ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2003年02月13日(木) わすれな歌

監督:ペンエーグ・ラッタナルアーン
出演:スパコン・ギッスワーン
    シリヤゴーン・プッカウェート
    プラシット・ウォンラックタイ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
タイ・アユタヤののどかな水辺の村に住む陽気な青年「ペン」は、村一番の美しい娘「サダウ」に夢中。ペンの天真爛漫な性格に惹かれたサダウはやがて仲睦まじい夫婦になる。ところがサダウが妊娠4,5ヶ月の頃、徴兵のクジ引きに当たってしまったペンは、泣く泣く故郷の村を離れる事になってしまった。サダウへの思いを唄い、毎日手紙を綴るペンだったが、ある日訓練地の近くに興業でやってきた芸能プリダクションの歌謡コンテストに出場、優勝した事がきっかけで、ペンは脱走兵となり芸能界入りを決意したのだ。


【感想】
タイ映画ってほとんど見た事がない。もっと言うと『アタック・ナンバー・ハーフ』しか見た事がない。
予告編では「ノスタルジック・ラブストーリー」と銘打ってるけど、泣かせ映画なのかなぁ〜?

・・・と思ったら、いきなり「糞尿ネタ」から入るんだもんなぁ(苦笑)
思いっきりお下劣で、しかもミュージカル仕立てのコミカル・ストーリーだった。

話の筋や辻褄なんてまるで破綻しまくり!突然ペンが唄い出すと、それに合わせて周りのキャストがコーラスで参加して、独特の世界観が繰り広げられちゃったりして度肝抜かされますわ。
ちょっとインド映画っぽい雰囲気なんだけど、この「歌」ってのが日本人にも耳馴染みがいい・・・何か懐かしい雰囲気。タイではこういう楽曲を「ルークトゥン歌謡」と言うそーで、ルークトゥンとは「野良育ちの子・農民」の意味なんだそーだ。今もタイでは根強い人気のある、低所得者層に絶大な支持を得ているジャンルなんだとか。

「こんなお気楽な展開、ある訳ねーよ!」と、笑いながら(半ば呆れながら)見てたんだけど、案外楽しめちゃうから不思議。でも一緒に見に言ったタイ通の方の話だと、実際タイの貧しい農村に行くと、この映画の主人公「ペン」のよーな青年はごまんといるそうで、別に映画だから特別ディフォルメされた話でもないんだそーだ。(笑)
タイってすごい国だねぇ〜!こんな事、日常的にあっていいんすか!?

ちなみにタイの徴兵制度は、ある年齢になると村々でクジ引きをして、約2割〜3割の青年が3年の徴兵に強制的に駆り出されるそーだ。徴兵されると安い給料でコキ使われ、学校も職場も一時放棄しなければいけない為、後の出世や就職に支障を来たすので、若者達からは忌み嫌われているらしい。
(これはぴよが先日バンコクに行った時に、ガイドさんが教えてくれた)

また、現在のタイでは農村の若者離れが深刻化しており(これは日本にも言えるね)都会に憧れた青年が、若い妻子を農村に残してバンコク等に流れて来て、ロクな仕事もなく放浪生活を送っているという現実もある。

ここら辺のタイ事情を知って見ると、この映画はなかなか味わい深い面白い映画だと思う。


それにしても、タイ人は「糞尿ネタ」がお好きなよーで。(^_^;)
お約束のカトゥーイ(おかま)も出て来るし、ギャグは終始お下劣を極めていて、日本人にはちょっと入り込みにくいかも?






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