僕の、場所。
今日の僕は誰だろう。
Back
差し伸べられた手を じっと見つめて ふ、と 目を瞑る
きみ
透明な雫は頬を流れるのに
待って、と言いかけて 情けない顔のまま立ち止まる
きっと届かない この声も手も 想いも
それでも 雲の流れに 風の来し方に 夕陽の行き先に 呟いてしまうこの愚行を
誰も止められなくて
もう差し伸べる手も失った 掛ける声も見つからない
寂しげな瞳だけ
まだ忘れられないでいる
またこうやって 季節は巡ろうとしているのに
カーブとトンネルの先
あなたの街
アスファルトに足をつけて
わたしの街とにた空気に
ほっとした
知らないのに 初めてなのに
なぜだろうね
ふと目で追ったのがあなただったよ
車窓
電柱
ガードレール
折れ曲がって
花束
枯れることなく
通り過ぎる人々の中。
どこかへ消えてしまいたいと言えば
目に見えないからといって 消えてるとは限らないんだよと
そう 言って寄越す
自ら血を流せば
イキモノの本質から離れたね それがヒトではない人間なのかねぇと
そう呟く
そんな君の
真っ白な包帯はいまだ
取れないままで
この間はありがとうございます
とか
合格おめでとうございます
とか
ハルシオンでは死ねないから今飲んじゃうのは勿体ないですよ
とか
お疲れ様ですファイトです
とか
ゆっくり休んでてください
とか
(笑)
とか
あぁこれは一年前の僕だ
とか
とか。
色々思ってしまう。(思うだけで特にコンタクトしないが)
管理人、現在かなりテンパってます。
色々辞めてしまいたいが独断でやるわけにもいかず。
壊れていくのが
分かる。
え?
今日?
二十日なんかじゃないですよ。日付なんて無意味ですよ。
おそらく
この痺れの向こうには
真っ白な世界が広がっているんだ
良く見てごらんよ
あの
赤い屋根の家が見えるだろう
屋根裏部屋の
小さな窓から
黒猫が昼寝をしているのが見えるはず
夜になれば
黄色く輝く瞳 キラキラと
瞳 キラキラと
目を開けて
真っ白な世界が待っている
地平線もないくらい
輝く町の中で
夜になると家を抜け出す
あの黒猫の行き先を知っているかい
姉の部屋には茶色のくまがあった。くまのぬいぐるみだ。姉はそれにチョコちゃんと名前をつけて可愛がっていた。チョコレートの色だからチョコちゃん、と命名したのだ。 どうやら、姉の好きな人が姉にプレゼントしたものらしくて、僕が触って遊ぶと怒られた。大事なものだから触っちゃいけないのよと怒られたのだ。 姉が泣きながら帰ってきた日、チョコは床に投げ捨てられた。僕が拾っても、怒られなかった。どうしたのかと姉に聞いても答えてくれなかった。チョコは、ただ悲しそうな目をして黙っていた。 今でも姉をからかうにはチョコレート色をしたくまのぬいぐるみを話題に出す。淡い失恋の味を思い出すから、チョコレートは好きではないと姉は言う。しかし僕は知っているのだ、姉の部屋にはもう古くなってしまったチョコちゃんが大事にしまわれてある事を。
某サイトにてコラムを募集していて、思いつきで参加してみた原稿×3。 著作権云々の法律にはまったく抵触してはいないが、 かといって実は全くの創作である点、少々申し訳なく思わないでもない。 まぁ、採用されなかったので僕の自由にして良いだろうけれど。
病室の窓に掛かっているのは、クリーム色のカーテンだった。 軽い午睡の後に目を開けると決まってそのクリーム色に太陽の光が当たっていて、静かな部屋は全体的に淡い黄色に染まるのだった。窓を開ければ、風に遊ばれたカーテンがドレスの裾のようにふわりと弧を描いては揺れていた。夕焼けの時にはほんのりと赤みをおびる。月明かりに照らされれば、ぼうっと白く浮かび上がった。 天井と、壁と、シーツの白。リノリウムの床は灰色。殺風景だとさえ思わせる個室の中で、カーテンだけが外の世界と繋がって生きていた。 半分死んだように生きていた僕は、陽に透けるクリーム色が羨ましかった。そこに影を落とす木の葉や、揺らす風、染め上げる太陽、全てに焦がれた。病院という場所にあり、唯一つ僕が恋焦がれたのは、穏やかなクリーム色だった。
庭で友達とはしゃいで遊んでいると、時々、母が窓から顔を出して僕を呼んだ。 「ケーキが焼けたからいらっしゃい。手を洗ってね」 幼かった僕は顔いっぱいの笑顔でうんと頷いて、仲の良かったその子と手を取って洗面台へと駆けていったものだ。 何故か今でも鮮明に覚えているのが、いちごのタルトだ。大きくないタルトだけれど、いちごが綺麗に並んでいて、つやつやしていて、僕も僕の友達も目を丸くして嬉しがっていた。 たぶん、春だっただろう。 友達は遠くへ引っ越してしまった。 赤くてつやつやした、微かな酸味を思い出させるいちご。遠い昔の、少し悲しい思い出とともに、今こうしてまたいちごのタルトを食べている。一緒にはしゃいだ相棒の名前さえ思い出せないが、幼い僕の寂しさを慰めるかのように、目に鮮やかなストロベリー・レッドがきれいに並んでいる。
あなたの事が好きです。
ごめんなさい。
好きなのです。
ごめん。
一緒にいる時間が好きです。
ごめんね。
あなたが笑ってくれる瞬間が好きです。
ごめんなさい。
あなたが泣いていると悲しいです。
ごめんなさい。
あなたがくれたキスを忘れられません。
ごめん。
抱いてはいけない思いがいっぱいでごめんなさい。
NOT FOUND text6.troubling |
秋。 野原。 風。 乾いた声。
香。
老人は帳面を閉じる。 筆を置く。 眼鏡を外す。 椅子から立ち上がる。 外は強い風が吹いていた。 ランプの灯を消す。 ガウンを羽織り、寝支度をする。
ひとりでに動き出した。
老人の人形が。
<< >>
あなたは 強くあってください
この僕が
この 他人に無関心な 僕が
その一身に好意を注いだ あなたなのだから
あなたが 誰かの名前を 呟く そのたびに
僕は 苦笑しています 半分 悔しくて 半分 嬉しくて
だって あなたには 頼る人がいる
あなたのために 暖かい涙を 流す人間は居ます
あなたのために 心拍数を上げる 人間が居ます
あなたのために 言葉汚く 罵る人間も居るように
あなたのために 愛の言葉を 囁く人間も
かつて 僕が 惚れ込んだ
あなたなのですから
僕も あなたが 幸せであるようにと 心から祈る大勢の 一人だから
僕の 手の 届かない ところに 行ってしまった あなたなのだから
あなたは 幸せで居てください
あの角を曲がってごらん
あの時に帰れるよ
ほら
ね
あの大きな家はまだ残っているし
あの空き地には草がまだ生えている
ずっと広がったたばこ畑や
向こうに見える中学校
夕焼けの色
焼き魚の匂い
振り返ってごらんよ
坂道の向こうはあの橋
まだ抜け道は覚えている?
まだあの合言葉は覚えている?
小さな瞳で眺めていたあの景色は覚えている?
草の色も
空の高さも
土の香りも
目を瞑って思い出してごらんよ
そこにまだ生きているから
ゆっくり息をしてごらんよ
ほら
還ることができるから
そっと目を開けて あなたの肩が見えて ここは駅の構内で
私は11番ホーム あなたは5番だね
背中に回された あたたかな腕
照れくさくて大人しくしていたら あなたは力強く抱きしめてくれていて
どうしよう
離れていってしまう
タンッと軽やかなシューズ にこにこと愛らしく
手を振って
手を
どうしよう
まだ私は何も伝えていないのに
大きな駅はこれだから
同じ構内に居るのに
あなたの姿が見えないよ
そしてまた
ひとり
家路へ
一歩
一歩
近づく
まだ大丈夫?
もう一歩
一歩
まだ まだ大丈夫?
もう一歩
触れて
大丈夫?
一歩
触れて
大丈夫?
触れて
引き寄せて
まだ
大丈夫?
その頬に触れて
撫でて
まだ
君のパーソナルスペースは
許してくれるだろうか?
くだらないことで
笑って
ふざけてさ
何故かこのときが一番
お茶が美味しいよね
仮に僕が
誰かの死をもって生を得ているとして
つまり
自分の命を守るために他者を殺したとして
どう 生きるか
おそらくこの人間はこのような思考をするだろう
殺したのは申し訳ないが
僕だって生きたかったのだ
それに殺さなきゃ僕が死んでいた可能性も高い
どちらかが死ななくてはならないのなら
そりゃぁもう自分が生き残りたいと願うのが生物としての本能
朽ち果てた身体は荼毘に付した これだけで勘弁してくれ
相手の生命を奪い自分の生命としたのだから
生きている責任のほかに
生きている義務も負ってしまった
どんな事があろうと自殺はしてはいけない
自殺をするくらいならあの時死んでいればよかったのだ
だから生き抜いてやる
楽しむ時は楽しめばいい だってあいつにはもう出来ない 悲しい時は悲しめばいい だってあいつにはもう 嬉しい時は嬉しがればいい だってあいつには 食べる時は食べればいい だって
だって
だって自分が殺したのだから
自分が幸せに生きていなければ あいつの死が無駄になってしまうだろう
駅の改札
待つ人々で溢れる
かつて蒸し暑い日に
わたしも人を待っていた事がある
今はもう
待っても現れないけれど
駅の改札
かつてのわたしでいっぱい
自分なりに、enpituのランダムジャンプ機能を多用すると思っている管理人です、こんばんは。
非定期的にこうやって本体(?)が出てくるのもいいかもしれない。
さてランダムジャンプですが、名の通りランダムにenpitu日記が表示されるとあって、 それらに対する僕自身の対応の仕方から、改めて自分の好む領域を自覚させられたりしています。
ページ全体の色調、デザイン、文字の大きさ、などの視覚的な情報で既に取捨選択が始まっている気がする。あまりにドギツイ配色をされると、それだけで次にジャンプしてしまったりする。
で、数行読めば「合う」か「合わない」か、というのはすぐに分かる。 言葉づかい、単語の選び方、内容、第一印象はこれらで決まってしまう。 合わないなと思えば一日分だけざっと読んで次へ跳ぶ。
興味があればその程度に応じて、過去に遡ったりHPを見に行ったりと、その人の綴った他の文章も読んでみたいと思う。 将来に書かれる文章もコンスタントに読みたいと思えばMy追加をする。 過去に遡っただけで納得してしまえばそれっきり。
ただ、極稀に、始めの数行だけで即My追加をしたいと思える日記に出会える。 そんな時は純粋に嬉しく思う。その存在に触れられて良かったと思う。
こんな事を何となく思いながらランダムジャンプでenpituサーバ内を徘徊していると、
自分の日記が出てきた。
この、「君に届け、僕の想い」だ。
今までにないくらい、客観的な視線で見る事が出来た。 他の人にはこんな風に映っているのか、と改めて知る。なんとなく新鮮。
さて、この1ページを見て、少しは気に入ってくれる人が居てくれるのだろうか。 ちょっと気になってしまった。 もしこれが僕ではない人が作ったページと書いた文だとして、僕はどんな反応を見せるだろうか。 客観視というのは普段しているつもりで、いざこうやって見せ付けられると全然違って見えた…。作った張本人では、やはり正確な判断に欠けるのだろうか。
出来るだけ多くの人に気に入ってもらいたい…とは思わないが、一人でも好いてもらえると、それだけで嬉しい。 僕はまた僕のままで生きていこう。
「あ、ねージャムどこだっけ。リンゴのさ」 「君の後ろの棚開けて上から4段目の一番右」 「あったあった」 「何、ロシアンティーにするの?」 「うん」 「うわっ」 「何やってんだい君は」 「気をつけてよ、そのカップ気に入ってるんだから」 「悪ぃ。でも割れなくて良かった」 「ま、ナイスキャッチだね」 「お湯沸いたよー」 「っし。カップOK」 「蒸らしてる間に来なかったらどーするよ」 「おかわりできるじゃん」 「ダメだよそんなの」 「ご心配なく。あと2分くらいで来るから」 「…何で分かるんだ…」 「さすがだねぇ」 「あ、いー匂い」 「まだダメだよ」 「分かってるよ」 「誰か時計見ててくれてるよね?」 「あ、うん。俺見てる」 「食べる事に関してはぬかり無いね」 「当たり前だろー」 「そうでなくちゃね君は。クッキー一枚多くしてあげる」 「やった」 「……いちゃつくのは二人っきりの時にしてくれないかねぇ」 「誰がいちゃついたっ」 「そうだよっ」 「君たち」 「…ごめんっ遅れたーーっ」 「あ」 「来たね」 「はは。2分15秒だ」 「さっすが」 「?? 何だ? まーいいや、遅れた代わりにコレ」 「あ、駅前のケーキ屋のじゃんっ」 「誰か好きだって言ってなかったか?」 「それ私」 「やっぱ? 良かった良かった」 「ケーキに免じて遅刻は許そう」 「へへーっ。ありがとーございますお代官様」 「誰がだい」 「つーか悪代官だよなー」 「誰がだっ」 「悪代官じゃなくて越後屋だよねぇ」 「違うってば」 「あ、もう良いぜ4分」 「やった」 「おれの分もある?」 「淹れる前にコイツが『あと2分で来る』とか断言するからちゃんと人数分」 「そうだったのか?」 「もーラブラブだねぇ」 「そういう言い方はやめろっ」 「ねーお砂糖取ってくれる」 「ん」 「ども」 「あっ何ブランデーなんか入れてんだよお前っ」 「…バレた?」 「美味しそう〜」 「このクッキー手作り? 上手いね」 「私が作ったんだから当たり前だろう」 「うわー可愛くねぇ…」 「君こそ美味しいねの一言くらい無いのかい」 「ん。美味い」 「何その誠意の無さ」 「美味いってマジ」 「これだからヤだねーこの男は」 「なんだよっ」 「こらこら。美味いクッキーとケーキと紅茶目の前にして痴話喧嘩しないでくれるかい」 「「痴話喧嘩じゃないっ」」 「あ、ハモった」 「………」 「面白いねぇ」 「なー」 「あっいつの間にお前らそんなに食ってんだっ」 「うわ早っ!」
とてもとても白い白がいて
とてもとても黒い黒がいて
とてもとても赤い赤がいて
とてもとても
マーブル模様は混ざり合えないで居る心の訴えだろうか
ぐるぐるぐるぐる
たとえば、な
オマエが居なくなったら俺はヤだと思うんだ
んーや、そうじゃなくて
何ってかさ
空虚?
足りねーなぁって
居るのが当たり前んなって
気付けなくなってんだろうなー
オマエ…いつもこーやって一緒にバカやってくれるけどよ
なんか時々危ういよなぁ
んー
ま、あれだって
オマエさえよけりゃ適当に居てくれていいから
寝転がって
そっと目を閉じて
星が瞬く音に耳を澄ませて
体の力を抜いて
頭の中を空っぽにして
深く息を吸って吐いて
自然に寝返りを打って
目を開けたら
そこに誰かの安らかな寝顔があって欲しいと思う
more different
|