ぴよの映画めった斬りコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2004年06月29日(火) ウォルター少年と、夏の休日

監督:ティム・マッキャンリーズ
出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント
    ロバート・デュヴァル
    マイケル・ケイン、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
父親のいない14歳のウォルター少年は、会った事もなかった大叔父2人が住んでいる田舎の家に預けられた。母は自分が速記学校に通うためだと言うがそれはまもなくウソだと判り、テレビも電話もなく無愛想で頑固者の大叔父達との生活に馴染めなかったウォルター少年だった。ところがある晩、屋根裏部屋で見つけた古い女性の写真を見つけた事から、大叔父の謎めいた過去の冒険談を聞く事になり・・・


【感想】
MOVIELINE誌の「スクリーンで観たい脚本NO.1」に選ばれたティム・マッキャンリーズ氏の脚本・監督による映画化。
これをオスカー名優と名子役ハーレイ君の素晴らしい演技、芸達者な動物達にご出演いただいて華を添えようという、なんともゴージャスなヒューマンドラマになってます。

ウソつきなアバズレおかんに厄介払いのよーに連れられて行った先は、40年間消息不明だった老人2人の家。この老人達はとてつもない大金を隠し持っているという噂で、連日ありとあらゆるセールスマンがやって来てはジジイ達から金を引き出そうとしている。加えておかんからは「大金のありかを探しておけ」というミッションを頂くというオマケ付きのウォルター少年。全くとんでもない母親ですわ(笑)

最初は馴染めずにお互いぎこちなかった「ジジイvsウォルター少年」ですが、ひょんなきっかけで消息不明時代の40年間のジジイ達の冒険談を聞き出す辺りから、この物語はグッと面白くなって来ます。
いかにもあり得ないおとぎ話ですが、ちょっと「ビッグ・フィッシュ」を彷彿とさせるこの冒険活劇、これはウォルター少年が想像している映像という設定らしく、インディ・ジョーンズに安っぽいTVドラマを足してごちゃ混ぜにしたよーな子供らしい陳腐な映像になってて(無茶苦茶言ってるか?)、これはこれで面白いと思ったな。

きっとすんげー泣かせでファンタジックな話なんだろーと思ってたら、意外や意外、かなりコミカルでお茶目なエピソードがてんこ盛りになってて(ジジイ達の飼い犬&飼いブタがいい味出してる!)、更にファンタジーを盛り込みながらウォルター少年に人生訓まで与えてしまうという展開。
役者の名演技もあいまって、誰が見ても優しい気持ちになれるうまい脚本だと思いましたネ。

話のキモは、このジジイ達が語るおとぎ話を「信じればそれは真実になる。真実よりも大切な事は信じる事」という事なんですが、それをウォルター少年(と観客)に納得させるだけの説得力を、この作品は充分に持つだけのパワーはあったと思うし、それを自然に納得させるだけのうまい設定になっていたと思う。

脚本も役者の演技も申し分ないと思ったけど、少し残念に思うのは「かつては1人で20人分のパワーを持った屈強な男ハブ」の晩年の姿がロバート・デュバルというのは、ちょっとイメージに合わない感じがしたんすよね。
若者4人を相手に大立ち回りをするデュバル氏ですが、ぴよにはどーも「マッチョでパワフル」というイメージと結びつかなくて終始違和感を感じてました。

オチの付け方もウマいし、ジジイの散り際もアッパレ!
名優達の競演も素晴らしい・・・のに、何か突き抜けない「小品感」がこの壮大なおとぎ話に違和感を与えてしまっているのが、どーにも不思議で仕方ないです(^-^;
何がぴよにここまで違和感を与えるんだろう???

すっごく面白くていい話だと思うんだけどなぁ〜。
うーん・・・自分でもよくわかりません(をい)







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