2005年01月06日(木) |
スーパーサイズ・ミー |
監督:モーガン・スパーロック 出演:モーガン・スパーロック アレックス Mr.D・アイザック、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 スパーロックは、TVで肥満に悩む2人のティーンエイジャーが「太ったのはハンバーガーが原因」とマクドナルド社を訴えたというニュースを見て釘付けになった。マクドナルド側は「自社の食品の栄養バランスと肥満に因果関係はない」とコメントしていた。(実際裁判は大量に食べた本人の責任として原告の請求を棄却) どちらの言い分が本当は正しいのだろうか?――スパーロックは1ヶ月間3食全てマクドナルドを食べると人間はどういう変化を起こすのか?それとも起こさないのか?という実験を始める事にしたのだが・・・
【感想】 2004年のサンダンス映画祭で公開されるや、ファーストフード王国・アメリカを激震させたという話題のドキュメンタリー。 タイトルの「スーパーサイズ」は日本のマックでは販売されていないが、肥満大国アメリカではかなりポピュラーなサイズとしてどこのファーストフードでも(マックだけでなくバーガーキングでもネ)販売されていた。 ちなみにこの映画が上映された後、米マクドナルド社はスーパーサイズの販売を止めたそーだ。
そもそも日本人の考え方(と言うよりも一般常識的な考え方)として、「体を動かすよりも多くのカロリーを摂取すれば太る」と誰もが思うでしょ? も1つ付け加えるなら「同じモノばっかり食い続ければ体にいいわきゃ〜ない」という事も知ってるハズ。 更に言えば、誰の目から見ても「マックは油を沢山使用している」「高カロリー食品だ」と判るハズ。 そんなモノを1日3食食い続ければ結果はミエミエぢゃん・・・という、予想すらする必要もない実験を映像で見せてくれて、今敢えて「ファーストフードはこんなに実害があるんですヨ!」という事をお披露目しようという作品です。
結果は見えてますから、スパーロック氏の食べる様子と並行して「肥満大国アメリカの実情」として、学校給食の驚くべき事実や街角インタビュー、ファーストフードの過剰摂取に警鐘を鳴らす各方面の知識者達のコメント、更に恋人が語る「スパーロックの変化」等を見せて行きます。
これらを見せる意図は、「勝手に大量に食って太ったヤツが悪い」という人々に対して「そーじゃないんです。アメリカという国は小さな頃からファーストフードに洗脳されていて、彼らの意思とは無関係に食べるように仕向けられているんです!」という事らしいのですが・・・ぴよにはただの難癖にしか見えんわネ(笑)
洗脳に関して言えば一理あるとも思う。 ただ、幼い頃に口にする食品というのはほとんどのパーセンテージで親がチョイスして与えている訳だから、洗脳以前に親の躾と家庭での食生活習慣の方がアメリカは問題なんじゃないかと思うんだよね。 「その親も洗脳されてんだもん」というトコロかもしれませんが、ある程度の年齢になれば知識も増えるし情報も入る、それより我が子を健康的に育てようという気持ちがあれば、そう安々とファーストフードで誤魔化すような事はしないし、してはいけないと誰もが思いますよネ?え?思わない?(^-^;
ファーストフードが怖い、とは思わなかったけど「アメリカ人の発想の展開や親達の感覚が理解出来ない」とは思った。 我が子のランチにお菓子だけ持たせたりコーラ1本だけだったりって・・・この国は明らかに病んでますヨ(笑) フライドポテトとクリームのかかったスパ、オイルたっぷりのピザとパンケーキにスナック菓子の並んだ学校給食を平気で配膳する感覚、アメリカ人のママ達ってロクに手料理作ってないんじゃないの?としか思えない。
食品業界を守る為に政治と癒着している事等、なかなかいいトコロまで切り込んで行きますが、コメンテーターのウンチクが長い&多過ぎて途中ダレまくるのが何とも頂けません。 ただ、スパーロック氏が自らの体を張って作ったドキュメンタリーとしては「よく頑張ったネ」と褒めてあげたいですし、この作品によって少しでも肥満に対する危機感を持つ人が増えれば素晴らしい事だと思う。 偏見多めだとは思うけど、少なくともマイケル・ムーアの作品よりはこの作品の方が好感持てたね。
でもネ、この映画見た事で「マックはもう2度と食べないワッ!」とは思いませんでしたね。 結局肥満は本人の自己管理の範疇だと思う。実際スマートなアメリカ人だって沢山いるんだし。
という訳で、ぴよは今後もマックには行きますヨ♪諸悪の根源だと言われようがマックのポテトはウマい♪(笑)
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