監督:ジャン・ポール・ラプノー 出演:イザベル・アジャーニ ジェラール・ドパルデュー グレゴリ・デランジェール、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 1940年パリ。美貌の女優ヴィヴィアンヌは、ある日しつこく付きまとっていた男を誤って殺してしまう。幼馴染みのオジェに助けを求めて男の死体を運んでもらうが、途中でオジェが事故を起こして殺人犯として逮捕・投獄されてしまった。 それから数ヵ月後の6月14日、ドイツ軍のパリ侵攻のドサクサで脱獄したオジェは、パトロンの大臣と共にパリから脱出したヴィヴィアンヌを追ってボルドーに向かったのだが・・・
【感想】 「シラノ・ド・ベルジュラック」でセザール賞10部門制覇という快挙を成し遂げたジャン・ポール・ラプノー監督が、8年の沈黙を破って久し振りにメガホンを取った新作。 美貌の女優ヴィヴィアンヌにイザベル・アジャーニ、パトロンの大臣には「シラノ・ド・ベルジュラック」にも起用されたジェラール・ドパルデュー、そして「8人の女たち」のヴィルジニー・ルドワイヤン、「E.T.」「パッチ・アダムス」「エリン・ブロコビッチ」等の名作に数々出演するピーター・コヨーテ等の豪華な役者を使って、正に満を持しての登場ですゼ♪
時代はナチス・ドイツ侵攻直前〜侵攻後のフランス。 その美貌を武器に男を次々と自分の思いのままに操るヴィヴィアンヌは、自分の殺人の罪を幼馴染みで自分にゾッコン惚れ込んでる事を百も承知のオジェに被っていただく・・・ってね、
まず、イザベル・アジャーニって今年何歳になるか知ってるぅ? 彼女は1955年生まれなんすよ。今年で何と50歳におなりあそばされるんですヨ!(撮影時は40代だったろーけどサ) いくら若作りしても、いくら実年齢に見えない程(この人整形してないの?胡散臭い顔だけど。笑)美しいとは言ってもさー、やっぱ限界ってモノがあると思うんだよね。 本作でオジェを演じたグレゴリ・デランジェール氏はセザール賞最有望新人男優賞を受賞しています。確かに彼はとても魅力的で演技もウマく、賞を取ってもさもありなん!と納得出来ますが・・・
イザベル・アジャーニ、あんたいつまでこの手の役やるつもり?と、終始ツッコミ入れまくり(^-^;
まあ、確かにヴィヴィアンヌの役ドコロはイザベル女史(嬢とは言えまいて)にはピッタリな、自分のご都合で男をいいように使って「困った時はウソ泣きで通す」という、典型的な同性に嫌われるタイプのオンナを演じているのですが(笑)
当時の衣装、風景、風物、風俗、どれを取ってもジャン・ポール・ラプノー氏のこだわりを随所に感じさせてくれる映像作りになっていて、こーいう部分はぴよとってもお気に入りなんですけどネ、 それにしても、正直言って「ネタが散乱してて言いたい事が判らず、しかも面白くもない」ってのはどーもなぁ。
男女の機微を見せ、ちょっとサスペンスチックでもあり、時代モノでもあって、多少スリリングでもある。 良く言えば「オイシイとこ取り」なんだろーけど、展開はぬるぬるのユルユルだし、ヴィヴィアンヌが様々なエピソードに絡んで引っ掻き回す「狂言回し」を演じているんだけど、彼女がすごーくイヤなオンナなので共感には程遠い。 別にヴィヴィアンヌやオジェ他、この映画に登場する誰かに共感や感動を覚えて欲しいと思って作ってる訳じゃないのかもしんないけどサ、だったらこの映画が言いたい事って何なのさ?と言いたくもなる。
ジェラール・ドパルデューがいつ笑わせてくれるのかなー♪と期待しながら見てたぴよにも問題はあるけど(苦笑)
ただね、 いい役者を揃えてるだけあって、話はつまんなくても(をい)演技は素晴らしいと手放しで褒められます♪ 逆に言えば、これだけの名役者を揃えてこれだけ美しい映像なのに話がコレなのか・・・という失望も。 フランス映画らしいと言えばそのトーリ、でも日本人にはなかなか受け入れられにくい作品なのは間違いないです。
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