2003年03月21日(金) |
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン |
監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:レオナルド・ディカプリオ トム・ハンクス クリストファー・ウォーケン、他 オススメ度:☆☆☆☆+
【あらすじ】 NY州に住む16歳の少年「フランク」は、両親の離婚がきっかけで家出をして金に困って小さな小切手詐欺を思い付く。最初はうまくいかなかったものの、ひょんな事からパイロットになれば人々が信用してくれる事に気付き、まんまと「偽パイロット」に成りすまして多額の小切手を次々と現金化して行くようになったのだ。 その頃FBI捜査官「カール」がこの天才詐欺師を追っていた。ギリギリ難を逃れたフランクは、その後「偽小児科医」「偽弁護士」と次々職を変え、実に26カ国を股にかけ400万ドルという大金を手にしながら逃亡するのだったが・・
【感想】 スピルバーグ監督にキャストはディカプリオとトム・ハンクス・・と聞いたら、すんごいゴージャスな映画を想像するんだけど、実際は製作日数56日のスピード撮影に加え、スピルバーグお得意の特撮やCGも一切ない、実にシンプルでチープな映画になってる。(冒頭から無茶苦茶書いてますが。苦笑)
これが・・・すんごい面白いんだ♪ それぞれの役ドコロがピタリとハマるキャスティング、話のテンポもいい、オチは判り切ってるにも関わらず(映画冒頭でその後のフランクが登場するしね)次がどーなるのかハラハラドキドキさせてくれる見ドコロたっぷりの展開。時代設定が1960年代ってのもいい♪
「詐欺師とそれを追うFBI捜査官の話」ってだけだったら、ただの3流サスペンスになっちゃうトコロだけど、この映画は追いつ追われつのイタチゴッコと、それの下地に「父子の愛情」「人と人との絆」を据えているトコロがいいんだと思う。 あんなに愛し合っていたハズの両親が、父親の事業の失敗がきっかけでいとも簡単に崩壊してしまう・・映画中フランクが婚約者の家で、彼女の両親が仲睦まじくキッチンに立って洗い物をしている姿をこっそり覗いて、実に嬉しそうな幸せそうな羨ましそうな表情をするシーンは印象的だった。
フランクが逮捕される瞬間がクライマックスなのかと思ったら、そーじゃないんだよね。この話は家族を失って自分を見失ったフランクが、どうやって本当の自分を取り戻して再生して行くのか、というのがミソ。 いよいよ逮捕される時に、フランクがカールに向かって「娘に誓ってウソじゃないと言えるか」と言うシーン、それからフランクを追って空港に来たカールが「俺の後ろに君を追って来ている人はいないだろう」と語るシーンは決定打だったと思うなぁ・・・本当にいい作りしてますわ。この映画。(^-^)
何がスゴイってね、これが実話だという事だよ! 世の中にはすんごい人がいるもんだなぁ・・正に「事実は小説より奇なり」を地で行く話ですわ。もう脱帽!!
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