2005年02月28日(月) |
タイムトラベラー きのうから来た恋人 |
監督:ヒュー・ウィルソン 出演:ブレンダン・フレイザー アリシア・シルヴァーストーン クリストファー・ウォーケン、他 オススメ度:☆☆☆☆+
【あらすじ】 1962年ロスに住む天才発明家カルヴィンと臨月を迎えた妻ヘレンは、キューバ危機のニュースを見て危険を感じ、カルヴィンが作った広大な地下シェルターに逃げ込んだ。直後たまたま自宅に飛行機が墜落、核爆弾が落ちたと勘違いしたカルヴィンはシェルターを35年開けられないようにロックし、シェルター内で生まれた息子アダムと3人で暮らしてきた。35年後シェルターロックが解除されて外に出たカルヴィンは、オカマや銃を持った若者を見てショックで寝込んでしまう。食料調達の為に息子のアダムが生まれて初めて外に出たのだが迷子になってしまい・・・
【感想】 1999年製作のロマンティック・コメディー。 本作、クリストファー・ウォーケンの熱烈ファンの方から「布教活動(謎)」として強く勧められましてネ、レンタル屋さんに速攻で走っていって店員に探してもらって借りて来た次第。DVD発売もされてます。
設定が1962年に始まるってのがウマいです。 当時アメリカはキューバ危機で上へ下への大騒ぎをしていた時期。確かに当時は「家庭用シェルター」の販売ニュースなどが世間を賑わしていて、一部の金持ちは購入したりしていたでしょう。 で、ウォーケン様の役ドコロはキチと紙一重状態の天才発明家(どちらかと言うとキチ寄り。笑) 彼は自分の発明で得た巨額を投じて自宅地下に巨大シェルターを作っていて、3人が35年間暮らして行けるだけの充分な食料や生活必需品を備えているという設定。
もう最初っからハチャメチャな話なんですが、これがちゃんと筋が通ってるからスゴいんですわ!(笑)
で、35年間地下シェルターで息子に英才教育を施す訳ですが、全く外界を知らない息子のアダムにとって、パパとママの教えは彼の世界の全てな訳です。超ウルトラ純粋培養されたアダム35歳@童貞(爆) 上にも書いたけど、1962年というとまだアメリカでは「古き良き時代」の真っ只中。ウーマンリブ運動もベトナム戦争もないし、妻は花柄のフリフリスカートを履いて夫に仕えるのがステイタスの時代。 先日観た「ステップフォード・ワイフ(2005.2.17鑑賞)」とまるまる時代が被ってます。
そんな古き良き時代からパパもママもその後のアメリカに染まらずに生きて来たから、当然だけどそんな両親に育てられた息子のアダムも「古き良きアメリカ男児」に育つという訳でして。 これが現代(劇場公開時の90年代)の「ヨゴレなアメリカ娘」の目に、もっと言えば2005年の今鑑賞したぴよの目にも奇異でありながら羨ましく微笑ましく映るという構造。しかもすんごくコミカルで面白い!
過去の遺物が現代にタイムスリップして来るラブコメと言うと「ニューヨークの恋人(2002.5.14鑑賞)」とネタが似ているなーと思いながら鑑賞していたんですが、この作品の方がずっと前に作られてるんですよね。 そして言わせてもらうと「ニューヨークの恋人」よりも本作の方がずっと出来がいい。
エピソードも時代に即しているし、映画の見せ場エピソードであるアダムのダンスシーンも、ネタの前振りとしてシェルター内できっちりダンスを習うシーンが登場しますし(ウォーケンとシシー・スペイセクのダンスシーンは必見!笑) その他の小ネタも魅力的だし、前振りとオチの落としドコロが判り易くてナチュラルで好感度高いです♪
惜しむらくは、日本人ウケするミーハーなメジャー俳優が出演していない為に、きっと劇場公開時もそれ程話題にもならずに闇に埋もれてしまったんではないか・・・という事でしょうか。 (ウォーケンファンのM様、この部分はお気になさらないで下さい!苦笑)
今からでも遅くはないです! ここんとこ当たりラブコメ映画も少ない事ですし、この作品未見のラブコメ&ロマコメファンの皆様は今直ぐレンタル屋に直行して本作を借りて来るorビデオかDVD購入に走りましょう!損はさせませんヨ♪
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