'ゃッぱ・頭、変っすか。
'ゃッぱ・頭、変っすか。
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2002年09月06日(金) |
{秋風が吹くが如く} |
山ほどwindow
2002年09月05日(木) |
タイトル「恋愛のないTDLなんて」 |
町山広美さまの気配通信
恋愛のないTDLなんて
最大のライバルと目されていたUSJがなんとも無様にころんでしまい、ディズニ−ランドはますますゆるぎない独走態勢にはいった感がある。確かにUSJが飲用水に工業用水を使っていたことは許しがたいと思うが、私としてはちょっとくやしい。なにしろ、ディズニ−ランドはずいぶん前に行ったものの、デイズニ−シ−には行ったことがないし、行く予定もない。それほど、あの世界観が苦手なのだ。
まず「シンデレラ」や「人魚姫」のように、みんなが知っているお話を映画化することで、お話にもキャラクタ−にもディズニ−マ−クがくっきり刻まれてしまうことに納得がいかない。現在、「くまのプ−さん」の原作者側、著作権をもつ人たちから、ディズニ−は著作権使用料を正しく支払っていないと訴えもでている。オリジナルではないのに「ディズニ−のもの」という印象をもたれるのは、もちろん映画づくり、キャラクタ−づくり、そして売り方がうまいからだが、そのディズニ−版には少しの例外はあるものの、ひとつの共通点が感じられる。
恋愛重視。お話のなかのさまざまな要素の中で、恋愛の比重を高くする、それがディズニ−のやり方だ。だからヒットする。ディズニ−ランドがデ−トのメッカになるのも当然のなりゆきなのだ。
だが、そんなものは小さな子供たちの娯楽に必要だろうか。恋愛に興味を持つのなんかずうっと後でいいんじゃないのか。
だから、アメリカで暮らす姪っ子が「くまのプ−さん」と「アンパンマン」がお気に入りだと聞いて、おばさんはうれしかった。「プ−さん」はディズニ−の手が入っても恋愛色は希薄なままだし、「アンパンマン」は冒険と勇気と食欲の物語だ。恋愛ネタはせいぜい、ドキンちゃんが食パンマンに恋心を持ってるという程度のもの。
恋より食欲。幼児にはそれが自然だろう。
しかし、ディズニ−は最近少し方針を変えたようだ。ピクサ−とともに製作した『モンスタ−ズインク』と『アイスエイジ』、近作はまるで同じ話だがどちらも恋愛はほとんどからまない。私は好感をもつが、こういう最近の作品がアトラクションに加わると、日本のディズニ−ランドの先行きに黄信号がともりそうだ。日本の客は恋愛にかたよる、発情空間としてのディズニ−ランドが好きなんだから。
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