監督:ピーター・ボグダノヴィッチ 出演:キルスティン・ダンスト エドワード・ハーマン エディ・イザード、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 1924年11月15日、ロサンゼルスのサン・ペドロ港を出港する豪華客船オネイダ号に次々とハリウッドのセレブ達が乗船した。このパーティーの主催者はオネイダ号のオーナーにして新聞王のハースト氏と彼の愛人で女優のマリオン。ゲストには喜劇王チャップリン、映画界の大物プロデューサー・トムと彼の愛人、英国人小説家エノリア・グリン他錚々たる顔ぶれだ。 ハーストはマリオンとチャップリンの仲を怪しみ、チャップリンはマリオンを口説くのに必死、財政難のトムは何とかしてハーストに取り入ってパトロンになってもらおうと画策・・・15人の乗船者達それぞれの思惑を乗せたオネイダ号は、サンディエゴに向かって進むのだが・・
【感想】 1924年にハリウッドで起こった「オネイダ号事件」―新聞王ハースト氏所有の豪華客船オネイダ号船内でゲストの映画プロデューサートーマス・インス氏が危篤状態になり数日後死亡。死因は心臓発作という事になっているが、捜査もおざなりで、その真相を語る者は1人としておらず、事件は柩と共に葬られた・・・ この映画は実際に起こった「オネイダ号事件」の真相を大胆に予測して映画化しているんだそーです。 映画中出て来る俳優、財界人、文化人等は全員当時の事件関係者の実名を使用、今回配役するにあたっては、当時の彼らに容姿が似ているか否かだけで選んだという事ですが・・・ぴよはチャップリンもマリオンもそんなに似てると思わないんですけどぉー!
当時の風俗、装飾、衣装、髪型、メイク―とにかくこだわりにこだわって、細部まで実に忠実に再現されてます。劇中流れる音楽も当時の実際の音を使用、楽曲は30曲に上り、往年の映画ファンから涙モノの映像美♪
・・・ですが。 映画の内容自体は正直言って面白味ないっす。(^_^;)
チャップリンは当時主演女優「リタ・グレイ」に手を出して妊娠させてしまった為、「黄金狂時代」の撮影が暗礁に乗り上げている状態で、あくまでも自分の映画の為にマリオンを落とそうとしている・・という設定なんじゃないかと思うんだけど(劇中にも小説家のエノリア・グリンがマリオンに「彼が本当に愛しているのは自分の映画だけだ」と語るくだりがある)、この映画のチャップリンは実に精力的なプレイボーイ振りを発揮してマリオンを口説く。
これはぴよが勝手に勘違いしてただけだから仕方ないんだけど、予告編観た時にこの映画は「ハリウッド・セレブ達を巻き込んだ一大ミステリー」の謎解きが、この映画の核だと思い込んでたのね。 実際はただのメロドラマですもの。ぴよはこーいうドロドロした昼メロ系って苦手なの。 好きな人はこーいうの好きなんだろーけど、ぴよは観てて不快になるメロドラマってどーにもダメなのよねぇ。
新聞王ハーストを演じたエドワード・ハーマンはかなりの熱演だったと思う。周りからは「金にモノ言わせて若い女優を愛人にしている」と陰口を叩かれるハーストだけど、本当に心の底からマリオンを愛して、愛するが為に若い彼女が才気溢れる喜劇王に心変わりするのを恐れる・・・マリオンとチャップリンが仲良く飲み、踊る姿を何とも言えない複雑な顔で見つめ続けるハーストの姿に、見ているこっちまで胸がきゅ〜んとなっちゃったわ!
それにしてもキルスティン・ダンストってそんなに美しいですかねぇ? ピープル誌の「最も美しい男女50人」に選ばれてるそーなんですけど・・・ぴよは「スパイダーマン」観た時も思ったけど、今回もやっぱり「鼻が上向いて、目付きの悪いおばはん」にしか見えなかったんすけどー!!(笑)
なーんか入り込めない話だったっつーか、興味をそそられる話じゃなかったっつーか・・・ やっぱぴよって「メロドラマ」が好きじゃないのねん。
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