2005年03月13日(日) |
ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方 |
監督:スティーブン・ホプキンス 出演:ジェフリー・ラッシュ エミリー・ワトソン シャーリーズ・セロン、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 1950年代、イギリスのラジオドラマで人気を博していたピーター・セラーズは、苦労の末ようやく夢だった映画の世界に入り大活躍するようになった。映画で共演したソフィア・ローレンに惚れ込むピーターに呆れた妻は、ついに子供と共に出ていってしまう。失意のピーターに舞い込んだ仕事は「ピンクの豹」のクルーゾー刑事役。これが大ヒットして私生活では美人女優ブリット・エクランドと再婚するが、突然の心臓発作が彼を襲うのだった。
【感想】 大ヒットコメディ映画「ピンクパンサー」シリーズのクルーゾー刑事役、と言えば誰もが「あぁ、あの人ね!」と思い出すであろうピーター・セラーズ氏の半生を描いた作品。 ぴよも「ピンク・パンサー」はいくつか見てるけど、子供の頃にTVの洋画劇場で見たきりだから内容なんかはほとんど覚えてない・・・でもコミカルで独特のパフォーマンス(虫眼鏡で覗き込む表情とか)のクルーゾー刑事は印象に残ってる。
伝記映画というと、見せ方にパターンがいくつかあるようです。 その人物の独白形式、その人物に関わった第三者が回想して語る形式、人生の終末に走馬灯のように自分の半生を振り返る様子を見せる形式、その人物のある時点を切り取ってリアルタイムの出来事のように見せる形式、等々 本作は、ある時ピーター・セラーズの独白形式であり、ある時第三者の回想であり、ある時リアルタイムに見せていて・・・視点がコロコロと変わって観客を翻弄し続けるという、ちょっと変わった見せ方になっています。
更に言えば、回想シーンだと思っていたものが実はセットで組まれた演技シーンであったり、リアルドラマだと思っていたものがいつの間にかピーター・セラーズの脳内ドラマになっていたり、妻の存在がいつの間にかピーターの形態模写に摩り替わっていたり・・・結局この映画を見ても、誰も「ピーター・セラーズ」という人物の実態や実像を掴む事は出来ないんじゃないかと思うんです。
コレが「訳わかんないからダメだ」という事ではなく、逆にキモだと思うんだよね。 映画中でピーター・セラーズは自分の事を「何も入っていないカラッポの箱だ」と語っている。空箱の中にその時々の役の人格や人生を詰め込んで演技している。 ピーター・セラーズ自身、自分が何者なのか?自分のアイデンティティとは何なのか?結局掴めずに・・・と言うよりも「自分自身」という確固たるものがないと延々と苦悶し続けている。 鏡の前に立った時、自分の姿が写っていないというシーンはとても印象的だった。
冷静に考えると、随分子供じみた人だったんだなぁと思う。 映画冒頭、ピーターの父親が嘆くシーンが印象的。母親の育て方が間違っていたと語る父親は、ピーターの事を「最後に残ったケーキを独り占めする子になってしまった」と語るけれど、そのセリフがすごーく納得出来る。
そんなトリッキーな見せ方の話なんですが、どーもこの映画のテンポに乗れませんでした(^-^; 決して退屈ではないんだけど、ピーター・セラーズという人がどういう人だったのかが結局判らないので・・・と言うよりも、どういう人なんだかわかんないというのがキモの話なので、当然だけどピーター・セラーズ自身に観客が共感したりのめり込める余地がないんですわ。 ずーっと不可思議で不安定な気分で見続けて、結局不安定な気持ちでエンディングを迎える(苦笑)
ジェフリー・ラッシュの演技は素晴らしかったですけどネ。 でも自分の気持ちが入り込む余地のない映画って、どーもとっつきにくくて苦手です。
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モルディブから帰国いたしました! いやぁ〜・・・サイコーですよ!モルディブ! スマトラ沖地震?そんな事気にしないでモルディブ行っちゃって下さいヨ! モルディブの皆様も「他の国の人はすっかり元通り来てくれてるのに、日本人だけが戻って来ないよぅ〜」と嘆きつつ、 今か今かと日本人が戻って来るのを待っておりました。 ビバ!モルディブ!今こそ日本人のみなさんもモルディブ行って青い海を思う存分楽しむのぢゃーっ!!
さて。 今日の感想はモルディブに行く際に鑑賞した機内上映ではありません。 モル旅行前に鑑賞してUPしそびれていた作品「その1」です。 実はまだモル前鑑賞した作品が2本UPしていないんですが(苦笑)
明日こそは機内上映で鑑賞した作品を何とかしてUPしたいなと・・・もしかしたらムリかも?(^-^;
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