役に据えて展開するスリリングな地下鉄乗っ取り事件。 既にスピンオフ企画・第二弾として「容疑者 室井慎次」の予告編も流れてますよね。
ネタは「踊る・2」の事件後から始まって、話が動くのがその1年後のクリスマスイブ。 何者かに東京の地下鉄が乗っ取られて、どーやら「ボクは警視庁初の交渉人と言われていますがぁー」と自慢げにマスコミのインタビューに語る真下が気に入らないと思った犯人が、真下を翻弄しながら東京をパニックに陥らせようという展開。 地下鉄や列車乗っ取り系のパニックムービーは数多く作られていますので、割と安心して見られるかな?ってね(笑)
ぶっちゃけ言うと「何だかなぁ〜」な作品でした。←いきなり結論から入ると感想書きにくいゾ、と(^-^;
そもそも「織田ユージ君が好き♪」という理由で「踊るシリーズ」を見ているぴよにとって、織田ユージ君が全く出演しない踊るシリーズに魅力を感じない訳ですわ。もうこれはどうしようもない。 せめて過去映像でもいいからユージ君が登場してくれたら、それだけで満足もしただろう。
ユースケ・ファンの方には本当に申し訳ないんだけど、彼はやっぱり主役を張るタイプじゃないんですよ。 脇役だからこそ光るキャラクターっていますよね?彼は正にそういうタイプだと思うんですわ。主役にはなれないけど主役を脇から支える事で自分も光るという役者さんっているじゃないですか。 そういう意味ではユースケ氏は今の日本のTVドラマ界を支える「若手名脇役」だと思うんですよ。
そんな「TVドラマ界の名脇役」がいきなりスクリーンで主役を張るのは絶対にムリがある。 とにかく「華」がないんですもの。そもそも飄々としてボケかますのが担当のキャラクターを主役にしようと思ったら、それなりにカリスマ性のある役者が演じなければダレるに決まってるんです。
本来引き立てなければいけない「主役」なしで話が進むんですから、更にその脇を固めるしかない。 そんな訳で、本作には寺島氏や國村氏、更にはちょい役で八千草薫@重鎮まで総動員したり、「お笑い担当」として既に使い古された感もある(言い換えれば最も磐石な)石井正則氏を配置して万全の構えを見せているものの・・・ ぴよが本気で笑ったのはTTR(東京トランスポーテーション)の総合指令長を演じた國村隼氏の「あ、お母様」ネタしかなかったというていたらくですから。
踊るムービーはある程度万人ウケする作りになっていると思います。 でもそのスピンオフ企画にまで来ると、踊るシリーズに散々ハマってキャラクターに思い入れのある人じゃないと「映画」としてはとても評価出来るものではないと思う。 簡単に言えば「すごくお金掛かってると思うけど、TVドラマ@特番で充分な内容」
今回、この映画は見に行く人が相当多いだろうと思って、敢えて内容に触れる記述はしません(公開前なので) 展開や犯人の設定や犯人に関する考察にもツッコミ入れたい箇所が多々あるのですが、それは公開後にもし再見する機会があったらしようと思います。(人気シリーズだけに、余り内容に深く触れない方がいいでしょう)
ただ、ぴよの率直な感想を言わせてもらうと「そこそこ楽しませてはくれるけど、それ止まりのB級映画」ですね。
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