僕の腕の中
震えて嗚咽を上げる君を
これ以上 苦しめるなんて
考えられなくて
そして僕は1つの提案をする
指に滑らかなその髪も
きれいな肌も 温かな手も
こんなに近くにあるのに
君はもう僕の手の届かない場所
そして僕は1つの提案をする
僕を想って泣いてくれているらしい
ただし
君が涙するまでに苦しめているのは
他でもないこの僕なのだ
そして僕は1つの提案をする
僕の腕の中で
ごめん、と謝る君
僕は笑顔で最後の抱擁を楽しむだけ
これからの君の幸せを願うだけ
そして僕の提案はふたりの約束に変わる
君の事を考えている
君の事を考えている
きっと僕は君が好き
君の声が届くときを
僕の声が届くときを
待っている
好きな人に、生きていて欲しいなんて思うのは
そんなに傲慢だろうか
僕のそばで生きてくれないだろうかなんて
そんなに傲慢だろうか
そのために頑張ろう、なんて
そんなに不謹慎だろうか
愛しい人と生きたい、などと願うのは
そんなに傲慢だろうか
狂気の名のもとに
ふと
飛びたくなる衝動を抑えて
僕はまた1つ
過ちを重ねるのだろう
リンクを外した没ページより抜粋。
この腕がまだ君を覚えている
この耳がまだ君を覚えている
君のくれた全てを愛しく思う
言葉も笑顔も存在も皆
君が居てくれて
本当に良かった。
ありがとう、大好きだよ。