2004年07月12日(月) |
マッハ!!!!!!!! |
監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ 出演:トニー・ジャー ペットターイ・ウォンカムラオ プマワーリー・ヨートガモン、他 オススメ度:☆☆☆☆+
【あらすじ】 タイののどかな片田舎ノンプラドゥの村で、長年村人達から崇められていた仏像「オンバク」の頭部が盗まれた。犯人はこの村出身で今はバンコクで密輸団の手下になっているドンだった。災いを恐れる長老達はオンバクを取り戻そうと、村一番のムエタイの使い手「ティン」に白羽の矢を立て、貧しい農民達が集めた金を持たせて1人バンコクに向かわせる事となった。
【感想】 「一つ、CGは使いません!」「二つ、ワイヤーは使いません!」って予告編見て大笑いした人、多いでしょ? タイ発、アクション純度100%の「世界初!ムエタイ・アクション超大作!!」とのふれこみの本作、本格アクションファンのぴよが見逃すわきゃ〜ないぢゃないっすか!めっちゃ楽しみにしてたんだよーん♪
CG、VFX、ワイヤー、テープの早回し・・・今の映画界をリードする「アクション大作」と呼ばれる作品は、これらの映像技術を駆使して作られた見世物でしかなかった。ぴよ大好きなジェット・リーやジャッキー・チェンですら、最近ではCGとワイヤーアクション多用しているという悲しい現状がある。 そんな中、本当に純度100%の肉体を酷使した本格アクションで「最新映像技術」に真っ向から勝負を挑んできた本作、その人間業とは思えない素晴らしいアクションの数々には満足度100%の太鼓判でした♪
話の内容がすんごいベタで、しかもネタが「村から盗まれた仏像を取り戻す」という、イマドキのアクション映画ではあり得ないよーなショボイ設定だったりする。CIAもインターポールも国防総庁も出て来ないし、悪役はバンコクに暗躍する密輸団程度のお粗末チーム(笑) 見ていて「昔のホンコン映画はこの程度だったなぁ」と懐かしい気持ちになる。 バンコク市内を追いかけっこするシーンも、ジャッキー・チェンがかつて得意としていた(今も得意だったっけ?苦笑)類の、小技の利いたエンターテイメントになってて、アクションファンならずも楽しむ事が出来る嬉しい作り♪
んで、肝心のムエタイでの対決シーンが、映画始まってしばらく出てこなくてイライラする。 ようやくムエタイだ!と思ったら一撃必殺で「え、もっと見せてくれよぅ〜!」という欲求不満だけを残して話がサクサク進んで行って・・・もうええ加減に見せろや!と観客が爆発寸前になった辺りで「これでもかぁーっ!」と凄まじいムエタイアクションを次から次へと繰り出して行く絶妙のタイミング! あぁ・・・お腹いっぱいです♪大変おいしゅうございました♪(笑)
正直言って、目新しい展開もなく磐石な話でしてネ。アクション作品でそんなに手の込んだ脚本でもあまり意味はないと思うからどーでもいいんだろーけど、それにしても昔どこかで見た事のあるよーな話を繋ぎ合わせただけみたいな・・・本当に「ありがちな脚本」なんですわ。 でも逆に言うと、今までウケた磐石な展開をきちんと繋いでいるから見ていてダレないで済む。 そしてアクションの素晴らしさだけを集中して楽しむ事が出来る。これ、最強!(笑)
アクション構成もよかったね。最初〜中盤は小技でエンターテイメントなアクションを見せて楽しませ、それをジリジリと後半に向けて少しずつ本格アクションを出していってクライマックスは怒涛の本格アクションのたたみ掛け! ・・・コレ、アクションファンには涙モノの構成ですわぁ♪
ここまでアクションファンを喜ばせる事が出来たのも、ひとえに本物のアクションが出来る「トニー・ジャー」という素晴らしいアクション俳優が発掘された事、これに尽きるでしょう。 彼こそアクション映画界の次世代を担う、アクションファンが待ち望んだ21世紀のスターですわっ!!
ビバ!タイ映画! ビバ!ムエタイ本格アクション!!
アクション映画ファンのみなさん、この作品は絶対に見逃しちゃ〜いけませんよっ!!
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