監督:スティーブン・ソダバーグ 出演:マイケル・ダグラス ベニチオ・デル・トロ キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 麻薬を巡る様々な問題、人間関係を浮き彫りにして行く社会派問題作。 メキシコ人警官ハビエールはとある麻薬組織を逮捕した事で将軍と麻薬組織の癒着を知ってしまう。 一方米国では麻薬取締責任者に就任したロバート、そして逮捕されて初めて自分の夫が麻薬王だったと知るヘレーナ、各々が麻薬という大きな輪の中に翻弄されて行く
【感想】 アカデミー賞取りまくってんのよね。アメリカ人って社会派ネタ好きだし(笑) ようやくビデオ化されたので見ましたわ。
話が大きく分けて3つ(正確に言えば4つか?)に別れてるんだけど 1)メキシコ編:手持ちカメラでの撮影でドキュメンタリータッチな感じ。 麻薬を供給して行く国の側の問題 2)シンシナティ編:ブルーっぽいフィルターのかかった映像で 麻薬のかかえる社会的問題と家族関係や麻薬ユーザーの立場の話 3)サンディエゴ編:いわゆるリアルカラーの映像でアメリカ側の麻薬王の話
3つの話が平行して淡々と話が進んで行くんだけど、映像タッチがそれぞれ異なっているから割りと区別が付け易くなってる。 (これって単純なアイディアだとは思うけど、なかなかいい見せ方だと思ったわ)
3つの話が平行してて最終的に一つの話に繋がる・・っていう構成はそんなに物珍しくないと思うんだけど、この映画はちょーっと違う。 確かに3つの話は平行しているものの、それぞれの話は独立していてそれぞれのパートに出演している人達はほとんど交わる事はない。(ニアミスはあるけど) ただ3つの話が全て「アメリカ−メキシコ間(もしくは米社会の)麻薬問題」という事だけで共通点を持っているというだけ。 簡単に言っちゃえば3本の映画をまとめて同時進行で見せちゃってるって感じ。 それなのに、ちゃんと話はまとまって行くから面白いんだ♪
麻薬ネタって言うと、どうしても「撲滅啓発」みたいな正義振りかざしたお説教映画じみた印象を持ちがちだけど、この映画はただただ見せているだけで全然そういう「お説教臭さ」がないところがいい。 むしろかなり辛辣にシニカルにアメリカの麻薬社会を淡々と浮き彫りにさせてる。 「救いがない」って言っちゃうと厳しいかもしんないけど、でも見た人に言葉じゃ語れない何か「問題」を突き付けられる感じ。 こーいう映画はぴよ個人的に好きですわ♪
この映画で賞取ってるけど、B・デル・トロの演技は秀逸! この役者さん、ぴよはぜーんぜん知らなかったんだけど・・いいんだわぁ〜♪ 「熱血」と言う程正義感に熱くない、でも泥臭くてまだどこかで正義を信じてる人間味のある警察官役を本当にうまく演じてたと思う。 どーでもいいけど、B・デル・トロって赤井英和と古谷一行を足して2で割ったよーな顔してると思っちゃったんだけど・・・(笑) この映画見て「同感!」と思ってくれた方、ご連絡待ってます!!(爆)
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