監督:押井 守 声の出演:大塚明夫(バトー) 田中敦子(素子) 山寺宏一(トグサ)、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 人とサイボーグ(機械化人間)とロボット(人形)が共存する2032年日本。ある日愛玩用の少女型ロボットが暴走、所有者を殺害後自らを初期化(自殺)するという事件が立て続けに起こった。殺害された所有者の中に政府要人等も含まれていた為、テロ犯罪を取り締まる公安9課のバトー刑事と相棒のトグサが担当に当たり、事件の真相に迫って行くのだが・・・
【感想】 士郎正宗氏の人気コミック「攻殻機動隊」の映画化。既に押井守氏によって1995年に「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」のタイトルでアニメーション映画化されており、本作はその続編らしいです。
・・・という情報を、映画見る前に知っておかなければいけませんでした。(^_^;) 実は押井氏の作品を見るの初めてなんですよ。そして士郎正宗氏のコミックを1冊も読んだ事がない。 (弟が士郎氏の大ファンだったので実家にコミックは沢山あったんだけどなぁ。読んでおけばよかった。涙)
正直言って、この作品は「元々攻殻機動隊が好きで、前作の映画も見ている人」が楽しむ仕様になっていると思うのよ。 だからどうして主人公のバトーの体がほとんどサイボーク化してるのかとか、「少佐」って呼ばれてる人がどういう関係の人なのかとか、諸々の世界観とか設定とかがまるで判らないまま、ただただ話が進むのを見て行くしかない訳で。
面白い訳がありませんや。(笑) 人間関係も判らなきゃ世界観も判らない。設定も何もかも判らない状態で、ただただ漢詩だの聖書の一節だのを引用したコ難しい言葉が乱発されても全く持って意味不明で、引用された言葉が映画の展開的にどういう意図で使われているのか、何を意味しているのか理解する間もなく話は流れ・・・ はっきり言っちゃうと「スゴイ手の込んだ自慰行為をムリヤリ見させられてる」よーな不快感が。(をい〜)
映像的には非常に評価出来ます。 評価は出来るものの、アニメーションと3DCG処理の融合には完全に失敗していると思う。メインキャラは完全な2Dで、周りだけ3Dになっちゃってるから違和感バリバリなんだよね。
これが押井氏の(士郎氏の?)こだわりなんですぅー!というトコロなのか?意味もなく豪奢な室内内装や、クラッシックなんだか最先端なんだか訳わかんない街並みに目がチカチカしながら・・・もうウトウトしっぱなし(苦笑)
きっと士郎氏のファンや押井氏のファンにはすっごく楽しめる作品なんだろーなーってのは判るんだけど、万人向けとは決して言えない仕様の作品だと断言出来ますね。 特に子供には難しいでしょう。ここまで一部ファンだけの為に頑張っちゃってる作品って珍しいと思うわ。 そーいう意味では、ここまで徹底してファンを大切にする姿勢はスゴイなぁ、と思える作りだったんですけど・・・
ぴよには自慰行為を見せ付けられたよーな感じしかしなかったし。(しつこいってか?苦笑)
|