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優しい=青い部屋=あたしとmasayaの日々。

2002年04月28日(日) DOUBLE BED #2

ベッドに俯せの状態で、あたしは彼を待つ。
masayaの両手が、あたしの腰を引き上げた。

あ。来る。

両脚を少し開かされる。

あたしはこういうふうに、【される】事が好きだ。
少しだけ抗いながらも、躯は正直に反応している。
もちろん、自分から動いて求めるのも好きだけれど
男に好きにされている自分を思うと、感じてしまう。
嫌だといいつつ、あたしは躯を開く。

セックスの最中の言葉が好きだ。
…してごらん。こんなになってる。…したいの?
好きに愛撫されて、耳許で囁かれて、弄ばれたいと
あたしは心の中で思う。
そして、あたしは感じて濡れてゆく。



彼はあたしの腰を引き上げて、四つん這いにする。
あたしが唇で愛撫して、大きく堅くなったペニスが入り口に当たる。
目を閉じて、神経を【そこ】だけに集中する。

くっ、、あっ、。

一気に貫かれて、声をあげる。
膣の後ろ側にあたっているの?正常位とは全然違う快感。
masayaが動く度にあたしは哭く。
逃げたいのに逃げられない。
逃げたいんだろうか?

ベッドヘッドを左手で掴む。
何かを掴んでいないと耐えられないような気がする。
犬のような姿勢のあたしは哭き続ける。



ダブルの部屋は狭い。
デスクと鏡が、ベッドのすぐ横にある。
犬のような姿勢で貫かれて喘ぐあたしがそこには映っている。
それはとてもいやらしくて、鏡に映るあたしを
あたしは自分で見ようとするが、すぐに目を閉じて快感を貪る事に夢中になってしまう。

…うつってるの。

そだね。映ってるよ。



masayaがあたしの体勢を変える。
後ろから貫かれたまま、彼がベッドに寝て、あたしは鏡に向き合う形。
そのまま、あたしは躯を前後に揺らす。
あたしの中にはたくさんの液体が入っているかのように
くちゅくちゅという音が響いて来る。

この体勢になると、いつもそう。
鏡に映るあたし。
それを見るあたし。
なんて、淫らなんだろう。
そう思うとたまらなく感じて、あたしの動きは早くなる。
前に後ろに、回転させて、その度に音がする。

あっ、、。

あっけなく、あたしは果ててしまった。



繋がっているところに手を触れてみる。

…入ってる。

誰に言うともなく、自分でそう呟く。
動く事をやめて、あたしは右手の人さし指で彼のペニスの根元に触れる。
それはあたしの中に根元からすっぽりと納まっているのがわかる。
そのまま、つぅっと指を上げてくとクリトリスに辿り着く。
そして、人さし指であたしは自分で刺激しはじめる。
その一部始終が鏡に映る。
いやらしい姿だと自分で思う。
でも、あたしはそんなあたしが好きだ。

ふと見ると、デスクの上に彼が新しく買ったデジカメ。

鏡の中には彼のモノを軸にして腰を揺らすあたし。
それを見ながら、あたしはmasayaに言う。

こういうのを撮ってよぉ。

撮られる事は好きだ。
でも普段ならこんな所を撮って欲しいとは思わないし言わない。
でもその時は何故かそう思った。

自分で撮ってみれば?

masayaがそう言う。

動けないよ。カメラまで届かない。



突き刺されたままでは容易に動く事ができない。masayaが躯を起こして
デジカメを取ってくれた。彼が動く度にあたしは相変わらず声をあげる。
ファインダーを通して、鏡に映るあたしたちを、あたしは見ている。
でも、撮る事はできなかった。上手く撮れない。
というか、画像を撮るという作業よりも、感じる行為の方が
あたしにとっては重要。
だから、彼が動くとシャッターを押せない。

カメラをmasayaに預けて、あたしは感じる事に集中しはじめる。
デスクに手をついて、後ろから犯されるように突き上げられて
あたしは悶える。
masayaが撮ってるかもしれないと思うと
あたしは余計に感じて濡れる。

もうわけがわからなくなっていた。


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ベッドに仰向けに寝かされて、masayaが言う。

確認してみよう。

え?

脚を開かれて、彼の指があたしに触れる。
指先で開かれているのがわかる。ヤだ。見ないでよ。

シャッターの音。

撮らないで。…イヤ。

あたしのそこはきっととんでもないことになっているんだろう。
何度かシャッターが切られた。

ああ、ぶれちゃったよ。

もう、いいよぉ、そんなとこばかり撮らないで。

【確認】だよ。確認。

 

何枚かの画像を撮って、また行為の続きが始まる。
激しく突かれて、あたしはまた声を上げはじめる。
途中で彼がまたデジカメを手に撮った。

いやいや、、、見ないで、見ないで。

そういいながら、乱れてゆくあたしがそこに居た。
恥ずかしくて目を閉じる。
でも不安になって目を開けると
カメラを構えたままで、動くmasayaが見える。

イヤ、イヤ。

そんな事を繰り返しながらあたしは何度かイッタ。

 

 

あ。出ちゃいそうだ。

いや、ダメ。



カメラを構えたままで、彼はあたしの中に放った。
幽かな痙攣があたしの中に伝わった。

 

イッテしまひました。

んもぅ、ダメって言ったじゃない。

それは申し訳ない。

masayaはそう言って笑う。

勝手にイカナイでよぉ。あたし、まだ上にも乗ってないんだから!

あたしはそう言って拗ねてみる。



ね、お腹空いたね。

そだね。お腹空いたねぇ。

何か食べに行こう。

うむ。



しばらくして、トイレに立とうと躯を起こすと
大量の水のような液体があたしの中から流れ出て
ベッドを濡らしてしまった。



あっ。

どした?

すごいです。

そかぁ。

 

このままショーツをつけるととんでもない事になりそうだったので、
あたしはショーツを付けずにジーンズを履いた。
ジーンズに直接、シートを貼って。
だって、今日はTバックなので、履いたらシートが付けられないんだもん。

簡単に支度をして、化粧を直して
あたしとmasayaはホテルの外に食事にでかけた。

何食べる?

俺はなんでも。




歩いているうちに、また流れ出す感覚。
それを感じると、子宮がまた痺れたように収縮した。




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結局、近くのとんかつ屋に入って、お昼のランチを頼む。
ひさしぶりに一緒にランチ。
嬉しいなと思う。

適当に会話をして、
おいしいねと言って、
あたしは海老フライ用のタルタルソースがないと嘆く。
やっぱりそんな事を言うのかという顔でmasayaはあたしを見る。
当たり前じゃない。あたしマヨネーズ好きなんだもの。

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食事を終えて、そのままホテルに引き返す。
そんなに時間ももうないだろう。

部屋に入って、キスなどしてみて、
お腹がいっぱいになったmasayaはベッドに横になる。
今にも寝てしまいそう。

眠ひよ。

そうね、眠ひね。
いいよ、寝てて。あたしは勝手に遊ぶから。

あい。勝手にしておくれ。

あたしはmasayaの上に馬乗りになってキスをする。
Tシャツをめくって、腕に噛み付いたり、乳首を弄んだり
そんなことを勝手にしはじめる。
眠りかけたmasayaは動じない。
クスクスと笑いながら、あたしは色んな場所にキスをしてゆく。



ねぇ。

ん?

ジーンズ脱がせても良い?

あい。お好きにしたまへ。

眠いmasayaはテキトーに返事をする。
あたしはベルトを外して、彼のジーンズを脱がそうと四苦八苦していた。



ねぇ。重ひやう。脱がせられなひ。腰浮かしてくださひ。



masayaは返事もせずに腰を浮かせて、自分でジーンズを腰から下におろす。
そこで、動きはぴたっと止まる。
まるでそこから先はあたしの仕事だと言うように。
重いジーンズを重い身体から引き抜くのはすごく大変。
ふぅふぅと言ってやっとの事でジーンズを脱がせる。
ついでにmasayaのボクサーパンツも一緒に脱がせてみた。
裸に靴下。

素敵に間抜けなので、一瞬デジカメで撮ってやろうかと思ったけど
彼の名誉の為にやめておいた。

靴下も脱がせて、ダブルベッドには素っ裸のmasayaが横たわる。
あたしはmasayaの両脚の間から、彼を見ている。
こんなアングルで見る事ははじめて。
masayaと同じように彼の分身も可愛く眠っている。

悪戯心が少し出て来る。
寝ている彼の脚を少し開かせる。

  

何するんだやう。

【確認】してるんです。確認。

 

 

いつも確認ばかりされているので、確認返し。
あたしは爪先で彼の太股から上をつぅーっと撫でる。
眠っている可愛いモノに触れてみる。
クスクスクス。ねね、毛深ぁい。
こんな角度で見るのはじめて。

 

ねぇ。masayaくぅん。

ん?何。

…楽しひ。

そか。それは良かった。

 

 

相変わらず彼は眠っている。
時折すぅすぅという寝息が聞こえる。
そんな事には構わずに、あたしは愛撫を繰り返す。
首筋やあたしの好きな鎖骨や、筋肉。
お臍の周りに舌を這わせる。
そのまま唇は下に降りて行く。
小さく柔らかい舌触りに、くすっと笑う。
くちゅくちゅと口の中で転がしてみる。
なんの感触に似てるんだろう。いつも思う、不思議な感触。
舌で遊んでいると、少し形が変わってくる。
もちろん、触感も変わって来る。
少しだけ固い感触。でもまだ途中。
これは何に似てるんだろう?やっぱり思い付かない。
そんな事を考えて愛撫しているうちに、だんだんと大きくなってゆく。

 

ね。

ん?

どうすれば気持ち良いの?

ん?どれも気持ち良いよ。

これは?

舌先で先の方だけをチロチロと舐めてみる。

気持ち良ひです。

じゃぁ、これは?

全部を口に入れて、舌で裏側をつつつと舐め上げてみる。

あい。気持ち良いです。

ていうか、どういうのが一番良いの?

わかりません。どれも気持ち良いので。

 

それじゃぁ、わかんないよと、あたしは心の中で呟いてみた。
気持ち良くなって欲しいのになぁ。
そのまま思い付くままに愛撫を繰り返す。
あたしって、もしかしてフェラ好きになったの?
そんな事を自分で少し思ってみた。
少し強めに吸ってみたりしたら、急にmasayaが言う。

 

痛ひ。

あ。ごめん。

奥歯が当たったんだ。と勝手に納得して、
今度は気をつけようと勝手に思ってみた。

 

ねぇ。乗ってしまっても良いですか?

あい。お好きにだうぞ。

 

結局、あたしは我慢出来ずに彼の上に跨がる。
だって、さっきmasaya勝手にイッタんだもの。
そんな言い訳をしながら、あたしは彼のものを掴んで
自分で導く。
感じるままに動きながら、時折、masayaに突き上げられて、
あたしはすぐに果てる。

…あっ、、。

そのまま倒れ込んで、少し息を整えて、
今度は脚を閉じて、あたしは彼に重なったまま動き始める。
そんなふうに動くと、Gスポットの快感。

ふぅっ…。

 

取りあえずは満足。
動きを止めると、あたしの中で彼が小さくなるのがわかる。
それを感じるのも楽しい。
彼の上に重なって、入れたままあたしは眠ってしまった。
もちろん、途中で小さくなったmasayaのものは
勝手に外れてしまってた。

 

そのまま、彼の腕枕で少し眠る。
ほとんど寝ていないmasayaには2ラウンド半は無理させたかなと
ちょっとだけ反省などしてみた。




ふと気付くと時計は午後3時半を回っていた。
ホテルのデイステイは午後4時にチェックアウト。

masayaくん。もう時間。

そう言って起こすが、まだ彼は眠っている。
あたしの方が支度に時間がかかるので、
先に下着を着けて帰り支度をはじめた。

ねぇねぇ、もう時間。

45分を過ぎて、やっとmasayaが起きて支度をしだした。
といっても彼は洋服を着るだけなので、早い。

ねぇ。変な画像ばっかりじゃなくて、ちゃんと撮って頂戴!

そういいながら、あたしは帰り仕度をはじめる。
masayaは何枚かやはり適当にシャッターを押していた。




午後4時。
チェックアウトの時間。
部屋を出る前にダブルベッドの脇で軽くキスをした。

ね。ぎゅぅって抱き締めて。

masayaは返事もせずに
あたしをぎゅぅっと抱き締めてくれた。

  

 

 


ダブルベッドが乱れていたので
あたしは軽く直して、部屋を出た。




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電車に乗って、あたしの住む最寄り駅に向かった。
彼もそこから以前の仕事場に向かう。
彼が青い部屋に居た時の職場。
masayaがこっちに来たメインの用事は明日に控えている。


あたしは自分がメインではないのが、少しだけ不満だったけど
それでも結局は逢う事が出来たので満足です。

「ね。一緒に電車ってはじめてだね。」

何でも子供のように嬉しがる自分が少し恥ずかしい。
でも嬉しいものは仕方ない。いつもそうやって口に出してしまう。

「そうだね。」

相変わらず彼は適当に相槌を打つ。
聞いているのか聞いていないのかはわからないけれど
そんなことにはもう慣れているけど。


それよりもはじめて一緒に電車に乗っているという事実がとても嬉しかった。

 

乗車時間はたったの8分。
駅に着いて、あたしは無理矢理、masayaを買い物に付き合わせた。
本当はもう少し一緒に居たかっただけなの。

無理な事は無理という彼を良く知っているので、一緒に居たいとは言えない。
これでもあたしなりに気を使っているの。

 

少しだけ買い物に付き合ってもらって、
そのままモノレールの駅まで一緒に歩いた。
歩いている時にmasayaが聞いてきた。

「おじょうさんはこの後どうするんだ?」

「ん?御買い物して帰るよ。どして?」

「聞いてみただけだよ。」

やっぱり聞いてみただけかぁ。苦笑。
おじょうさんって歳でもないのに、masayaはいつもおじょうさんとか呼ぶなぁ。
そんな事をちょっとだけ不満に思いながら、一緒に歩いた。


モノレールの駅までは歩いてすぐ。
masayaが行ってしまってから、この駅もとっても変わったんだよとか
当たり触りのない話をしながら、歩いた。

 

駅に着いて、次の発車時間を見るとあと3分。
ホームまで見送るつもりだったのに、入場券が券売機では売っていない。
途方にくれている間に、もう発車時間が迫っていた。

彼は忙しく改札に入って行く。
また別れを惜しむ暇もない。


「また来るよ。」

それだけ言って彼は足早に改札を抜けて、ホームへと向かって行く。
 

改札前じゃ、キスもできないじゃない。バカ。

 

 

残されたあたしは淋しいのと
あっけないのとが入り交じった気分で、
モノレールが見える陸橋の上から、masayaが乗った車両を見送る。
彼を乗せたモノレールは派手な黄色と白のツートンカラーだった。

  



またちゃんとした挨拶も出来なかったじゃない。
すぐにまた会えるような、
まだ近くに居そうな、
そんな普通の挨拶じゃない。
masayaのバカ。
こんなんじゃ、泣きたいのに泣けないじゃない。
masayaのバカ。

   

   

「ありがと。明日気をつけて帰ってね。
 帰る前にメール入れてね。
 あー。黄色と白のモノレールだぁ。」

 

彼の乗ったモノレールを見送ってぽちっとメールを入れた。
すぐに彼からレスが来る。
そのレスを見て、泣きそうだった彼女の顔が緩む。

    

『しんたまごです。』

彼の乗ったモノレールは確かにしんたまごの広告列車だった。
あたしは泣きたいのも忘れて、少し微笑む。

   

「また逢えるよね。名古屋とか東京とか遠征するわ。」

『あい。お待ちしております。』




一月ぶりに逢った彼は相変わらずで
テキトーに適切にあたしを抱き締めて
泣きそうだったのに、やっぱりテキトーなメールで
涙を止めてくれた。

    

     

    



ダブルベッドの上の事が
ついさっきの事だなんて、もう信じられないくらい。
masayaのバカ。

  

そう呟いて、少しだけの切なさと
なんだかわからない安心感と
なんだかわからない幸福感を感じていた。

     


masayaのバカ。




少しだけ目が潤んでいたかもしれない。
でもきっと微笑んでいたんだろう。















2002年04月27日(土) DOUBLE BED #1

masayaと逢うのは一月ぶり。

彼は普通に何ごともなかったかのように、転勤で引っ越してしまって、
あたしは最初は淋しくて仕方がなくて、本当は結構ひとりで泣いていたりした。
それでも彼は相変わらずテキトーなメールを毎日送ってくれて
やっと、彼が近くに居ない生活に慣れて、masayaは嘘をつくような人でなしではないこともちゃんとわかって来たので、泣く事も少なくなって、落ち着いたというところだった。

デートの前日。
ひさしぶりに逢う事にドキドキして、
何を着て行こうか、逢ったら最初に何を言おうか
そんな事を考えて眠れなかった。



朝、起きるとメールが2通。

新幹線を待っています。
眠いよ。

それを見たとたん、ああ、本当に今日逢えるんだと思う。



いろいろ考えて、結局は黒の躯にフィットしたTシャツと
ヒップハングのタイトなブラックジーンズ。ほんとに普通の格好。
家を出たのは午前9時半を過ぎていた。
本当はもっと早くに出たかったんだけど、結局いろいろな用事をしていたのでこれが精一杯。
メールで連絡を取る事も、家にいると出来ない。

最寄り駅まで行って、慌てて電車に乗りこんで、やっとメールを送る。

「10:18 ○○着。」

最寄りの駅から待ち合わせ場所までは、8分しかかからないが、発車までの時間がこれほどもどかしいと思った事ははじめてだった。動き出した電車の窓から外を見るが風景が目に入って来た。久しぶりだとあたしは思う。masayaと離れてから、彼と一緒に行動した場所にはあたしは極力足を踏み入れてなかったから。
待ち合わせ場所の駅にもう着くころにメールが入った。

ついたかあ?

相変わらず素っ気無いメール。でもいつもそうなので、慣れてしまった。
そして…なんか嬉しい。



待ち合わせ場所の駅の改札を出てもmasayaの姿は見えない。
メールを送ってみる。
電話をかけてみる。あれ?出ない?
不安になって、もう一度メールを送った。

「今どこ?」

すぐに電話がかかってくる。

「もう部屋だよ。下までおりる。」

もうすぐ本当に逢えるんだと思うと、鼓動が少し早くなったような気がした。


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masayaのチェックインしたホテルに向かって、あたしは歩き始める。自然に小走りになっているのに気付いて、苦笑してしまう。
ホテルはもう目の前。少し落ち着いて、歩いてみる。あまりにもはしゃぎ過ぎてると馬鹿にされるかもしれないもの。
もうすぐロビーだと思って、ふと見るとホテルから出て来る彼が見えた。

(あっ。masayaだ。)

彼があたしに気付く。あたしはどうしようと思って、焦ってしまった。
何を言おうか、寝るまでにいっぱい考えたのに、最初に口から出た言葉はいつもと同じだった。

「おはよう。」

「おはよう。」

「変わらないね。」

一月でそんなに変わるはずはないのに、そんな事を言ってしまう。
だって、長かったんだもん。指折り数えて待ってたんだもん。

なんとなく気恥ずかしい気分で、ロビーを抜けて、エレベーターに乗り込む。
待切れなくて彼に体を預けるようにくっつくと、masayaは自然に抱き締めてくれた。
少し胸がきゅっとする。



8階の一番端。部屋はダブル。
ラブホテルのように広くはないが、こじんまりとしていて、悪くはない。
淡い花柄のベッドカバーだった。

バッグを置いてあたしはすぐにmasayaに抱き着いた。

「逢いたかったです。」

相変わらずな軽いキスをして、抱き締められて、ああ、本当に会えたんだと
もう一度確認するように、あたしは彼を抱き締める。
少しの時間抱き締められて、あたしはほっとする。
いつもと同じだと思う。青い部屋に居たmasayaと変わっていない。

masayaが煙草に火を付ける。
あたしも煙草に火を付ける。
ベッドに座って、1本づつ煙草を吸った。
また抱き合う。ベッドに座るmasayaの上にあたしは座ってキスをする。
そのまま、ベッドの上に倒れ込むようになって、キスを繰り返した。

「逢いたかったよう。」

「あい。嬉しいぞぉ。」

「あい。逢いたかったです。」

「逢いたかったよ。俺も。」



好きだと言わないmasayaが言う最上級の言葉だと思う。
あたしはそれで満足だ。
もっと何かたくさん話をしようと思っていたのに
抱き合ってキスする事が精一杯で、会話にならない。



タイトフィットのリーバイスのジーンズはとても窮屈。
あたしは脱いでしまう事にして、鏡の前で脱ぎはじめた。
masayaはそれを見ている。

「ねえ。短くなったでしょ?」

「ほんとだね。短くなったよ。」

彼が遠くに行ってしまってから、あたしは髪を短く切っていたから。
少し気恥ずかしい。
ジーンズを脱いでTシャツと下着だけになると、masayaがあたしを後ろから抱き締めた。
彼の手が黒いTバッグのショーツの中に入って来る。鏡にその姿が映っている。

「やだよぉ。」

「確認です。」

「まだ【起動】してません。」

「あい。確認してみたよ。」

相変わらず確認が好きなようです。いつもそういって触るもの。
Tシャツとブラを取ってしまって、あたしはベッドに入った。まだショーツは着けたまま。
masayaはベッドサイドで勢い良く脱いでしまって、全裸になって入って来た。

「失礼しまぁす!」

…ムードとかないよね。そういうところも相変わらず。
あたしもショーツを脱いでしまって、裸で抱き合う。
シャワーを浴びる余裕はあたしにはない。彼もそうなのかしら?



masayaの体温を直に感じられる。
丁度一月だなと思う。彼が行ってしまったのは、先月の今頃。
キスを繰り返す。

masayaの唇はぽってりとしていて、紅い。
柔らかで弾力があって、とても気持ちがいい。
抱き締められて、キスをされると体が痺れるような気がする。

舌と舌を絡めあってキスをするのがあたしは好きだ。
でも裸になってからは、そんな時間もそう長くはない。
masayaの唇は別の場所に移動しはじめるから。
乳房や、乳首に彼の唇と舌が踊る。
軽い痛みが走る。彼の歯の感触。
痛いっと思わず声をあげそうになるが、あたしは我慢する。
痛いのに、感じてしまって、あたしは濡れて来ているのを自覚する。

脚の間で、masayaの指が悪戯をはじめる。
くちゅくちゅという小さな音。確認して、彼が言う。

「入れてもいい?」

最初は確認だけじゃなかったの?
最初はお口でしてもらおうって言ってたじゃない。
今度は俺も頑張ってお口でしてあげようって。
違うの?

そんな事を思いながら、あたしは頷いた。
我慢なんて…できるはずがない。

ハヤクイレテホシイノ。



脚を広げられて、脚の間に彼の物を感じる。
堅く大きくなっているそれを、あたしは唇で愛撫したい衝動にかられた。
でも、もう止められない。
早く入れて欲しいと思う気持ちの方が大きい。

少しづつ入って来る。
masayaの動きにつれて、音がする。
一気に貫かれるのも好きだけど、こうして少しづつ感じられるのも好き。
音のない部屋に、小さな音だけが聞こえる。
そこに、あたしの吐息が混ざってゆく。
もう少し、で全部。
期待に躯が震える。

最後の一突きで、あたしは声を上げる。
そのまま動き出す彼に合わせて、あたしの声も大きくなる。
ビジネスホテルなので、防音設備なんて整ってはいない。
指を噛んで、腕を噛んで、あたしは耐える。

くっ、、ああっ、。

masayaが何度もキモチイイよと囁く。
あたしは何を言っていたんだろう?
ずぅっと正常位のまま、あたしは彼に突かれ続けていた。
何度イッタのか、それもわからない。

ひさびさに抱かれると、ごく普通のセックスでも
快感はいつもの倍以上だ。
少しの動きであたしは果てる。
体位を少し変えるだけで、違う種類の快感をまた感じる。
大きい波が押し寄せて、引いたと思うと、また新たな波が押し寄せて来る。

あたしは彼のモノを体中で受け入れているように感じる。
優しく甘く抱いて欲しいと切望する。
愛おしむように。
ゆっくりと、あたしの中を掻き回して。
激しく突いて欲しいと思う。
犯すように。
子宮が破れるかと思う程、突き上げて。

貫かれたままのキスが嬉しい。
声を押さえきれないあたしの唇を
masayaの唇で塞ぐ。
息が出来ない。
彼の首に腕をまわして、あたしはキスをする。
キモチイイ…。

時折、masayaが動きを止める。
耐えているのがわかる。
まだ、御願い。もっとシテ。
あたしの躯はとても貪欲。

何度でも感じさせて。
たくさん感じさせて。
躯がそう言っている。
繋がっている箇所から聞こえる音は
最初よりももっと大きくなっていた。



モウデチャイソウダヨ
ダシテモイイ?

頷くと、彼はあたしの中でいった。
最後の彼の痙攣が、とても大きかったのを
あたしの躯は感じていた。

…快感。



-------------------------

子宮が膣が動いている感じがする。
ヒクッヒクっという痙攣。

躯を離して、暫くすると、masayaは眠いと言った。

朝早くに起きて、新幹線に立ちっぱなしで揺られて来たんだもの。
仕方ないよね。
あたしは彼の腕枕の中にすっぽり納まると
眠りかけたmasayaの顔を見る。

相変わらず。変わってない。
寝顔は子供のよう。すぐにスゥスゥという寝息が聞こえて来た。
でも、あたしが動くと、ふっと目を開ける。

どした?

ん?なんでもない。眠いの?

あい。眠いよ。

寝てて良いよ。あたしは勝手に遊んでみるから。



しばらく寝息を立てるmasayaの顔を見てから、
あたしは彼が持って来た大きなデジカメでmasayaの寝顔を撮ってみたり
煙草を吸ってみたりした。
それにも飽きてしまうと、そうっと布団の中に潜り込んで
小さくなった彼のモノを口に含む。

ぷにぷにとした感触。思わず笑いが込み上げてくる。
これがどうしてあんなに大きくなるんだろうと思うと
とても不思議。

小さい時はなんなく口に全部含む事が出来るのに、
最大に大きくなってしまうと、全部は絶対に入りきらない。
しばらく先端を舐めてみたり、吸ってみたりして遊んだ。

あたしは本当にフェラが嫌いだった。今まで。
masayaと付き合う前の彼がいつも口でしてくれという人なので
それで慣れたのかもしれない。でも、あんまり好きではなかった。

masayaのはとても可愛いと思う。
”ペニス”ではなくて、なんだか別の生物みたいに思う。
くちゅくちゅと口の中で転がすと、だんだん大きくなっていく。
それでも、まだ寝息が聞こえる。
徐々に硬度を持ちはじめると、口に含むのが苦しくなるので
舌で裏を舐め上げてみたり、先端だけを愛撫してみたりと
色んな事を試してみる。
どうすれば気持ちいいのかが、あたしには良くわからないから。
のどの奥に届く程目一杯ににくわえてみると、彼はピクっと痙攣をしたりする。
楽しい。単純に楽しい。
前戯ではなくて、本当に遊びみたい。
もう最大に大きくなったなというところで、あたしは唇を離す。

「はぁ。疲れました。」

あたしはそう言って、彼に背を向けて、腕枕の中ににすっぽりと納まってみた。
この体勢はあたしの背中と彼の胸やお腹がピッタリと着くので
とても気持ちが良くて好き。
masayaの手はあたしの胸をさわさわと触っている。
くすくすとあたしは笑う。
そのうちに、小さな笑い声は小さな溜息に変わってゆく。

は、ああっ、、。

少しの間、あたしはされるがままで
小さな溜息をたくさんつく。
masayaが躯を起こす。

期待にあたしの躯は震える。

心の中であたしは呟く。
ハヤクキテ…。

















 < past  INDEX  will>


~*Yuu
エンピツ