監督:サム・ライミ 出演:トビー・マグワイア キルスティン・ダンスト アルフレッド・モリーナ、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 グリーン・ゴブリンとの死闘から2年、ピーターは多忙を極めていた。街の人を守る為に恋もバイトも学業も中途半端な生活を続ける彼は、スパイダーマンでいる事に苦痛を感じるようになっていた。一方愛するMJは舞台女優の夢を叶えて躍進、ピーターに思いを寄せつつも彼との埋まらない距離に疲れを感じ、新しい恋人と別の人生を始めようとしていた。 そんなある日、親友ハリーの会社で核融合の研究をしていたDr.オットー・オクタヴィウスが実験に失敗、ロボットアームと体が融合して凶悪なマッド・サイエンティスト「ドック・オク」になってしまったのだ!
【感想】 2002年にバカ売れしまくったアメコミ・ヒーロー「スパイダーマン」の待望の続編! 監督もメインキャラも前作から引継ぎ、今作の悪役は「フリーダ」等でその演技力には高い評価を受けているアルフレッド・モリーナ氏がマッド・サイエンティスト「ドック・オク(タコ博士)」役で登場。 ・・・つーか、悪役の名前「タコ博士」だよ。どーだろ、このマヌケなネーミングわっ(笑)
さて、前作では冴えない高校生ピーターがクモに噛まれた事でスパイダーマンになって行く・・・というプロセスシーンが長かったので、実は少々ダレていたんですが、今作では最初っからスパイダーマンとしてジャンジャン活躍してますので、絵的に飽きる事は全くなかったです。
で、今作のテーマは「スパイダーマンとしての重責とピーター・パーカー個人の人生との葛藤」 この作品がウケるているのは、主人公がどこにでもいる冴えない男の子なのに、ひとたびスパイダーマンの衣装を身にまとうと一変してスーパーヒーローになってしまうというギャップの妙でしょう。 アメリカン・ヒーローモノってこーいうの好きだよね。スーパーマンもこのパターンだし、ヒーローモノとは少し違うかもしれないけど「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主人公キャラとも被る感じがする。 (考えてみるとトビー君って若き日のマイケル・J・フォックスに何となく似てるかも)
等身大の大学生ピーターの葛藤はとてもよく描けていたし、観客と同じ目線のヒーローというのは広く受け入れられ易く共感も得られ易い。トビー君の演技も板に付いて来たネ♪この子ホントに可愛いわぁ(萌) ・・・ところでキルスティン・ダンストは絶対におばはん面だと思うぞよ(^-^;
前作の「グリーン・ゴブリン」も妙に愛嬌のあるお茶目な悪役だったけど、このシリーズの悪役というのは代々「悪者に徹しきれない」愛嬌のあるキャラというのがお約束なんでしょうかネ? 今作の「タコ博士(←だからこのネーミングってどーよ?)」も、本来はとってもマジメで妻を愛する科学者なんだけど、研究熱心になる余り自分の間違いに気付けずに暴走してしまうという、人間の弱い心を増幅させただけの「悪者の成り切れないワル」というキャラクター。
勧善懲悪がお約束のヒーロー物で「本当の悪者」が全く出て来ないってのはちょっと間延びしそうな感じがしますが、ぴよはこの「タコ博士」のキャラクター、なかなかこの作品のカラーに似合ってて好感持てましたネ。
随所に下らないギャグも散りばめ(あのエレベーターのシーンのベタ振りはどーよ!笑)、冴えないボクちゃんなヒーローと悪者に成り切れないお茶目な悪役との対決、VFXで作りまくった勢いだけの映像を見せるだけで、実は大して戦ってもいないんだけど、妙な満足感が得られるからこの作品はスゴイ! 電車をギリギリで止めるシーンなんて、ぴよも一緒に歯食いしばって顔が引きつっちゃったヨ(笑)
Part.3への布石も万全。いよいよ次回作ではピーターとハリーの直接対決が見られるのかな? このシリーズは今後も目が話せない「お祭映画」の1つとしてすっかり定着しましたネ♪
|