サミー前田 ●心の窓に灯火を●

2003年11月11日(火) ウィズ・ザ・ヤング

「彼等は福岡のゴールデンカップスと呼ばれています」といって、5日のクロコダイルにて、ザ・ヤングをエディ藩さんに紹介した。

ドラマーが20才になったばかり、平均年令24才の文字通りザ・ヤングはこの日を皮切りに、9日までに東京各地で5回公演を行い、10日の夕方、羽田から福岡へ帰って行った。

クロコダイルではやらなかったのだが、各公演でカップスのカバー、おなじみ「本牧ブルース」と「人生はきまぐれ」を演奏。「人生はきまぐれ」はカップスのラストシングルで、なぜか評価が低く、「ロック画報」の特集(CD箱にも転載されている)でもボロクソ書かれているが、僕はけっこう好きな曲だ。B面の「たった一度の青春」なんてDJで何度使用したことか。
カップスの歴史的にも見逃されがちなそんな曲をカバーしているところにもザ・ヤングのセンスの良さが現れているのだと思う。

ヤングの音楽は、いわゆる60年代R&B系のサウンドを基調としながらも、演奏力も日増に充実しつつあり、スライなどのファンク的展開が芽を出してきている。それでいて、オリジナル曲は筒美京平っぽかったりするんだから、スキモノにはたまらないでしょう。

各メンバーのキャラも強い。ジョーイは70年代マチャアキ風のルックスでルイ高橋みたいな強靱なボーカリスト。リーダーのマオははっぴいえんど時代の松本隆クリソツで、加部正義よりも早そうなドライブ・ベース。ファズギターのターボーはナべプロ時代のアラン・メリルのような王子様的外見で、絵画的なギターでサウンドを装飾する。リズムギターのたかはしゆいはストイックなまでの変態的なカッティングが凄い。今年1月に加入し、まだまだ修行中を自称するホセのドラムは独特のグルーヴ感が出てきている。

9月に発売されたチトさんのサウンドプロデュースによるデビュー盤は、ヤングを知ってもらう名刺代わりみたいな作品として、高く評価された。
すでに次回作の制作準備に突入。12月末のツアーには僕も合流します。



2003年11月10日(月) 「透明人間」をはじめてナマで聴いた

5日6日とハプニングス・フォーのクロコダイル二日間。

初日は、ザ・ヤング&渚ようこの演奏や、ジョーさんや森園さんとのセッション、エディ藩さんの飛び入りもあって、盛りだくさん!おなかいっぱいのステージだったのだが、ハプニングス自体の演奏はやや荒かった。

6日の方が演奏には締まりがあったのではないだろうか。さらに遊びに来た柳田ヒロさんが「アリゲーターブーガルー」の間奏を弾く、という場面も。
中盤にクニさんのソロコーナーがあり、ピアノと歌だけで「透明人間」をはじめオリジナル3曲を披露。ジャンルや世代を超越した根源的な歌ごころに、こちらの心も暖まった。これを見逃したファンは非常に残念。もっと、たくさんの人に聴いてほしいと思ったクニ河内の歌の世界でした。
幼稚園のコンサートに行ってみたいです、なんとかして、ぜひ。


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