監督:マシュー・カソビッツ 出演:ハル・ベリー ペネロペ・クルス ロバート・ダウニーJr.、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 ウッドワード女子刑務所精神科病棟で精神分析医として働く美しく聡明なミランダ博士。超現実主義で全ての事を論理的かつ科学的に考える彼女は、霊や超常現象などの類は一切信じていなかった。 ところがある雨の夜、車に乗って帰宅途中に少女を轢きそうになりハンドルを大きく切って・・・その後意識が途絶えたミランダが次に目覚めたのは、事故から3日後で場所は自分の勤める刑務所の精神科病棟だったのだ。 何とミランダは記憶のない3日間に夫を殺害した事でここに収監されたらしい。一体ミランダに何が起きたのか!?
【感想】 「クリムゾン・リバー」の監督、または「アメリ」の彼氏役と言った方が聞き覚えのある人が多いのかもしれない、マシュー・カソビッツ監督の最新映画は、ハル・ベリーとペネロペちゃんの共演で話題のゴシック・ホラー ペネロペちゃんはかなりヤバい役やってますが、なかなかお上手です。あくまでも脇役なんですけどね。
まず最初に、これはホラーとして面白いのか?という事なんですが。 ホラーの何を持ってして「面白い」と評価すればいいのか?ホラー嫌いのぴよにはいささか困ってしまうのですが、少なくともぴよは見てて全然怖くなかったので「ホラー」としては失敗しているんだろうな、と。(笑) でも怖いの嫌いなぴよには、これくらいで充分です。怖くないから最後までちゃんと見れたしさ♪(をい)
次に、映画中のキモになるのが「ミランダの失われた3日間」にまつわるミステリー 話の核はココですので、これが面白ければ全然怖くないホラーでも評価はOKになっちゃうと思うんですが・・・これがまた非常に中途半端な作りで、察しのいい御仁ならオチは途中で見えちゃいますね。(^_^;)
オチがミエミエでも、展開や見せ方が良ければ評価はOKだと思うんですが。 ・・・もうこの先ぴよが言いたい事、わかっちゃったよね?じゃあ書くのやめておこーっと♪(爆) 何か終始中途半端感の漂う展開で、面白くない訳では決してありませんが、逆に面白いのか?と聞かれると「うーん」と首を傾げてしまいたくなるよーな、そんな中途半端感なんですよ。この気持ち、判ってもらえるかなぁ〜?(苦笑)
ミランダのキャラクターの描き込みが非常に曖昧と言ったらいいのか・・・ 彼女は超現実主義者で心霊や超常現象の類を一切信用しないという設定だったハズ。ところが、自分が科学で説明のつかない現象に巻き込まれると「これは夢だ。夢だ」と口にしながらも、あっさりその現象を受け入れてしまっている訳です。
普通、超現実主義でしかも精神分析医という立場だったら、自分の身に起こった事を「これは夫殺害の容疑をかけられ、自分の精神が病んでしまった事による妄想や幻覚だ」もしくは「事故によるショック、もしくは何かのトラウマで自分は多重人格障害になってしまったのかも?」くらいに思っても不思議はないと思うんですわ。 実際映画中に「お前は精神分析医なんだから、犯人像をプロファイルしてみろ」と言われて、実に的確に犯人像をプロファイルするくらいの能力を持った博士なのに、どうして事が自分になるとあっさりと超常現象を認めてしまうのか? これでは「精神分析医で超現実主義者」というミランダのキャラクターがまるで宙に浮いちゃってます。
絵で見せるホラー部分も、取り立てて驚くよーなモノはありませんし、グロい表現もなく実にあっさりしていて、ホラー嫌いだけどハル・ベリーやペネロペファンという皆さんも安心して見ていられる作りになっていると思います(笑)
超B級ホラー@女優は客寄せパンダ、っていう作品でしょうかね。
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