2005年02月17日(木) |
ステップフォード・ワイフ |
監督:フランク・オズ 出演:ニコール・キッドマン マシュー・ブロデリック ベット・ミドラー、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 EBSテレビの敏腕プロデューサー・ジョアンナは、自分が企画した新番組で傷害事件が発生し、その責任を取らされ解雇されてしまった。失意のどん底にいるジョアンナを心配した心優しい夫は、人生をやり直そうと郊外の閑静な住宅街ステップフォードに引越してきた。町の空気にたちまち馴染んだ夫だったが、ジョアンナは余りに美しく装い余りに完璧な妻達の様子に違和感を感じるのだった。
【感想】 ニコール・キッドマン主演最新作。「ローズマリーの赤ちゃん」等で知られるアイラ・レヴィン氏の原作を映画化。1975年にキャサリン・ロス主演で映画化されていて、本作はリメイクという事です。 出演してる役者が芸達者揃いで、ニコール演じるジョアンナを支える優しい夫役にマシュー・ブロデリック、ステップフォードを仕切るウェリントン夫妻をクリストファー・ウォーケンとグレン・クローズ、そしてジョアンナと共にステップフォードの謎を探る隣人ボビー役にベット・ミドラー・・・一癖ありそうな錚々たる顔ぶれってヤツですね。
予告編を見た段階ではハードなサスペンス?と思ったんだけど、蓋を開けるとブラック・コメディなB級サスペンスといったトコロでしょうか。意外と言ったら意外だけど、ぴよはこーいうの大好きですねー♪
まずその町並み、家の中の様子、調度品、ステップフォードの妻達の衣装や髪型の可愛らしさと言ったら! 1960〜70年代風って感じかな?設定は現代のハズなのに、何故かこの町の中だけタイムスリップしたみたいに家も人も何もかもがわざとらしいくらい「古き良き」モードになってる。
この「古き良き」ってのがキーワードだあね。 「男は家長然としてゆったり構え」「妻は常に美しく装い完璧に家事をこなして夫に絶対服従する」・・・これがあるべき夫婦の姿だと思ってた時代が日本にもあったぢゃないですか。 世の男性の「理想の妻像」ってきっと世界共通なんだろうなぁーと思わされるよね。女側から見るとすげーキモいんだけど、かつては女もこういう妻に憧れ頑張った時代があったんだよなー・・・ってネ。
要するに「女はこうあるべき」という理想を掲げて縛りを作っているのは、男ではなくて実は同性である女だ、というのがキモというかこの映画のブラック・ユーモアたる部分なんですよ。 バカ男達の逆襲劇に見せておいて、実は手のひらの上で転がしてるのは女。逆に「男ってこーいう女が好きだよねー」と鼻で笑っているようで、実際には鼻で笑ってる男達に気に入られようとせっせと髪の毛カーラーで巻いたり爪磨きして「理想の女」を作り上げてるのは同性の女。 フェミニストを擁護しているように見せかけて、実はチクチク嫌味言ってるみたいな感じだよネ(笑)
他にも「ゲイの共和党候補」とかブラックユーモアてんこ盛りですが、それ程難しいネタはないし日本人にも判り易いお軽い笑いで終始していますので、なぁーんにも考えないで楽しむのにうってつけのバカ映画になってます。
それにしてもニコール嬢の美しさったらどーなんでしょう! すっぴんにボサボサ頭でジャージ姿でも誰よりも美しいですわよ。それが「ステップフォード式」に染まろうと努力する辺りから更に磨きがかかり、プラチナブロンドのパーフェクトスタイルになるに至っては溜息しか出ませんって! ニコールファンはこの映画見逃したら人生3割損する!マジで余りの美しさに卒倒しそーになっちゃったわヨ!
ぶっちゃけ言ってDVDレンタルで充分な内容のお軽いB級バカコメディですけど(無茶苦茶言ってる?)、暇潰しに楽しむ娯楽映画の王道みたいなこんなアホ映画に、よくもこれだけ芸達者を揃えて豪華絢爛にやって下さいました!みたいな映画好きさんならではのお楽しみに溢れてますヨ。 ぴよはこーいう映画がだーい好き♪バカ映画のクセに妙に洗練されてるのもステキです♪
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