ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2003年07月11日(金) ヤマムラアニメーション図鑑(頭山、他)

製作:ヤマムラアニメーション、他
演出・アニメーション、他:山村浩二、他
オススメ度:☆☆☆☆+

※ショート・アニメーションのオムニバス形式作品なので、あらすじの記載は省略

【鑑賞作品名】鑑賞順
「カロとピヨブプト―おうち」
「遠近法の箱」
「カロとピヨブプト―サンドイッチ」
「キップリングJr.」
「どっちにする?」
「カロとピヨブプ―あめのひ」
「頭山」


【感想】
今年のアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされ(残念ながら受賞は叶いませんでしたが)一躍時の人となったアニメーション作家・山村浩二氏の作品を集めてオムニバスに上映する企画「ヤマムラアニメーション図鑑」の試写会に行って来ました。当日会場に山村氏ご本人もいらっしゃって、色々貴重なお話も沢山聞く事が出来ました♪

ご本人の解説や彼のアニメーションに対する姿勢や思いを聞いてしまうと、どうしても見たこっちも作品に思い入れが入ってしまうのです。てな訳で、今回の評価は何も前知識を入れていないで鑑賞された方とは微妙に温度差があるかもしれないので、そこの所はご了承頂きたいかと。


ひとまず、一番話題になっている「頭山」について語るべきでしょう。

あらすじは、とにかくケチな男がサクランボの種を捨てるのを惜しんで種ごと食べてしまった為、頭のてっぺんから桜が生えて来てとんでもない事になる・・という、古典落語「あたま山」の話を、設定を現代の東京にして展開させている作品です。

語りと三味線を浪曲師「国本武春」が担当しているんだけど、これがヤマムラ・アニメーションの独特な世界と実にマッチしていて、ぴよは「これは地味に金のかかった(変な表現だけど気持ちは察して!笑)作品だなぁ。さすがオスカーにノミネートされるだけはあるわ!」等とひとりごちていたんだけど、山村氏のお話を聞くと、製作中はこういう時代がかった浪曲の語り調のナレーションは全く考えていなかったそーだ。

ひょんな事から国本氏を紹介された山村氏は、あくまでもナレーションとして(決してセリフは語らせない)国本氏にアフレコに来てもらったのだが、国本氏は頼まれもしないのに三味線を持参し(苦笑)、三味線を弾きながら作品のアフレコを、ご丁寧に台本にないセリフまで勝手に作って喋りまくってしまったんだそーだ(爆)

これを「面白い!」と感じた山村氏がそのまま採用したそうなんだけど、実に作品に深みを持たせてハマってるんだよね♪
天才は天才を呼ぶと言うのか・・何とも味わい深い作品に仕上がっています!


「頭山」にしても、他の作品にしても、ぴよが山村氏のアニメーションを見て感じたのは「独特のアングル回し」
例えば、「頭山」では主人公の男の視界をそのまま映像化している。人間だから当然まばたきするでしょ?男がまばたきすると画面も目を閉じて(上から暗く画面が閉じる)そして目を開ける(下から画面の視界が開ける)。

また、画面奥にいるキャラクターにピントを合わせておいて(手前にいるキャラクターや物はぼやけて見える)、それからグッとカメラを引くと(というイメージでアニメーションを展開させる)今度は手前にあるキャラや物にピントが合う、等の趣向を凝らしていて、独特の映像世界を展開しています♪

キャラクターにも独特の世界観がある。
人間でもない、動物でもない、不思議なキャラクターが多々出て来る。それはぴよの目から見て「自然界にきっといるハズの精霊」のようにも見えるし、またあるキャラは「都会に住む孤独な幻影」にも見える。

どの作品にも、独特の癒しやユーモアを感じさせて、時にくすりと笑い、時にしみじみとし、時に郷愁を誘う・・気が付けばヤマムラ・ワールドにすっかり魅了されている自分がいるのです♪


ぴよ個人的にはネ、やっぱり自分のHNにも使ってるしぃ〜・・「カロとピヨブプト」シリーズが可愛くてスキ♪
セリフとも言えないセリフをキャラが口にするんだけどネ、これらのセリフ?も山村氏が考えて付けたんだってさ!
んもぉ〜・・・めっちゃ可愛いのよ!キャラクターグッズ、欲しくなっちゃうよーっ!!







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