2002年02月22日(金) |
金曜日/ほんの1時間。 |
木曜日の夜のメールで風邪気味だと言っていたmasaya。 朝、電話をかけてみると、予想していた通りに徹夜だったらしい。
結局徹夜だよ。
大丈夫?熱は?
熱はもうない。鼻がつまってるだけだ。眠いよ。
もし、お昼間に帰るんだったら連絡してください。顔見に行くので。
あい。テキトーに。だが、多分夜まで帰らないと思うよ。
今週はやっぱり逢えないのね…。 でも仕事で忙しいんだもの。仕方ない。
masayaと逢う予定が全く立たなくなったし 前日に友達と午後からお茶に行く予定を立てていたので 午前中はだらだらと過ごした。 うつらうつらと日の差す和室で微睡んでいると携帯にメール受信。
鼻がつまっていると、御飯を食べるのもおおごとです。 口に物をいれると息ができないぞ!
あまりにも間抜けなメールなので、笑ってしまった。
午後2時過ぎに、あたしは家を出る。 友達とはいつものケーキ屋で待ち合わせ。 車を運転していると、急に着信音が鳴った。masayaからだ。 急いで車を寄せて、あたしは電話に出る。
今から帰るよ。眠ひ。
そなの?じゃ、顔見に行くから。1時間後には着くので開けておいて。
今日はもう無理だと思っていたので、とても驚いてとても嬉しかった。 友達とのお茶を少し短かめに切り上げて、あたしはmasayaの家に向かう。 気持ちは焦っているのにこういう時に限って、ガソリンの残りが少なかったりで スタンドに立ち寄らないといけない。最悪。
駐車場に着いた時はもう3時半を回っていた。 車を置いて、小走りに彼の部屋に向かう。きっともう寝ているだろう。
カチッ。
ドアノブを回すと小さな音がする。そぉっとドアを閉めて、鍵をかけて、 あたしは音を立てないようにして、部屋の中に入る。 奥の=青い部屋=。洗濯機が回る音が小さな庭から聞こえて来る。 そっと覗くと布団に包まったmasayaが目を開けた。
大丈夫?
あい。熱はもうないよ。鼻がつまってるだけだ。
外暑かったよ。歩いて来たから汗かいちゃったよぉ。
この2ー3日暖かかったらしいが、そんなの忙しくて外に出ないからわからんよ。
masayaが答える。 話しながら、彼の額に手をあてると少し熱いような気がした。
熱いような気がするよ。
今、お風呂に入ったので。
そっか。
風邪気味だというので、あたしはいつものようにすぐにベッドには入らない。 masayaはとてつもなく眠そうだし、顔を見るだけで良かったから。
布団の中からmasayaの手が伸びて来て、あたしの頬を撫でる。 最近不安になっていたあたしは、その些細な仕草がとても嬉しくて 布団の上からmasayaにもたれかかった。 彼の手は今度は洋服の上からあたしの胸を触る。
触ってみたよ。
あい。御挨拶ですね?…風邪うつるかな?
そんなうつるような風邪ぢゃないみたいだぞ。
その日はとても暖かくて、走って来たあたしは中々汗がひかない。 着ていたカットソーのワンピースを脱いで、タンクトップと下着になって あたしはベッドに入った。
うつるかなぁ?
大丈夫だよ。
でもキスしたら息が出来ないのね。
あい。そうです。
ちょっとだけならいい?
1週間ぶりに感じるmasayaの体温はやはり少し熱いような気がして 彼の匂いは懐かしいような感じで 抱き締められて胸に顔をうずめると、胸がきゅっとした。 小鳥のような小さなキスを何度も繰り返す。 masayaの少し厚いぽってりとした唇の感触。 何度か強く抱き締められて、少し不安がなくなっていった。
5時にはまた出動です。4時半にはでなければ。
え?そうなの?
メールチェックしたら、こんなことになったんだよ。
そう。時間ないね。
なので、脱がせてしまおう。
大丈夫なの?
それなりに元気です。
ファンヒーターをつけて、あたしとmasayaは裸になる。 前戯という前戯もなく、あたしたちは抱き合う。 ピルのプラセボ期に入って2日目のあたしは、もしかしたらセックスしてる最中に 出血があるかもしれないと、ちょっと気にはなっていたが 抱き合ううちに快感に飲まれて、そんなことも気にならなくなった。
短い時間なのに、快感の大きさは変わらない。 馴染んでいる身体。 繋がっている場所はすぐに音をたてはじめる。 少し粘質な水音がmasayaの動きに比例して徐々に大きくなる。 深く貫かれて一番奥を刺激されてあたしは泣きそう。 少し痛いようなそれでいてとても感じる。 もう入らないと思うのに、まだもっと奥へ奥へと、あたしの身体は動いて、彼を全部受け入れて、そのまま抱き着いて、目の前のmasayaの肩をあたしは噛む。 綺麗に隆起した筋肉をあたしは味わう。 少し加減して歯を立てる。舌が唇が歯が筋肉の存在を感じる。 もっと力を入れて噛みたい衝動にかられるが、masayaが大きく動き始めると そんな衝動も快感を感じようとする気持ちにおされて消えてしまった。
正常位で何度かあたしはイッテ、今度は上になりたいと思う。 masayaの首に腕をまわすと、そのままあたしは引き上げられて、彼の上になる。 コリコリと当たる感覚。夢中で身体を前後に動かすと、時折下から突き上げられて思わず声をあげてしまう。
あっ。
どうした?
どうしたなんて聞かないで。知ってる癖に。 突き上げられる度に声が出てしまう。
当たるの、キモチイイノ…。
時間はもうない。 もう一度あたしが下になる。 masayaは激しく強く打ち付けるように動く。 あたしの頭はベッドからずり落ちそうになってしまって でもそんなことは気にならなくて、感じられる感覚をすべて受け入れる事に あたしは一生懸命になる。
イッテモイイ?
彼はいつもそうあたしに聞く。返事をする余裕は今日もない。 一番奥で彼がイク時がすごく感じる。最後のmasayaの痙攣する感じが とても気持ちよく感じられるから。
短い時間なのに、あたしは何度果てたんだろう。 身体を離すと、あたしの中からたくさんの液体が出て来た。
あっ。
俺のじゃないと思うぞ。
そんなことないでしょう?
煙草を1本だけ取って貰って、火をつけてもらって あたしは少しの間、ベッドでだらだらと横たわり、 もう出かけなきゃならないmasayaはテキパキと髪を整えたり洋服を着たりと用意をする。
裸で鏡の前で髪を整える姿はなんだか滑稽だ。 ぼぉっとそれを見ながら、綺麗な背中だなと思う。 肩幅はけっこう広くて、ウエストはうらやましいくらい細い。逆三角形だ。 masayaには無駄な脂肪がほとんどついていない。 そういえば、裸の後ろ姿って撮ってない。今度はデジカメで撮ろう。 そんなことをふと思う。
彼が用意をテキパキとするので、あたしもよろよろと起きて支度を始める。 下着をつけて、タンクトップとワンピースを着る。 急いで出ないと間に合わないらしい。
鏡の前で口紅を塗る時に、 あたしの中から、また液体が流れ出るのを感じた。 余韻が残る子宮が収縮する。
最後の煙草を吸ってしまって、一緒に外に出る。ドアを出る前に軽いキス。
ああ…なんか味がしたよぉ。
ん?シャネルはあまりしないはずだけど?
そんなことを言いながら、手を繋いで駐車場まで歩いた。 ほんの1時間程だったけど、逢えて良かった。 中高生みたいな短いセックスだったけどね。
でもねぇ、本当は、もっとゆっくり外でデートしたいなぁ。普通のデートとやらには、最近御無沙汰しております。でも、masayaは忙しいので無理は言えません。
2002年02月19日(火) |
火曜日/申し訳ない。 |
やっと起き出す事が出来た。
masayaからメールが来るまで、あたしからは出さないと思っていたけど やっぱり不安なので、朝おはようのメールを入れる。
おはやうござひます。
おはやう。
昨日はしんどかったです。ちと復活。
あい。
愛想のない返事だなぁ。ちょっとくらい心配してくれてもいいぢゃん!
…嫌味ったらしいメールだ。 最低だ。あたしって。 もちろん、レスは来ない。 病人に大丈夫かと聞いたって、大丈夫じゃないことなんて わかってるはず。 そんなメールをmasayaが出すはずないこともわかってるはず。
しばらくして、メールが来た。
雪だ。寒いよ。
相変わらずテキトーなメールかもしれない。 でも嬉しくて少し微笑む。 何度かのやり取りの後に、あたしはまた聞いてしまう。
今日も忙しいの?時間が開いたら電話などしてみて下さい。
午後から1日予定はいってます。もうしわけない。
…申し訳ないって言わせてしまった。 masayaが別に謝る事ではない。 あたしがいつも無理を言ってるのに。
なんで申し訳ないとか言わせてしまうんだろう。
情緒不安定に拍車がかかる。
春が近付くにつれ、どうしていいかわからない苛立ちと 不安がごちゃまぜになった感情を あたしは自分でどうしてよいのかわからない。
ずっと続くであろう彼の多忙と あたしはどうやって折り合いをつければいい? どうすればあたしは、masayaの前で笑っていられる?
答えはどこにあるんだろう?
2002年02月18日(月) |
月曜日/メールがない。 |
あたしは風邪で寝込んでいた。
こんな時に限って、1通もメールが来ない。
あたしのことなど少しも心配しないんだろうか? あたしからメールがなくてもぜんぜん平気なんだろうか?
体調の悪い時は不安になる。
masayaはとても頭が良い。 テキトーだと言いつつも、あたしに対してのスタンスをちゃんと持っているように思う。 テキトーなメール。 テキトーな会話。 テキトーなお相手。 あたしが動けば答えてくれる。 無理はしない。 それがmasayaのスタンスだ。
でもたまにふと淋しくなる時がある。今日みたいな日。 このままずっとメールも連絡も来なくなるかもしれない。 そんな不安感が押し寄せて来て、どうしようもなくなる。
テキトー。
彼が良く使う言葉。 適切なテキトーなら大丈夫。 でも、すべてがテキトーになったら あたしはどうすればいい?
忙しいmasayaの事も考えないと。 そう思いながらも、不安は日ごとに大きくなる。
そして、 不安を隠せない自分がとても嫌になる。
土曜日朝。 朝の用事を済ませたあたしは 取る物も取りあえず、masayaの部屋へ向かう。
目的は一緒に寝る為。
ただそれだけの為に、あたしは車で彼の部屋へ行く。
我ながらなんてバカなんだろうと思う。 そんなことしないでも、家でゆっくり眠ればいいものを わざわざ往復車を運転して行くなんて。
でも、忙しい彼は時間が取れないのもわかってる。 少しでも時間があれば一緒に居たいと思う。 今日の午前中は寝てるはずだもの。 きっと仕事になんて出れないはずだもの。
駐車場に車を置いて、あたしは電話をかける。
鍵開けておいて。
それだけを言って、電話を切って、足早に部屋に向かう。
鍵は開いていた。 中に入って、いつものように勝手に奥に進んで、 あたしは何も言わずに、服を脱いでTシャツと下着になって ベッドに潜り込む。
外寒かったよ。
あい。
布団の中は彼の体温で温かい。 抱き合って冷たい身体を少し温めてもらって、 masayaの腕枕のまま、寝不足のあたしはすぐに眠りに落ちた。
ふと気付くと午前10時半。
ねぇ、10時半だよ。仕事いかないの?
まだ行けません。
それだけ確認すると、あたしももう一度寝てしまった。
また気付くと午前11時半。
ねぇ、もうお昼だよ。行かないの?
まだ足りません。
あたしはお昼には帰らないといけない。 すぅすぅと眠るmasayaが羨ましい。 身支度をして、帰るよと言って、布団の上から全体重をかけて乗ってみた。
帰るよぉー。重い?重いぃ?
あい。重ひ。
お仕事行かないのぉ?
もうちっとしたら行く。
だだっ子のようなあたしをなだめるように、 背中をぽんぽんと叩いて、取りあえずは起きて玄関まで見送ってくれた。
じゃぁ、帰るね。
あい。気をつけて。
玄関で抱き着いて、左の頬にぶちゅっとキスをした。 寝ぼけたmasaya顔にピンクのキスマークが とても可愛くて、あたしはふふっと笑った。
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