2003年07月27日(日) |
ライフ・オブ・デビッド・ゲイル |
監督:アラン・パーカー 出演:ケビン・スペイシー ケイト・ウィンスレット ローラ・リニー、他 オススメ度:☆☆☆☆☆
【あらすじ】 元大学教授の死刑囚「デビッド・ゲイル」は、死刑執行の直前になって「自分の話を聞いて、その手記を書いて欲しい」と女性記者「ビッツィー」を指名して来た。デビッドは元同僚の女性「コンスタンス」をレイプした上殺害したかどで死刑を宣告されていたのだが・・・皮肉にも彼は「死刑廃止論者」の急先鋒だったのだ。 デビッドはビッツィーに死刑3日前になって語り出した。「私は無実だ」―――デビッドの話を聞いていく内に、彼の無実を確信したビッツィーは、この事件の真相を、そしてデビッドの無実を晴らす為に遁走するのだが・・
【感想】 ぴよ大・大・大好き「ケビン・スペイシー」の新作は、アメリカだけでなく世界中で今議論されている「死刑制度の是非」を問う、壮絶極まりないサスペンス問題作。前評判も非常に高い一作だし、何しろケビンが主役だし、映画製作にはこれまたぴよ大好き!ニコラス・ケイジが名前を連ねてますもの♪見ない訳にはいきませんってば♪(うふ)
さてこの作品、何を書いてもネタバレになりそうで怖いです。 なので、この映画を楽しみにしている方は、この先は映画を見るまでは読まない方が賢明です。(^_^;)
さあ、なるべく核心に触れないよーに、一応気を遣って感想を書いていきましょうか・・・
とにかく、こんなに衝撃的な映画がこれまであっただろうか!? ぴよは映画がクライマックスに入ってから以降、本当に身震いして、全身に鳥肌が立って、そして愕然とし、あまりに予想外の展開に、本当に言葉もなかった・・・
ケビン・スペイシーは相変わらず難しい役ドコロを実に見事に演じ切っている。加えて、ケビン演じる死刑囚「デビッド」にインタビューする、やり手の毒舌女性記者「ビッツィー」を演じるケイト・ウィンスレット、彼女は「タイタニック」で一躍トップスターの名を連ねる事になったけど、ぴよはタイタニックの彼女はそれ程評価していなかった。正直言って、ただのお人形さん女優の1人だな、くらいにしか思ってなかった。 でも、この映画の彼女は素晴らしい。ケビンの迫真の演技に実によく食いついている。この映画でぴよは俄然彼女の評価が上がったね。タイタニックじゃなくてこれからはこの映画を出世作だと名乗って欲しいくらい!
話のネタは「死刑制度の是非」 正直言うと、ぴよは死刑制度に関しては賛成派だ。過激な意見だとは承知しているけど、「人の命は人の命であがなう」のが当然だ、とすら思っていた。
この映画は、その死刑制度に対してとてつもない一石を投じている。 ぴよは頑固者なので、自分の考えをこの映画を見る事で途端に翻す気にはまだなれないけど、でも映画を見終わった後、色んな人とこの映画と・・そして死刑制度の是非について語り合いたい気持ちになったよ。
巧みな伏線、デビッドの過去の栄光から死刑囚に到るまでのプロセスの見せ方、出演者の巧みな演技、そして2転3転する展開、どれをとっても超一級の作品に仕上がっているものの・・・ 正直言って、見て楽しい映画じゃない。 かなり後味が悪いし、気も晴れなければ・・どちらかと言えば暗澹たる気持ちになるかもしれない。 それでもこの超一流のサスペンスに、見た人は誰もが驚愕するでしょう。
全くもって恐ろしい映画。 だけど、この映画は見る価値がある。 この衝撃的なオチが判った今ですら、何度でも見たいとぴよは思う。
こんなにすごいサスペンス映画に出会うのは、もしかしたら初めてかもしれない・・・
|