監督:ブラッド・アンダーソン 出演:ピーター・ミュラン デヴィッド・カルーソ スティーヴン・ジェヴドン、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 マサチューセッツ州ダンバースの小高い丘に19世紀に建てられ、今は廃墟になった巨大なアメリカンゴチック建築の精神病院、そこに5人の男が現れた。彼らはこの美しい廃墟を公共施設に生まれ変わらせる為のアスベスト除去業者だ。5人はそれぞれワケありな状態。 作業を進めていく内に壁に隠された大量の古い硬貨と貴金属を見つけたハンクが失踪してしまうのだが・・・
【感想】 この映画の舞台になってるダンバースの巨大な精神病院の廃墟。これ、実在するんだそーです。 実際にこの精神病院は最盛期には7000人もの精神病患者でひしめき、ロボトミーやショック療法など、拷問とも思えるような残忍な治療が施されて数多くの患者が犠牲になり死亡したそうです。病院内にはその余りに残酷な治療施設も、そしてその治療で命を落とした患者の墓地も残っています。 この映画はこの実在する精神病院の廃墟で全編ロケを敢行。この話だけでも怖いわぁ〜っ!(>_<)
・・・と思うでしょ? 確かに廃墟でまるまるロケってるだけあって雰囲気は申し分ないんですよ。だけど、逆に言ってしまうと廃墟で実際にロケったのでスペースの問題があったんだろーけどカメラワークがかなり単調なのですわ。それに当然だけど光源が限られるので室内は人工的に光を当てて撮影せざるを得ない。だから妙に明るくて清潔感が出ちゃったりして怖さ半減、つーか、もっと言うと映像が単調になり過ぎて思わず眠気を誘う(苦笑)
タイトルの「セッション9」は『セッション=診療』で、作業中にたまたま作業員のマイクが見つけた精神科カウンセリングの記録テープの9番目という意味なんだけど、このテープの意味する所がね・・・ぴよにはぜーんぜん判らなかったのね。(^_^;)
確かにこの記録テープはなかなか面白いネタなんですよ。かつて大ヒットしたダニエル・キイスの某小説とネタが被るんですけど、展開の仕方はかなり凝ってて面白いのよ! にも関わらず、この映画のタイトルにまでなっているネタが話の本筋とうまく絡んでいないと言うか消化しきれてないよーな気がするんだよねぇ〜。結果的に本筋と伏線?がバラバラになっちゃってまとまってないんだよね。うん。 素材が悪くないだけにこれは相当痛い。
あ。それとさー。キャストが地味過ぎるって言うか、似てんのよ。だから話がかなり進むまで誰が誰だか見分けつかなくて困っちゃってさー・・・って、これって脚本以前の問題、と言うよりぴよの洞察力の問題なんですかね?(笑)
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