監督:篠原哲雄 出演:浅丘ルリ子 加藤登紀子 鈴木京香、他 オススメ度:☆☆☆☆+
【あらすじ】 4年前に服毒死を遂げた耽美派大女流作家「重松時子」を偲び、毎年命日に集う女達。時子の死に釈然としない思いをそれぞれ持ちつつも、彼女の影響をひきずる5人だが、今年の偲ぶ会は謎の花束の贈り物から幕を開けた。花束に添えられた告発メッセージから時子の死をめぐる意外な事実が語られはじめたのだ。 彼女の死は本当に自殺だったのだろうか?殺人ではなかったのか?そしてその犯人は一体・・?
【感想】 恩田陸の同名小説の映画化。・・・またしても原作未読ぅ〜(もうこれはお約束になってるのかもしんない。笑) ですが、この映画は原作とラストのオチが全く違うらしい?・・となると、原作も是非読んで映画と比べたくなっちゃうね!
この映画はほとんど時子の家「うぐいす館」の中だけで話が展開している。話は冒頭に時子の謎の服毒シーンから入るののの、その後はいきなり時子の死後4年経ったところから始まっている。その間の各々の複雑な葛藤や釈然としない思いは、全て彼女達のセリフ回しで埋めて行くという趣向。 これがすごく生きてる。見ててぐいぐい惹き込まれる。この映画は本当に面白い!!
料理上手なうぐいす館の女主人の作る料理に舌鼓を打ちながら、美味しい酒に身を任せて、4年前の時子の死の真相をまるで酒の肴のように語る女達。 時にシリアスに語ったかと思えば、息詰まるところでふっと話を反らせ、いかにも酒の席にふさわしい他愛のない話をしたかと思えば、閑話休題。瞬く間にストーリーが展開していく・・・実に巧みに観客を引き込み、そして突き放し、二転三転どんでん返しを用意する周到な脚本。
キャストも本当によかった。どの役もどんぴしゃりにハマってる! 前回「OUT」を見た時にはちょっとイラついた西田尚美が、この映画でもOUTと同じく「おちゃらけ系」で登場しているものの、ぴよはこっちの方が断然彼女のキャラクターが生きてると思った! やはりOUTで鮮烈な印象を残した原田美枝子も、この映画でもきっちりその役ドコロを押さえて好演。 他のキャラもとにかくイメージにぴったり合う、実に気持ちのいいキャスティングだったと思ったね♪
映画冒頭の文章をじっくり読んで、そして心に刻み付けておいて欲しい。
久々に見応えのある楽しい邦画を見た気がしたねー!! この映画が単館上映なのは本当に惜しい!こーいう映画こそみんなに見てもらって楽しんで欲しいのになぁ〜!!
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