2002年08月10日(土) |
トータル・フィアーズ |
監督:フィル・アルデン・ロビンソン 出演:ベン・アフレック モーガン・フリーマン ジェームズ・クロムウェル、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 CIAの新米対ロシア情報分析官「ライアン」はロシアの次期大統領候補を唯一予言した腕を買われCIA長官「キャボット」の片腕となってロシアへの核兵器視察へ同行した。視察先の研究所で報告書よりも3名科学者の人数が足らない事に気付いたライアン。キャボットは腕利きの工作員を使って行方不明の3人の科学者の行方を追わせる。 3名の科学者の行方を突き止めた工作員と共にライアンはウクライナへ飛ぶ。そこで行方不明だった科学者達によって核爆弾が作られ、更にその核がアメリカに持ちこまれた事実を突き止めた。 ロシアはアメリカに対して核戦争を仕掛けて来たのか?ロシア対アメリカは全面核戦争突入になるのか・・・!?
【感想】 この映画の主人公ライアンは「レッド・オクトーバーを追え」「パトリオット・ゲーム」「今そこにある危機」でお馴染みのキャラクター。かつてのライアン役はアレック・ボールドウィンやハリソン・フォードが演じていて、今回ググッとボクちゃんちっくな人気若手俳優ベン・アフレックが後を引き継いで頑張ってます。 先の3作品に対して、若くてボクちゃんなベンが演じてるのでキャラに凄みもないし重々しさもない。だからライアンの言う事なんてぜーんぜん信用出来ない。・・それがそのまま映画に生かされてるのがウマイ!(笑) やっぱり映画中でもライアンが真相を掴んで一生懸命周りにアピールしてるんだけど、誰もこんな小僧の言う事にまともに耳を貸そうとなんてしないんですわ。それにイライラしてじれるライアン。これはベン・アフレックがライアン役をやったからこそ使える展開ね。ウマイ事出来てますわぁ〜!
まーこの映画、これでもかこれでもか!っていう「ドンパチ」期待して見るひとには相当がっくり来るでしょう。 それから子供もダメね。高校生でもロシア対チェチェン、それからロシア対アメリカの緊張関係、それからヨーロッパ対アメリカ・ロシアとの微妙な関係までを世界史でお勉強してないとちょっと苦しい。要するに大人でもここら辺の世界情勢のイロハくらいは予備知識として頭に入れておかないと相当辛い映画と言えるでしょうね。
話がかなり入り組んでますが大きく分けると
1.ロシアとアメリカの緊張した関係(ロシアのチェチェン攻撃に対するアメリカの対応等) 2.謎の核爆弾を作る意図と黒幕について 3.核爆発後のロシア対アメリカ
1と2の部分に映画の半分以上?が費やされていて、ここら辺の歴史に興味ない人には相当ダレるみたいです。実際ぴよの隣に座ったおっさんはかなり大きないびきかいて寝やがって、思わずタコ殴りしてやろーかと思いました(苦笑)でもこの部分をじっくり楽しまないとその後の「3」以降の展開が面白くなくなる!だから頼むからいびきかくのはやめてちょーだいっ!
すんごいご都合主義に話が進んだり、実際あんな若いCIA分析官がこんなに重用される訳ないんだけど、それにしてもなかなか見応えがあって面白い話でしたよ♪ 意外だったのはモーガン・フリーマンの使い方ね。もっとモーガン・フリーマンを全面に出した話かと思ってたんだけど、あくまでもこの映画の主役はライアン。でもやっぱりモーガン・フリーマンの演技は素晴らしいですなぁ(*^^*)
この映画ね、ロシアで上映してもウケるんじゃないかなーって思うよ。ロシア vs アメリカの映画ってロシアがどうしても悪者になっちゃうじゃない?でもこの映画はロシアもアメリカも対等・・どうかするとロシア側にかなり印象のいい作りになってるんじゃないかなーと思ったんだけど。
ま、難を言えば黒幕の描写がかなりお粗末だった事ね。(^_^;) 最後の黒幕の後始末の辺りなんか・・・本当におまけのやっつけ仕事みたいなお手軽な展開で(苦笑)
好き・嫌いがかなりはっきり出ちゃう映画だと思うけど、見る価値アリです!みんなお勉強してから見に行こうね♪(笑)
|