監督:落合正幸 出演:佐藤浩市 高島政伸 南 果歩、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 経営危機にも関わらず多くの入院患者を抱える古い病院。医師も足りず医療器具も底をつき始め、運び込まれる急患の対応すら出来ない状況。そんな状態である入院患者が急変し、対処に当たった外科医の秋葉と内科医の魚住らだったが、小さな聞き間違いが元で患者を死なせてしまった。秋葉らはその場に居合わせた看護婦達と医療事故を隠蔽しようとするが、その直後に急患で運び込まれたまま放置されていた患者が、不気味な異変を起こし始めたのだった。
【感想】 「リング」「呪怨」等、次々とハリウッドでリメイクが製作されてすっかりジャンルとして定着した「ジャパニーズホラー」 東宝さんが6人の監督を選定して送り出す新レーベル「Jホラーシアター」の第一弾。今作と「予言」の2本が同時公開で発表されますが、ぴよは「感染」のみ試写会で鑑賞。 これって2本で1800円って事だよね?劇場公開されたら「予言」だけを見る為に1800円出さなきゃいけないって事か・・・どうやらDVDレンタルまで「予言」はお預けになりそーだな(苦笑)
元々ホラーは得意な分野じゃないので、何を持ってして評価すりゃいいのかぴよにはよく判りませんが、少なくともホラーというからには「怖いか・怖くないか」というトコロが判断基準になるんじゃなかろーかと思う訳です。
てな訳で本作ですが、少なくともぴよには「怖くなかった」が「気持ち悪かった」 気持ち悪い、というのもホラー評価としてはアリなんでしょうか?よく判りませんが、相当グログロであろう急患の様子を敢えて映像としてスクリーンで見せなかったのは製作者の良心なのか?はたまた具体的に絵を見せてしまうよりも観客に絵を想像してもらった方がより恐怖感が増すだろう、という演出だったのか? ただ「気持ち悪ぅ〜!」とは誰が見ても思うハズ・・・って事は、ホラーとして「気持ち悪い」ってのもアリなのか(^-^;
話の内容は簡単に言うと「院内感染の恐怖」を描いた作品なんですが、なかなかヒネった脚本です。 とある謎の病原体がどういう経路を辿って感染していくのか?という謎を、感染の恐怖映像でビビらせながら見せて行くんだけど、決して「キモい絵で観客がビビればそれで良し」という破綻した展開ではなく、映画前半で提示されたあるエピソードをうまくクライマックスに絡めてどんでんオチを付けている辺り、なかなか技アリで面白い話だなぁ〜と思ったネ。
いつも思う事なんだけど、特にジャパニーズホラーにありがちな演出・・・全く映画の内容と関係のない意味のない不気味なだけの映像、コレは必要あるんでしょうか? 今作でも何度も無人のブランコが揺れている映像が差し挟まれているんだけど、コレは内容に関係あったの? もしかしてぴよが無理解なだけで、この映画のオチに必要なヒントか何かが隠されていたの?
意味ありげにキツネのお面被ってるガキとか、脳挫傷?で入院する青年とか・・・まあ、内容に絡む事柄だけしか見せちゃいけないってルールがある訳じゃないからいいんだけどサ、本筋のプロット自体がこれらの無意味な映像を差し込む事で、最終的に安っぽく感じちゃうんですけどねぇ(苦笑)
要するに演出がクドイんだなぁ。 クライマックスのどんでんオチはかなり「ほぉ〜!」と感心させてもらえたんだけど、その後のシメがあまりよろしくないよーな気がしたんだな。 佐藤浩市氏の様子だけで終わっておいてもよかったんじゃないの?アノ後の羽田美智子嬢の部分は全部カットしちゃった方が、スッキリまとまって余韻が残ったんじゃないかと思うんだけどなぁ・・・
そう考えると、かつてぴよが相当ビビった「リング」は、本当に素晴らしい作品だったなぁと思う。 あの作品を超えられるジャパニーズ・ホラーに未だにお目にかかれないな、というのが正直な気持ち。
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