2003年08月21日(木) |
シェフと素顔と、おいしい時間 |
監督:ダニエル・トンプソン 出演:ジュリエット・ビノシュ ジャン・レノ セルジ・ロペス、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 腐れ縁の暴力的な恋人から逃れる為、メキシコに飛び立とうとする一流メイクアップ・アーティストの「ローズ」 別れた恋人が忘れられず、彼女の祖母の葬式に列席しようとミュンヘンに向かおうとする、アメリカ在住で元一流シェフの実業家「フェリックス」―ローズは空港ストのため、そしてフェリックスは悪天候による緊急着陸で、パリのシャルル・ド・ゴール空港に留まざるを得なくなった。 出会うはずもない2人―全く立場も環境も考え方も違う男と女が、ひょんな偶然で出会ったのだが・・・
【感想】 日本人にとって最も馴染みのあるフランス俳優、ジュリエット・ビノシュとジャン・レノが初共演と話題の映画。 いきなりどーでもいい事書いちゃうけど、この映画ポスターのジャン・レノの髪って・・・ヅラっぽくない?(爆)
恋愛映画なんだけど、ぴよはあんまり恋愛映画見てる感じしなかったんだよなー。 じゃあどういうジャンルの映画に見えたの?って聞かれると、やっぱり「恋愛映画」としか言いようがないんだけど、でも何でだろうなぁ?・・・ローズとフェリックス2人の掛け合いが、余りにも「恋愛」とはかけ離れた感じだったからかな。
ジュリエット・ビノシュもジャン・レノも、その演技力には定評のある役者さんだからね、2人共かなり自分の役作りには力入ってると思うし、見てて「やっぱりウマいねぇ〜♪」とは思うんだわよ。 でもね、演技がウマけりゃ面白い映画になるって訳じゃーないんだよね。(笑)
恋愛映画って、基本的に最後のオチは大抵ハッピーエンドになるって判ってる訳だから、どこで面白味を出すかと言えば、やっぱり出て来るキャラクターに共感したり憧れたり、そのキャラクターに魅力を感じて観客が入り込めるか否かにかかってるんじゃないかと思うんですわ。 この映画には、そーいう「恋愛映画に必要不可欠な絶対条件」が何も入ってなかったような気がするの。
なかなか気の利いたエピソードが盛り込まれてる。特にクライマックスに引っ張るネタ・・・ローズが10歳の頃に描いた「夢の家」の話等は、オチが判り切っててもホッとさせるものがあるし、ジャン・レノが自分の生い立ちを語りながら厨房で料理を作るシーンも、堂に入っててかなり感じがいい♪
にも関わらず、この映画にぴよが入り込めなかったのは、ローズとフェリックスの2人が「この状態でどーしてコイツら好きになれるんぢゃ?」としか思えなかったからかもしんない。
携帯等の小道具、手の込んだエピソード、ウィットに富んだ会話、役者の名演技―お膳立てが全て揃っていても、必ずしも素晴らしい映画になるとは限らない。この映画はその見本みたいな気がしたんだけどね。 ・・・策に溺れた、という言葉がぴったり来ると言うのか。(苦笑)
|