監督:チャン・イーモウ 出演:ジェット・リー トニー・レオン マギー・チャン、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 紀元前200年、中国。後に始皇帝と呼ばれる「秦王」は数多くの刺客から身を守る為、100歩以内には誰も近付けなかった。 そこに初めて秦王から10歩の距離まで近付く事を許された男がいた・・・名は「無名」、彼は中国全土でも最強と呼ばれた3人の暗殺者「長空」「残剣」「飛雪」を1人で倒した事で、秦王と近距離の接見を許されたのだ。 無名は3人をどうやって倒していったのか秦王に語り始めた・・・が、秦王は自分から10歩の距離まで近付けてから、無名の本当の目的を悟ったのだ。
【感想】 「ぴよの映画めった斬り」を読んで下さってる方なら、ぴよがどれくらいジェット・リー様を熱愛しているかご存知でしょう♪
本物のアクションをやらせたら、リー様の右だろーが前だろーが出る者はいないとぴよは思ってる! そんなステキなリー様の新作は、アクション映画とは無縁だと思っていた・・「初恋のきた道」等で御馴染みチャン・イーモウ監督の作品。ぴよは「アクション映画」って書いてるけど、公式HP見ると「武侠映画」って書いてある・・・ちなみに武侠映画ってのは「武術」と「任侠」の融合映画なんだそーだ。 ふーん。そういうカテゴリがあったのネ。ぴよは知らなかったワ。
さて。 要するにこの映画は「武侠映画」なので、アクション映画じゃありません。 何が言いたいかと言うと、この映画は「アクション映画ファン」にとってはかなりの肩透かしな出来だという事です(笑)
大体からして、前からぴよは「リー様のアクションにワイヤーやCG使うな!」って口を酸っぱくして言ってるだろーがっ! アホみたいにワイヤーやCG使いまくりやがって!!全くもって純粋なリー様のアクションファンが見たら、噴飯やるかたない事必至の悲惨なアクションシーンの連続で、ぴよは怒りにプルプル震えながら見てたぢゃねーかよぅっ!!(怒)
正直言うけど、この映画のアクションシーンで見応えがあるのは、リー様と「長空」を演じたドニー・イェンの一騎打ちのシーンだけ。これだってワイヤーやCGが使ってあるのが超悲しいんだけど、ドニー・イェンはぴよも注目してる本物のアクションが出来る数少ない俳優さんだけに、やっぱり接近戦の迫力は他の役者さんとの絡みとは格段に違います♪ ・・って、ほらネ。アクション映画ファンが見るとこんな事ばっかり言っちゃうでしょ?(苦笑)
この映画は何度も言うけど「アクション映画」ぢゃないのです。(悲しい事に) だから、「これはアクション映画じゃないんだぁー!」と思って見ると、違う側面を評価する気も起きてきます(爆)
チャン・イーモウお得意のこだわり・・・音と色彩の融合、美しい景色と役者の演技のコラボレーション、壮大なカメラワーク、衣装や小道具等の細部にまで神経を行き届かせる繊細な演出、そしてクサいまでの平和への福音ともとれるメッセージ・・どれをとっても非常に格調高い仕上がりになっていると思いますです。 彼にとって役者のアクションというのは、きっと映画をより美しく仕立て上げる為の一つの小道具でしかないのでしょう。だからワイヤーやCGを多様して、「見た目の美しさ」を追求するアクションシーンになったんだと思いますわ。
この映画はアクション映画ファンじゃない人が見たら、相当評価が高いんじゃないだろうか? だが、ぴよは何度も言うけど、リー様の「生の迫力あるアクション」を心から支持する一人なのだ・・・
なので、映画見ながら 「だからぁ〜!リー様のアクションにこんな陳腐な手加えると安っぽくなっちゃうだろーがぁ!!」 ・・というのが一番印象に残ってしまったんですけど。(薄涙)
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