2003年01月26日(日) |
スコルピオンの恋まじない |
監督:ウディ・アレン 出演:ウディ・アレン ヘレン・ハント シャーリズ・セロン、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 1940年ニューヨーク。一流保険会社に勤務するC.W.ブリッグスは、勤続20年のベテラン腕利き保険調査員。彼の会社に半年前に入社した同僚のベティ=アン・フィッツジェラルドとは顔を見るたび皮肉を言い合う犬猿の仲だ。ある日他の同僚の誕生日パーティーに出席していたブリッグズとベティ=アンは、店の余興でインチキ魔術師に、とある言葉を聞くとお互いが熱烈に愛し合うという催眠術をかけられてしまう。 一方、その日を境に謎の宝石泥棒事件が頻発。ブリッグスは犯人を探すべく遁走するのだが・・・
【感想】 ウディ・アレンと言えば、ハリウッド中の・・いや、世界中の俳優なら誰しもが彼の映画に出演したい、彼と一緒に仕事をして共演したい!と熱望する、正にハリウッドの生き神様。 そのウディ・アレンの新作となったら見に行かない訳にはいかないでしょう!!(^-^)
予告編を見た時は「コ洒落た恋愛映画なのね♪」と思ってたのに、実際に見てみると、話の筋自体はかなりサスペンスちっくでストイックなネタなのよ。(これは本当に意外だったんだけど) にも関わらず、ウディ・アレンにかかると「007シリーズ」でも通用しそうなこのネタが、あっと言う間にロマンス・コメディに大変身してしまう!!これってある意味すんごい事だと思うんだけど!(笑)
何しろ、主人公の「腕利き保険調査員」が、あの風采のあがらないチビなウディ・アレンなんだもん(滅茶苦茶言ってる) にも関わらず、彼が堂々と、当たり前のよーに、美女達と丁丁発止しながら事件の真相に挑み、更には上玉の美女とランデブーまでかまそうってー言うんだから、これはもう「ウディ・アレンファンに捧げるオマージュ」と呼んでも差し支えないよーな作品なんじゃないかと思う!(爆)
物凄い早口で嫌味炸裂させるウディ・アレンとヘレン・ハントの掛け合いは、まるで長年「あ・うん」の呼吸でやりあった漫才コンビもかくやと思わせ、実にテンポがよくて小気味良い♪ 劇中のエピソードも実に会話がウィットに富んでて、言葉遊びを楽しませてくれて気持ちいいんだな(^-^)
お互いイヤなヤツだと思い合ってるハズなのに、「嫌い!」というマイナスなベクトルが、逆にお互いの関心を集める結果になってしまって、気付いたら嫌いだった相手の事を常に見つめていて、知らず知らず誰よりも嫌いだったハズの相手の事を知っているという状態になっていた・・・これは実生活でも経験する事はあるんじゃないだろうか? 正に「イヤよイヤよも好きの内」をそのまんま行っちゃえ!的な、古典的ロマンスなんだけどね。
難事件を解決させるプロセスにロマンスを絡ませ、そして映画全体に流れる空気はあくまでもコメディ。 この絶妙な匙加減は、ウディ・アレンじゃなくちゃ出来ない荒業なんだろうなぁ〜と、感心させられちゃいますわね♪
最後のオチも実に気持ち良くて、大人の恋人達のデートにおあつらえ向きの一本。 時代設定を1940年にしたというのもよかったなぁ。このノスタルジックな雰囲気が実に大人向きの映画になってますよ♪
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