ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2005年01月19日(水) シルヴィア

監督:アリソン・オーウェン・アレン
出演:グウィネス・パルトロウ
    ダニエル・クレイグ
    マイケル・ガンボン、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
アメリカの裕福な家庭で育ったシルヴィア・プラスは、詩人になる事を夢見てケンブリッジ大学へ進学する。そこでイギリス人大学院生テッド・ヒューズの詩に感銘を受けたシルヴィアは、パーティーでテッドに出会いたちまち2人は恋に落ちた。卒業と共に結婚し、その後テッドは小説家として名声を手に入れる。ところがその頃からシルヴィアは、自分の創作意欲が湧かないイライラとテッドの女性関係への疑いが募り、心が蝕まれていくのだった。


【感想】
アメリカ人で知らない人はいないという、伝説の女流詩人シルヴィア・プラスの半生を描いた作品。
主人公シルヴィア役をぴよ大好き♪グウィネス嬢が好演。テッド・ヒューズ役のダニエル・クレイグという役者さんの事は知りませんが、彼女が最後に暮らしたロンドンのアパートの階下に住む心優しい老人役に、ハリポタシリーズの3作目からダンブルドア校長先生役を演じているマイケル・ガンボン氏がキャスティングされています。

まず内容は置いといて(←いきなり内容すっ飛ばしですか。苦笑)
とにかくグウィネス嬢がめっちゃくちゃ可愛い!猛烈に可愛い!彼女の衣装も超ツボ!ヘアスタイルもゆったりした巻き毛が顔にかかって愛らしさ炸裂♪
本作の衣装を担当したのは「エデンより彼方へ」や「恋におちたシェイクスピア」でアカデミー賞最優秀衣装デザイン賞を受賞したサンディ・パウエル女史。本作でもその才能は如何なく発揮されていて、1950〜60年代の清楚で上品な令嬢風の衣装がグウィネス嬢の美しさを際立たせるように効果的に演出されています。

さて、ぴよはよく知らなかったシルヴィア・プラスという方ですが・・・
要するに才能もあり感受性も名声欲も強かった事が災いして(?)、同じ土俵だったハズの夫のテッドが先に名声を得た事で精神のバランスを崩してしまったよーです。
彼女の「名声を得たい」欲望と「夫からの愛を得続けたい・夫の愛を失いたくない」という思いが、逆に彼女の心を蝕んで夫を遠ざけるという皮肉な結果になってしまうくだりは、同性として切ないモノがありました。

彼女が嫉妬に狂うシーンは本当に恐ろしい。
「嫉妬」という負のパワーを激情に駆られてそのまま相手にぶつければ、相手はどういう反応を示すかなんて誰もが想像に難くないし、シルヴィア本人だってよく判っている。
それでもぶつけずにはいられない彼女の胸中を思うと、胸が締め付けられるような思いでいっぱいになります。
そして自分も若い頃はこういう事をやって失敗したなぁ・・と溜息が出たりなんかして(苦笑)

幼い頃に父親を亡くした事による愛の喪失感と渇望感が、ようやく手に入れた愛を失いたくないという熱烈な思いへ通じ、更にはその愛を失った事で心の闇と対峙して詩の創作へ昇華させていく。
彼女のトラウマ、彼女の豊かな才能と感受性、彼女の心の闇、叫び、そういうものがストレートに観客に飛び込んで来る、非常に練られたスマートな脚本だなぁという印象が強いです。

「詩人の半生」というだけあって、脚本家は随分苦労したでしょう・・・シルヴィアやテッドが語るセリフ一つ一つの言葉の表現の詩的で美しい事と言ったら♪文芸作品が好きな方には相当ツボに来る事間違いなしです。

作品自体は非常に丁寧だけど地味な作りなので、エンターテイメント好きさんにはウケが良くないんじゃないかと思うけど、セリフ回しの美しさを楽しんだり衣装や役者の演技を楽しんだり、はたまたシルヴィア・プラスという女性の生き様に共感したり同情したり出来る人にはかなりツボに入るんじゃないかと思いますネ。
ぴよはエンターテイメント好きですが、それでもこの作品はかなりお気に入りですヨ。

何しろ・・・グウィネス嬢が猛烈に美しいですから♪







 ↑
クリックすると文字が変わる投票ボタン
姑息な手ですが、映画感想が気に入ってもらえたら
ポチ☆と押してやってください(^_^;)


My追加





 < 前の作品  INDEX  あいうえお順INDEX  次の作品 >


ぴよ [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加