ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2004年03月11日(木) 花とアリス

監督:岩井俊二
出演:鈴木 杏
    蒼井 優
    郭 智博、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
アリスと花は同じバレエ教室に通う幼馴染み。通学電車で見染めた「宮本先輩」と同じ高校に進学した花は、宮本が所属する落語研究会に入った。ある日宮本が不注意で転倒し、軽い記憶喪失になった場面に出くわした花は、とっさに「私はアナタに好きだと言われたのに覚えてないの?」とウソをついてしまう。
かくしてエセ恋人同士になった花と宮本だが、辻褄合わせにアリスを巻き込み「アリスは宮本の元カノだった」という設定にした事がきっかけで、奇妙な3角関係に発展して行くのだった。


【感想】
「スワロウテイル」「リリィ・シュシュのすべて」等を手掛ける岩井俊二監督の最新作。
元々はネスレ社の宣伝用?に依頼されて製作したウェブ配信専用ショート・フィルムだったものを、映画化しています。
ぴよがよく行く「TOHOシネマズ」でネスレのCMを予告編前に流していたので、この作品のタイトルだけは何度も何度も見てたんですけどね。

実は岩井監督作品は今作品が初めて見るんだけど、他の作品はどーなのかわかりませんがー・・・
少なくとも今作品に限って言わせてもらえば、ぴよは「岩井ワールドとは肌が合わない」というのが率直な感想。
確かにキレイな映像だと思うし、音楽も雰囲気があって独特な「癒し」の空気を漂わせているような気はするんですけどね、何か非常に作為的なモノを感じると言うか・・・簡単に言ってしまえば「クサイ」って所か。(をい)

大体からして、エピソードが多過ぎ&長過ぎ&意味がない。
もっとスッキリと作ってもいいと思うんだよな。バレエのシーンも長過ぎるし(練習風景もラストでアリスが踊るシーンも)、アリスがスカウトされてモデル事務所に入るというエピソードなんて、全く必要なかったんじゃないかな?
更に言えば、どうして宮本が落研に入ってるのか意味不明。つーか宮本は明らかにそーいうキャラじゃない(^_^;)

つらつら考えるに、岩井監督の好きな事を作品中に散りばめたいが為に、後から強引にキャラ設定を作ってしまっているような感じを受けるんだけどね。
ラストでアリスちゃんにバレエを踊ってもらいたいからモデル事務所に入らせちゃったとか、学園祭シーンを入れたいから宮本を落語研究会のメンバーって事にしちゃったとか?
もっと言うと、きっと岩井監督は手塚治虫氏の大ファンなんだろうと推察。
花達が通う高校の名前は「手塚高校」だし、学園祭では鉄腕アトムのコスプレ隊からアトム・バルーンまで登場。
更に、花と宮本がデート中に見てる映画は「ホルスの大冒険」と来たもんだ!
(大体、今どきホルスの大冒険やってる映画館って一体どこなのよ?つーか懐かし過ぎて嬉しくなっちゃったわよ!笑)

自分の好きな事だけを散りばめる系の大家として「タランティーノ」とか「ロバート・ロドリゲス」等の、世界を震撼させるバカ監督達の名前が直ぐに頭に浮かぶ方も多いと思いますが(勿論ぴよもこのクチでっせ♪笑)
岩井監督をこれらの大家と名前を並べる訳には行きませんなぁ〜。(^_^;)

とにかく冗長過ぎるのが痛いです。
やたらとゲスト出演の役者を出しまくってサービスしてくれてるつもりなのかもしれませんが、それをする事で逆にエピソードにまとまりがなく観客を退屈させてしまうというのはいかがなモノだろうか?
(ここらのゲスト出演の豪華さをウリにするのも作為的でぴよはダメだなぁ〜)

この映画の良さがわからないのは、「お前がおばはんだからだろ」って言われたら反論しようがないんですけど(涙)
・・・少なくとも岩井監督だってイマドキの女子高生を判ってないと思うよ。

だって、ぴよの真後ろで見てた女子高生が「こんな女、いる訳ねーよなぁ!」って言ってたもん(爆)







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