監督:ダリオ・アルジェント 出演:マックス・フォン・シドー ステファノ・ディオニジ キアラ・カセッリ、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 1983年イタリア・トレノの町。まだ幼い少年「ジャコモ」は目の前で母親を当時街を震撼させた「小人連続猟奇殺人」犯に惨殺された。担当刑事「モレッティ」警部はジャコモに生涯を賭けても犯人を捕まえると約束するが、容疑者だったホラー小説家はその後変死体で発見されて事件は一応の決着が着いた。 それから17年後の2000年、かつての猟奇殺人と同じ手口の猟奇殺人が発生。今は引退し隠居生活を営むモレッティだったが、17年前の事件との関連性を見出し、かつての事件でトラウマを抱えつつも成長したジャコモ青年と共に、この難事件に立ち向かう事になったのだが・・・
【感想】 単館上映モノ、しかも名古屋で1館だけ(更にレイトショーの1回のみ)という悪条件にも関わらず、何故か気になって仕方ない映画だったので頑張って見に行っちゃいましたわよ!東京ではかなり前に公開終了してるみたい?(^_^;)
さて。 ダリオ・アルジェント監督と言うと「ホラー映画の奇才」と呼ばれているようですが、そんな事は知ったこっちゃありません! だって本当に全然知らなかったんだもーん!(^_^;)
確かに惨殺シーンはスゴイ!やたらに惨殺シーンにこだわってる感じがよーく判るエグい映像!(笑) しかしながら、この映画のいいトコロは巷によくある「ホラームービー」みたいなやたら死体がゴロゴロ転がったり血しぶき上げまくればご満悦♪的な中身空っぽな映画と違って、きちんとサスペンス要素も取り込んである所じゃーないでしょうか。
ネタ的にはアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」に代表される「歌」の歌詞になぞらえて殺人を犯すパターンなんですけど、この映画はそれだけじゃーない!歌の歌詞とは全然関係無い、例えば目撃者だったり事件の関係者だったりもビシバシ殺しちゃう! ここら辺もかなりエグい映像満載で、この監督がいかに「惨殺シーン」にこだわってるかがよーく伺えます♪(笑) 推理小説好きな人が見たら途中で犯人判っちゃうだろうなーと(実際ぴよも途中で犯人が判ったクチ) でも、最後の最後まで犯人を明かさないで進行して行くので、ホラーファンじゃなくても、あくまで「サスペンス」として楽しめるんじゃないかと思ったね。一応犯人像に辿り着くまでの伏線は随所に散りばめられてますし。
まーそれにしてもね、トコロドコロ・・・つーか、のっけから「そりゃねーだろ!」と叫びたくなるくらいのご都合主義な展開しちゃって、要するにただ惨殺シーンを映像に入れたいが為に無理矢理行っちまえーっ!的ノリがバリバリだし、結局どうして犯人が歌を題材に殺人を犯していたのかとか・・そーいう辻褄合わせは一切なくて、ただただ「だってコイツ頭おかしいヤツなんだもぉ〜ん♪」みたいなお茶目なオチには苦笑するしかありませんですけど。(^_^;)
それにしても、なんだかんだで結構楽しめちゃいました。 かーなーりー「B級ホラーサスペンス」なんだけど、近頃やたら「名作」を気取る映画が多い中、ここまで突き抜けちゃってる作品に出会うと何だか気持ちいいのね♪(笑)
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