2003年02月21日(金) |
ホワイト・オランダー |
監督:ピーター・コズミンスキー 出演:ミシェル・ファイファー レニー・ゼルウィガー アリソン・ローマン、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 強烈な個性と独善性を持ったカリスマ・アーティストの母「イングリッド」を崇拝する15歳の少女「アストリッド」、ある日突然母子の生活は終りを告げた。恋人の裏切りに激怒したイングリッドが恋人を殺害したかどで、終身刑を言い渡されて刑務所に収監されたのだ。 いきなり天涯孤独になってしまったアスリッドは、福祉事務所の管理下の元で里親に引き渡される事になった。ところが里親はことごとく精神に問題があり、またイングリッドは刑務所にいても尚、アストリッドを支配しようとするのだった。
【感想】 「ホワイト・オランダー」とは「白い夾竹桃」の意。夾竹桃は毒を持つ花として知られているが、タイトルの「ホワイト・オランダー」=強く美しく生きる為に毒を放つ、というのは「母・イングリッド」の強烈な個性と、彼女に翻弄されながらも強く逞しく生きていきながら人生を模索する「娘・アストリッド」の両方を指しているんだと思う。
とにかく出演している女優が演技派揃いで。 強烈なキャラで娘を翻弄するイングリッド演じる「ミシェル・ファイファー」は言うに及ばず、里親を演じたロビン・ライト・ペン、レニー・ゼルウィガー等、共演者もピタリと役ドコロがハマってる。 この映画は内容云々よりも、彼女達の個性豊かな演技を楽しむ為に作られているんじゃないかとまで思っちゃうね!
この個性派女優に囲まれても、決して引けを取らない新人女優「アリソン・ローマン」には金一封!(笑) 彼女は今後注目かもしんないっすよ!!アリソンは15歳〜18歳という、多感な時期の少女を演じているんだけど、実に瑞々しく心の葛藤と母への崇拝からの脱却する姿を演じ切っていたと思う。
だけど、先に「内容云々よりも」と書いちゃったけどね・・・何か映画を見ても心に響くモノがなかったと言うか、単にぴよとは相性が合わなかっただけなのかもしれないんだけど、「女優達の素晴らしい演技は堪能出来たけど、それ以上の映画自体の内容に面白味を感じなかった」ってトコロか。(あららぁ〜ん。今日も吠えてるぅ〜。苦笑)
イングリッドが娘に語る「狂気」とも言える独善的な言葉の数々・・・ これが決して的を外してないって思えたトコロがぴよには面白かったね。どーしようもなくワガママで奔放で、利己主義な彼女の言い分なんだけど、これってある意味「人間の本音」「オンナの本音」じゃないかな? それを言っちゃ〜お終いよぅ!と、誰も口に出来ない己の醜い本音を、思うがままに口にして、更には自分が手放したくないと思っている「所有物」を、翻弄し、傷付け、追い込み、何としても自分の手から離さまいとする・・
本当なら娘のアストリッドの成長を見せているハズの映画で、狂気の母親の爆裂本音トークに妙に納得しちゃってるぴよって、相当的外れでヨゴレな人間だったんだなぁ〜・・と、思わず苦笑しちゃったわよ。(^_^;)
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