監督:小泉堯史 出演:寺尾 聰 樋口可南子 北林谷栄、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 東京で暮らす孝夫と美智子夫婦。孝夫は10年前に新人賞を受賞するもその後ヒット作に恵まれない売れない小説家、美智子は大学病院で最先端医療に携わる有能な医師だった。ある日美智子は仕事のストレスと都会生活の疲れからか「パニック障害」という心の病にかかってしまう。 美智子の病気をきっかけに、夫婦は孝夫の故郷である信州の無医村に移り住む事を決意した。
【感想】 この映画ねー。すごく感想が書きにくいな。悪く書いたらバチ当たりそうな映画だもん(笑) いや、悪い映画だったって訳じゃないんだけどね。本当に「評価のしようがない」ってのが正直な感想。
↑上のあらすじにも書いたけど、一応話の筋としては心の病にかかった美智子に都会生活のギスギスした所から抜け出て大自然に抱かれ、土地の素朴な人達と交流する事で心も体も元気になりましょう・・ってトコロなんだろーけどね。
正直言うとこの映画、
主役は「自然」と「おうめ婆さん」です(爆)
つーかね、孝夫と美智子夫婦の事なんてどーでもいいんですわ(をい) 1年かかってロケったらしいんですけど、この夫婦が春に信州の田舎に転居して来て、それから丸々田舎の四季を見せましょうってのがこの映画の主題になってるんだろうなぁ〜と。それはよーく判る。判るっつーか、本当にただ信州の四季を見せてるだけの映画なんですよ(わはは) それがダメだって言ってる訳じゃないんすよ。確かに映画の中にふんだんに素晴らしい信州の自然、音、光、そして素朴な村人達が出て来てさ、見てる観客も心洗われるような清々しい気持ちにさせてくれるんですよ。
ですがね、
元々美しい雄大な山並みだったり清流だったりのどかな田園風景だったり、虫や小鳥の声だったり小川のせせらぎの清らかな音だったりをあるがままにふんだんに描き出したとしても、それが「日本人の心」の琴線に触れるのは当たり前だと思うんですよ。だって美しいんですもん。日本の自然って。誰が見たって誰が聞いたって郷愁を誘う美しいモノなんですもん。 ぴよはひねくれモノだからなんでしょうけど、見ながら「卑怯な映画だよなぁ〜」って思っちゃったぢゃん!(^_^;)
そんな中、とにかく御年91歳の現役女優「北林谷栄」が演じるおうめ婆さんは光輝いていた! 思いっきりボケかましまくりで(それがわざとじゃなくてすごく天然なんですわ!)一体コレは演技なのか素の状態なのか、ぴよは未だに判別付きませんけど(爆)とにかく「おうめ婆さん」見るだけでもこの映画を見る価値があると言ってもぜんっぜん過言じゃーないねっ!!
脇を固める俳優陣も申し分なく、本当に文句が付けようないんだけど・・・ぴよは孝夫と美智子の主役夫婦の関係がすごくキレイ過ぎて、なんだか「ウソ臭く」見えてしまったのね。 実際の夫婦ってこんなによそよそしくないでしょ?慈しみ合ってる美しい夫婦愛の理想的姿なんだと言われてしまえばそれまでなんだけど、あまりにリアリティのないその「美しい夫婦」の姿に少々鼻白んでしまったのは否めないです。
ほーらね。ひねくれモノがこの映画見るとこんな事書いちゃうんだよぅ〜!(苦笑) たぶんね、ほとんどの人が見たらすっごく感動するハズだから!ぴよの言う事アテにしちゃダメよぉー!(をい)
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