監督:マーク・ロック 出演:ケヴィン・マクナリー ペリー・フィッツパトリック ルイーズ・マーデンボロー、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 イングランド中部で、かつては有望なボクサーだったが夢破れてパブを経営するビル。ある日「なんでも屋」をしている友人から、巨大エビを使って人間vsエビのボクシング興行の話を持ちかけられた。冴えない生活を変えるビッグチャンスだと直感したビルは、虎の子の貯金をはたいて巨大エビ「Mr.C」を購入、何かと面倒を見てやっているアマチュア・ボクサーのスティーブとスティーブの彼女、そしてMr.Cの3人+エビの一行は、TV局へ番組の売り込みをする為にロンドンに向かったのだが。
【感想】 予告編を見た時から「これは絶対にぴよのツボだ!」と確信していた一作! 何しろ巨大エビだよ。2m10cmもあるエビだよ!しかもすっげー安い着ぐるみみたいなエビだよ!!
これがですネ、 予告編で勝手にイメージしてた「おバカ映画」とはまるで違ってて驚きました。 いつもの感想だったらここで「予告編に騙された云々・・」と書くトコロですが・・・今日は違います!
決してこの映画は「おバカ映画」ではありません。 おバカ映画どころか、物凄く真っ当な「ハート・ウォーミング・ストーリー」なのです! 驚きぢゃーないですか。こんなアホみたいな着ぐるみ巨大エビ出しておいて、ハート・ウォーミングだYO!(笑)
予告編ではやたらにエビが大暴れするシーンを強調して見せてますが、この映画はエビちゃんに関わった人間達の心の葛藤、迷走と苦悩、そして成長を瑞々しく爽やかに見せる、愛と感動のヒューマンドラマなんです!! ・・・ごめんなさい。ちょーっとウソ付いちゃってるかもしれません。(^_^;)
いやでも・・人間ドラマの部分は、割ときちんと描き込みが出来てたと思うんだよね。どこにでもいるオヤジと若いカップルを、どこにもない設定で、そしてきちんと観客を巻き込んで感動のクライマックスシーンに持ち込む妙技。 恐ろしい程安っぽい映画なのに、何か訳の判らないパワーで押し切られてしまいました。(笑)
この映画の何がツボって、本気で真面目にハートウォーミング・ストーリーを作っている・・・なのに、エビ。(爆)
これが人間同士だけの話だったら、どこにでもある3流ドラマで終わってしまうトコロだけど、安っぽいエビを本気で感動ドラマの立役者としてキャスティングしている所が、ぴよのツボにドンピシャ来ちゃったねぇ〜!! ビルが優しいまなざしでエビの体をマッサージしてやったり、エビがTVの海中映像を見て、足をばたつかせて身悶える姿を見たビルが、エビの心中をおもんぱかって実に切ない表情をする辺り・・・すんごい笑えるハズなのに、何故かちょっぴりぴよまで切なくなっちゃったりして、もう訳わかんなかったっす!(笑)
それにしても、足かせのなくなったエビのあの動きには腰砕けましたわ!! 大真面目に作れば作る程キワモノになって行く感動映画。これでビルが「愛」を取り戻しちゃうんだからスゴ過ぎるってば!
映画のコピーまでもが感動を呼び起こすぢゃーないか!・・・「もう、海には帰れない!」ですぜ?(爆)
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