監督:サリー・ポッター 出演:クリスティーナ・リッチ ジョニー・デップ ケイト・ブランシェット、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 1920年代初頭、ロシアの寒村に住むユダヤ人少女フィゲレ。父親は「必ず迎えに来る」と言い残し単身アメリカへ渡り、父親不在の中ユダヤ人迫害を受けて村が焼き討ちに遭い、命からがら父親を追いアメリカに渡ろうとするが間違ってイギリスにたどり着いてしまう。 10年後、養父母の下で名前を英名「スージー」と変えられ成長した彼女は、父親を追うべく資金を貯めるために単身パリへ渡り、その美声を生かしてコーラスガールの職を得る。 そこでロシア人ダンサーのローラ、そしてジプシー楽団の青年チェーザーと出会い・・・
【感想】 キャストだけで見たくなった映画。だってジョニー・デップだも〜ん♪(はあと)
まずこの映画の時代背景を知ってないとなかなか入り込めないんじゃないか・・という不安がありますが。 第二次世界大戦突入期の東欧、ヨーロッパ。激しいユダヤ人の迫害と、この時代ジプシー民族もまた激しい迫害に晒されていた事を忘れてはいけないのです。この映画はそういう民族間の迫害の中で各々の生をまっとうして過酷な運命を生きる人間が、美しいオペラに乗せて実に淡々としたテンポで描かれているのです。 要するに・・・歴史知らないとただのオペラ映画になっちまう!(笑)
主役と相方(ジプシー青年)の台詞を極端に減らして役者のアイコンタクトだけで語らせるという荒技酷使してますが、これがこの映画全般に渡る暗い色調にマッチしていて、より重たい感じが出ててグーです♪ 自分の信念を貫くという清廉な意志を持つ主人公スージーと対極にあるのがスージーのルームメートのロシア人ダンサー・ローラ。金持ち男に寄りすがる事で時代をうまく生き抜こうとするしたたかさが実にいい対比になってるんだけど・・ローラ役のケイト・ブランシェット、いい味出してますわ。主人公を完全に食ってる!?とも思える彼女の迫力の演技! ぴよはケイト・ブランシェットあんまり好きじゃないんだけど、本当に迫力ありましたわぁ〜♪
映画全編に流れる美しいオペラ聞くだけでもかなり見応えのある1本ですが・・・ どーもね、上映時間が短過ぎる?それともネタを盛り込み過ぎている?後半〜ラストまでがバババババーッと駆け足で行っちゃってる感じが否めないし、中盤以降のエピソードもちょっと消化不良気味の感アリ。ロシアの寒村〜イギリスまでのスージーの少女時代がよかっただけにかなり残念っす。(^_^;)
それから父親と自分を結ぶ、この映画で最も大切であろう「あの歌」が・・・もちょっと効果的に映画の中で使われていてもよかったんじゃないかと思ったんだけど。ラストのオチと終わり方もぴよ的にはちょっと不満。 ・・って、文句ばーっかり書いてるけどさ。地味ながらも余韻の残る本当にいい映画だったのよ! いい映画だっただけに残念な部分が目に付くのさっ!!(苦笑)
あ。ジョニー・デップ様にお会いしたくて見に行ったのにジョニーの事何にも書いてないぢゃん!(笑) ・・ジョニー・デップ、あんた本当にジプシー役ハマってるよ♪(*^^*) 相変わらず色気たっぷりの流し目にぴよはクラクラしちゃってたわ♪んんー。ジョニーらぶらぶ♪(こらこら)
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