ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2002年07月05日(金) 春の日は過ぎゆく

監督:ホ・ジノ
出演:ユ・ジテ
    イ・ヨンエ
    ペク・ソンヒ、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
録音技師の青年「サンウ」と地方ラジオ局のプロデューサー兼DJの年上の美女「ウンス」2人はとある番組制作の取材で出会う。互いに自然に惹かれ合い、愛し合うようになる。楽しい蜜月期・・・
恋愛に不慣れで一途なサンウと離婚経験があり一人暮らしをしているウンス。季節が移ろうと共にウンスの心に微妙な変化が現れ始めるのだ。愛を信じるサンウにはウンスの心変わりがわからない・・・そして2人は・・・


【感想】
韓国映画ってここ数年すっごく元気がいいよね!注目されてヒットした作品も数多い・・にも関わらず今まで韓国映画って見た事なかったんだなぁ〜!(苦笑)
東京では既に公開になってるそーです。ぴよが住んでる名古屋は7月20日から公開予定。今回試写会で見て来ました。

この映画ね、きっと評価がきっぱり別れると思うんだなあ。
若い人だったり、恋愛にトラウマを持ってない人が見たら「ウンス、サイテーの女だな!」って思っちゃうのかもしんない。
映画の流れがサンウの気持ちを痛い程表現しているにも関わらず、女性のウンス側に関してはその心の葛藤をほとんど劇中の絵では表現していないから・・・でもね、ぴよはウンスの様子に「アンタの気持ち、痛い程わかるよぉ〜!」って共感しまくっちゃったわよぅ!

恋愛初期、誰もが経験する「会っても会ってもまだ会い足りない」怒涛の蜜月期。ウンスも思いっきり自分の恋に溺れていたに違いない。でも時が経ち、恋人としての関係が安定して来ると、限りなく優しくて真っ直ぐ自分を愛してくれて、不器用で一生懸命な年下の恋人と、離婚経験がある年上の女である自分との関係に戸惑いが生まれて来る。
そして、どんなワガママも結局笑顔で許してくれて受け入れてくれてしまう一途な年下の恋人に少なからずも「物足らなさ」を感じてしまう自分。

そんな時に恋愛に手馴れたスマートな紳士が目の前に現れたら・・・年下の一途な恋人は愛しいけれど、サンウのその真っ直ぐ過ぎる気持ちがウンスには余りに重たかったんではないだろうか。その純愛の重さにウンスは耐え切れずにスマートで洗練された「大人の付き合い」にウンスが逃げ出したいと思っても咎め立て出来ないのではないだろうか。

「永遠の愛」を一途に信じる青年サンウ。
そして離婚という辛い経験によって「愛は決して永遠ではない」と実感しているウンス。
2人の心の微妙なズレが、美しい映像と「自然の音の美しさ」に乗せて淡々と流れて行く・・・音がじんと心に響きます。

サンウとウンスの恋愛模様と並行するようにサンウの祖母の横顔がうまく絡んでいる。
愛し愛された夫に浮気をされて苦しんだ祖母。そして夫に先立たれ、夫に愛された時代の中だけで生き続けるかのごとく痴呆になってしまって、亡き夫が帰るのを来る日も来る日も駅に迎えに出かける祖母。
ウンスの心変わりをまるで受け入れられないサンウを投影するかのような祖母の生き様は、心ならずも辛い恋愛をした人には耐え難い感傷を呼び起こすんじゃないでしょうか・・・

そして祖母の生き様を見続けて大人の男になっていくサンウ。じんと来るわぁ〜♪
惚れるわよぉ〜♪韓国映画、ステキじゃないのぉー!!(*^^*)

ラストは清々しく、そして切ない。
すごく奥の深い恋愛映画でした。今年一番のオススメ恋愛映画になるかも!?






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