監督:ゴア・ヴァービンスキー 出演:ナオミ・ワッツ マーティン・ヘンダーソン クリス・クーパー、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 アメリカのとある町で同日同時刻に4人の若者が謎の死を遂げた。ジャーナリストの「レイチェル」はその不審な死の原因を追う内に、とある1本のビデオテープにまつわる噂を耳にする。 「そのビデオテープを見た者は7日後に必ず死ぬ」という事なのだが・・・
【感想】 鈴木光司原作で1998年に日本で映画化され、一大ブームを巻き起こしたホラー傑作「リング」のハリウッド完全リメイク版。 ぴよは原作未読ですが、日本版映画「リング」はビデオをレンタルしておうちで見て、あまりの恐怖にそれ以後夜中に一人でビデオが見れなくなったといういわく付き映画ですが(苦笑)
元々原作と映画版(日本)では設定やオチが多少違うという噂を聞いているのですが、このハリウッド版「ザ・リング」は原作ではなくて日本映画版を忠実にリメイクしています。 本当に余りに忠実にリメイクしているので、スタッフのクレジットは脚本を「アーレン・クルーガー」ではなくて「高橋洋(日本版映画の脚本を手掛けた人ね)」をクレジットして欲しかったくらいよ(笑)
だから先に日本版「リング」を見ていたぴよは、次に何が起こるのか、次ぎにどんなシーンが出て来るのか全部判っちゃって、前もって身構えて勝手に恐怖感盛り上げてビビってたところが多分にありますわ(苦笑) 原作も読んでいない、そして日本版も見ていない人が見たらどうなんでしょうか?怖いんでしょうか?(^_^;)
日本版と違うのはビデオテープにまつわる一家の設定。日本版では超能力を持った女性「志津子(貞子の母親)」の悲劇的生涯がババーンとクローズアップされていて映画に深みを持たせる存在であり、観客をしんみりさせますが、ハリウッド版ではこの「志津子」の設定を観客が理解出来ないであろう?と考えたからなのか、貞子に該当する「サマラ」の生涯だけに焦点を絞っている。要するに「志津子」の役ドコロが実に薄い。
だからなのか?日本版に比べて「ビデオテープの謎」がちょっと薄っぺらに感じるんだよね。日本版ではそのビデオテープが貞子の念写によって作られたモノだと強調されているが、ハリウッド版ではサマラの超能力や怨念についての描写が薄いというのも起因しているのかもしれない。
映像の撮り方も日本版をそっくりそのまま踏襲しているんだけど、こちらは金がかかってる分見応えありますわ。効果音も巧みだし、日本版では話がかなり展開していかないと判らないような事も、ハリウッド版ではあちこちにヒントを提示して理解しやすくしてある。だけど・・・
ぴよが日本人だから日本贔屓なのか?それとも日本版「リング」が卓越した素晴らしい作品だったからなのか? ハリウッド版には「情緒」を感じられなかったのね。
それでもやっぱり怖かったねー。オチ知ってても、次に何が出て来るかわかってても、やっぱり怖いねー! 日本版見てない人に是非見てもらって、それから日本版と見比べてもらいたいなぁ。 そーいう人の映画感想を是非聞きたい!
|