監督:エンキ・ビラル 出演:リンダ・アルディ トーマス・クレッチマン シャーロット・ランプリング、他 オススメ度:☆
【あらすじ】 2095年ニューヨーク、そこは神々と人間、ミュータント、エイリアンがひしめく混沌とした世界だった。古代神ホルスは反逆罪で神々から死刑を宣告され、7日間の猶予をもらい地上に降り立った。ホルスは30年前政治犯として捕らえられた男・ニコポルに、体を借りてある女を捜したいと申し出る。ニコポルに選択の余地はなく、ホルスに言われたバーに向かった。 そこにいたのは白い肌、青い髪の美しい謎の女・ジルだった。ジルは自分が何者なのか、自分に備わった特殊な能力、そして愛とは何なのかすらも知らなかったのだが・・・
【感想】 フランス・コミック界の巨匠エンキ・ビラル氏の代表作「ニコポル三部作(不死者のカーニバル・罠の女・冷たい赤道)」の映画化。脚本も監督も全てビラル氏がこなしたという本作は、主人公のジルとニコポル、そしてジルに興味を持ち人体実験を申し出る女医エルマ以外の登場人物を、全てフルCGで製作、最新のVFXで実写と合成している。
そーか。これも原作があったのか。(^-^; こういう内容に触れない程度の情報は、先に仕入れておかなければいけませんね。以前「イノセンス(2004.2.24鑑賞)」見た時も、原作の世界観を勉強しておかなかった自分を激しく呪いましたが、ぴよってホントに学習能力ゼロですわ(涙) 原作があるという事は、原作コミックのファンの方にはこの映画の世界観やキャラクター設定は先刻承知で楽しめるという事でしょう・・・てな訳で、元ネタを知らないぴよにはまたしてもとんちんかんな映画でした(笑)
それにしても「イノセンス」の時にも思いましたが、いくらファンの為の映画だとは言え、原作のある物を映画化するんだったら何も知らない人にも最低限理解出来る程度の説明は必要だと思うんですよ。
内容がとんちんかんなので(実は公式HPのストーリーを読んでも、まだ今ヒトツ理解出来てないんすけど。苦笑)仕方ないから映像技術の方を攻めてみましょうか。 上にも書きましたが、本作は主人公2人と女医以外の登場人物を全てフルCGで作っています。ですがこれには全く意味も意義も感じません。感じないっつーか、ヘタなCG使うよりも役者に特殊メイクして演じさせた方が、もう少しマシな出来になったんじゃないかと思う程お寒い状態です(^-^;
そもそも古代神ホルスの役ドコロがさっぱり掴めません。もっと言うと必要性すら感じません。 ジルという女性は自覚がなくとも特殊な能力の持ち主だという設定なので、ニコポルが神のパワーで強くならなくても、ジルがスーパーパワーを持った女性という事にしておけば展開に問題はなかったと思うんすよ。 そーなると、刑事の存在も必要なくなりますから・・・随分話がシンプルになって判りやすくなりそうでしょ?(^-^) あ。そーすると「ゴッド・ディーバ」ってタイトルが合わなくなっちゃうか?映画そのものが破綻しちゃうな(爆)
代議士が飼ってる気持ち悪いだけのお粗末なエイリアンやら、謎に包まれた・・包まれ過ぎて全く意味不明の巨大企業ユージェニックス社やら、何から何まですっとこどっこいでお手上げですわ。
ちょっと思ったんだけど、この主人公ニコポルが30年前に捕まったという事件、こちらの方が映画のネタとして魅力的な気がするんすよね。 元ミス・フランスの女優さんに青い涙流させてるヒマがあったら、巨大企業ユージェニックス社の謎と代議士との癒着、そしてそれを暴こうとする正義漢・ニコポルの対決!って映画作った方が、よっぽど面白くなりそうだと思ったんだけど。
ぴよが脚本書いてあげようか?(をい)
|