監督:イ・シミョン 出演:チャン・ドンゴン 仲村トオル ソ・ジノ、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 1909年、ハルピン駅での伊藤博文暗殺が失敗に終わっていた・・・その後の歴史は大きく変わり、日本はアメリカと同盟を組み原爆はベルリンに投下、日本は東アジアを併合して2009年現在ソウルは日本第3の都市として繁栄していた。そんな折、ソウルで「不令鮮人」と呼ばれる朝鮮独立運動家達によるテロが発生。日本特殊捜査局の日本人・西郷と朝鮮系日本人・坂本らが鎮圧にあたったのだが、坂本はこの事件に疑問を持ち始めたのだ。
【感想】 韓国では既にその名前を知らない人はいないトップスター「チャン・ドンゴン」、先日「ブラザーフッド」の宣伝で来日して話題になりましたよネ・・・そんな「チャン・ドンゴン@実はかなりぴよ好み」が朝鮮系日本人という役なので、セリフの70%を日本語でこなしたという韓国発・日本語映画です。(が、ほとんど話題になっていないのが悲しかったりする。苦笑) チャン・ドンゴン演じる「坂本」の相棒+親友役「西郷」を演じるのは仲村トオル。
「もし1909年の伊藤博文暗殺が失敗に終わっていたら」という設定はかなり面白いと思う。 日本の一部となったソウル市内は明らかに新宿で撮影されたモノだと、地方出身のぴよにも判ります(爆) なぜなら架空の2009年のソウル市内の映像は、先日見た「ロスト・イン・トランスレーション」と全く同じアングルで同じ場所を撮影していたからです・・・が、製作年を見るとこの作品は「ロスト・イン〜」よりも前に作られているので、あくまでもコチラがオリジナルで「ロスト・イン〜」のアングルの方が偶然パクっちゃったという事でしょうな。
さて。 映画の内容は置いといて(いきなり内容を端折るってのはどーかと思うが) この作品は韓国ではウケるだろーけど、日本で上映してはいけない類だと思うんですよね。
それは内容が日本人蔑視だからとかそーいう事を抜きにして(って要は日本人が悪者なんだけど。苦笑)、チャン・ドンゴンがセリフのほとんどを日本語で喋ってるという事が、韓国のみなさんには「チャン様ったらあんなに流暢に日本語をお話になってスゴ過ぎぃ♪役者魂ってヤツなのねっ♪」と感じるだろうというのは想像に難くないですが、日本人が見ると
日本語で話してるのに、日本語字幕が付いてるってのはどーかと(爆)
チャン・ドンゴンはとても可愛いので許そう。(許すのか?笑)
それにしても21世紀の現代、日本−韓国間は随分近しい存在になっていると実感出来る昨今で、あの仲村トオル氏の仕事オフ日のいでたちはいかがなモノだろうかと。 イマドキ韓国人が日々チマチョゴリで日常生活を送っていると思ってる日本人なんて、おそらくいないでしょう。 逆に「日本人=着物を日々着用」と真剣に信じてる韓国人も皆無なんだろーと思っていたのですが、少なくともこの映画制作スタッフの多くは「日本人の心の原点はキモノだろー」と今も固く信じていたよーで(苦笑) 更には「謎の祭り@お神輿はツキモノ」+「花火がぶち上がれば日本人大喜び」というセオリーもきっちりと押さえ、
ここまで日本を曲解されていると、逆に清々しい気持ちになるから不思議です(^-^;
内容もツッコミ入れようと思ったら1日かけても語り尽くせない程悲劇的なんですが、 B級アクション(しかも中途半端に金がかかってるという王道モノ)としては、かなり楽しめる作品になってます。
「友へ チング」を見て、または「ブラザーフッド」を見てチャン・ドンゴンの虜になったソコのアナタ! とりあえず、日本語セリフを流暢(謎)に話す本作のチャン様を見逃したら、韓国映画通を名乗ってはいけませんヨ。 ・・・ま、見たからと言って自慢出来る程のモノでもないんですが、ネタとしてはオイシイ部類でしょう(笑)
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