監督:アレックス・プロヤス 出演:ウィル・スミス ブリジット・モイナハン ブルース・グリーンウッド、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 2035年の近未来、既に家庭用ロボットが普及して人間の良きパートナーとなっていた。家庭用最新ロボットNS-5の発売を目前に控えたUSロボティック社で、ロボット開発者ランニング博士が謎の死を遂げた。状況から自殺と断定されたものの、捜査に当たったシカゴ市警のスプーナー刑事はこれがロボットの仕業ではないかと疑い周囲の失笑を買うハメになる。 そこへ一体のNS-5が動き出した・・・それは「ロボット3原則」をプログラミングされていない特別なロボットだったのだ。
【感想】 ウィル・スミス主演最新作・・・って、もう公開されてから随分経ちますわね(^-^; 本作は、SFファンならこの名を知らない人はいない!伝説のSF作家アイザック・アシモフ氏の著書「われはロボット」をモチーフにして製作された近未来ロボットアクション大作(って書かなくてもみんな知ってるよねぇ?苦笑)
一応映画の核になるアシモフ氏が提唱する「ロボット3原則」くらいは簡単に明記しておきましょうか・・ 1. 人間に危害を加えない 2. 人間の命令に服従する(それが犯罪にならない限り) 3. 前2ヶ条に反しない限り、ロボットは自己を守る
要するにこの3原則をロボットが破ったらどーなるよ?というネタなんですわ。
ウィル・スミス演じるスプーナー刑事は、ロボットが大嫌いの昔気質という設定。 でも、ただ単に「アナログの方がカッコいいぢゃん♪」という事でなく、彼がロボットを嫌う理由がきちんと用意されてるし、その理由というのが自殺した?ランニング博士渾身の一作「特別なロボット・サニー」の設定と、その後の展開に上手に絡むように作られててなかなかソツがないです。
とは言うものの、そこはハリウッド映画(謎) 展開はミエミエだし、無意味にウィルはマッチョな上半身を自慢げに晒しまくるし(笑)、そもそもスプーナーがロボットを嫌うという設定はともかく、彼がロボットを嫌う理由は決してランニング博士がロボットに殺されたのでは?と疑う理由にはならないと思うのよね(ぼそ)
破綻しまくってるとは百も承知だけど、人工知能の開発・進化がめざましい昨今、誰もが1度は考えた事があるネタ「もしロボットが感情(自我)を持ったら」という問題を、この映画はなかなか上手に料理しているんじゃないかと思うんですわ。 (実際ロボットに感情・情緒・自我の発露というのが起こる可能性があるのかぴよは知りませんがね) 「特別なロボット・サニー」が困った顔したり悲しそうな顔したりするのが最初はめっちゃ違和感あったのに、映画終盤になると見慣れたのか?見せ方がうまいのか?人間じゃなくてサニーに感情移入してる自分(笑) サニーとスプーナーが握手するシーンなんて、ちょっとうるっと来ちゃったぢゃん(^-^;
難を言えば、ロボットの感情・自我を示唆する重要なエピソード「ウインク」がもう少し判り易く効果的に使われていれば・・・というトコロか。 あの「ウインク」シーン、最初にウィルがサニーに説明してるくだりを見た時にぴよは「ターミネーター2」のラストシーンを思い出して、勝手に「あぁ、コレはきっとラストでサニーが自らの命を絶つ時にウインクするに違いない!」って決め付けてたぢゃんね・・・勝手に感動のラストを想像するのはやめましょう。肩透かし食らうと悲しい目に遭います(爆)
という訳で、今作は意外な程アッサリしたラストシーンで(ある意味誰もが想像した展開通り)、逆にぴよはちょっと驚いたんですけどね。 あそこまでサニーに頑張ってもらったんだから、もっと泥臭い感動モノにしちゃっても全然OKな気がしたんだけどナ。
やっぱ・・・主役はサニーじゃなくてウィル様だから、ウィル様1人頑張ってればOKって事なのか(涙)
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