DOTFAMILYの平和な日々
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2005年09月29日(木) 学校嫌い

愚息は学校が嫌いである。小学校の頃から嫌いだった。勉強は嫌いだが学校は友達と会えるから好きだという子は結構いると聞く。が、愚息は勉強も嫌いだが学校はさらに嫌いなのである。関係無いが、私の姪に中学に入るまで学校は勉強するところであるということがわかってなかった子が一人いる。「ここまでいくと大したもんだ。」と兄は感心していた。義姉は笑っていた。子供の成績には無関心な人達なのだ。(とても教師とは思えませんな。)で、愚息である。学校は嫌いだが登校拒否ということはない。授業中はほとんど寝ているとはいえ、取り合えず出席だけはしている。以前、普通の高校にいた時は、あっちでつっかかり、こっちでつっかかり、という具合に一度に多数の教師を敵に回していたのだが、今の高校では、トラブっている教師は一人しかいないらしい。・・・一人はいるということだな。

愚母「もう、いい加減に諦めて、大人しくしてたら?」
愚息「いや、今年で最後だから、徹底して逆らう!」
愚母「どうして今年で最期なの?」
愚息「高校出たら、『嫌なら辞めろ』でおしまいの世界に入って行かなくっちゃいけないから。自分より上の立場にいる人に逆らえるのはこれで最後だ!」

気合入ってるねぇ。何度も書いたが、アメリカでは高校までが義務教育である。大学に進学するにしても就職するにしても、自分が望んでやっていることなので、逆らうヤツは切られる。高校最後の学年にいる愚息も、彼なりに考えているのだろう。でも、今の高校追い出されたら、もう行くとこないぞ!

というわけで、毎朝同じような会話が交わされるのである。

家を出る時・・・
愚母「学校、行くよぉ〜!」
愚息「いってらっしゃ〜い!」
君が行くんだよ、君が!

学校に着いてから・・・
愚息「また学校かよ。」
愚母「またってどういう意味?」
愚息「昨日行ったばかりじゃねぇか。」
愚息よ、最後の年だぞ!学校とは毎日行くもんだとそろそろ学べ!


2005年09月28日(水) おかえりなさい、○○君!

愚息がオフィシャル不良高校Valley Highに初登校した日、大声で愚息に話しかけてきた子がいた。愚息の友人である。(詳しくは3月31日の日記をご覧ください。)愚息がValleyに通い始めてほどなく少年鑑別所へ送られていった「見上げるほど馬鹿デカイ男の子」である。背も高いが幅も凄い!日本人の想像を超えるデブ!愚息が後ろにすっぽりと隠れるほどである。私は決して痩せてはいないのだが(私の両親は私のことをデブというが、私は認めないぞ)、私なら二人は隠れられる。しかも固そうだし、結構機敏に動く。が、決して乱暴な子ではない。明るく楽しい子なのだ。少年鑑別所へ送られたのだって暴力が原因ではない。麻薬である。明らかにハイな状態で学校へやって来て、面白いことをやらかす子だったそうである。単位も落としまくって(当たり前だ)裁判で判決が出るまでの間しばらくValleyにいた時に愚息と再開したのだ。一度「フジが僕に言っちゃいけない言葉使っていじめるんですよぉ〜。」と言いつけに来たことがある。(もちろん冗談である。)そんな彼が無事半年間のお勤めを終えてValleyに帰ってきた。

なんと・・・痩せていた。幅が2/3ほどになっていた。いや、まだデカいのだが、それにしても随分痩せた。以前より格段強そうである。しかも、少年鑑別所には麻薬もなかったのだろう、お勉強の方もどんどん進み、取っている単位が愚息より多かったそうである。

良かったね、○○君。これからも愚息をよろしく!


2005年09月27日(火) つっ、繫がらねぇ!

コンピュータなんて大嫌いだ!の続編です。

愚息にコンピュータを占領されている日々が続いていたので、ウェブサイトの更新もままならず(言い訳ですけど)、私の居場所であるダイニングキッチンにむさ苦しいヤツが居座っていて目障りでもある。実は我が家にはもう一台コンピュータがあるのだ。(っつうか、もう2、3台あるがXPは後1台だけ。)ただ、ダイニングキッチンのコンピュータだけがインターネットに接続しているのである。愚息はコンピュータを使ってゲームをやるので(最近ワークラフトを再開したみたい)グラフィックが良いコンピュータを使いたがる。私は、画像関係はほとんど使わないので、グラフィックの良し悪しには拘らない。というか、グラフィックカードがどうのこうのと言われても何のことかわからない。というわけで、これまで使っていたコンピュータを愚息の部屋に移動することにした。移動するためには愚息の机の上に置く場所を作らなければならない。愚息の部屋の机はスチールのファイルキャビネット2個の上に古いドアを置いたもので、結構大きい。が、この上が何とまぁ、テレビにゲーム機2台、ゲームソフトに漫画にプロレスやゲームの雑誌などで表面が見えないほど散らかっている。この散らかり方!さすがは私の息子である。(勉強するスペースは全くない・・・しないから良いか。)

で、何とか片付けてコンピュータを移動し、別のコンピュータを今までの場所に設置し、Broadband RouterとUSB Adapterなるものを購入して、ネットワークを使ってどちらのコンピュータもインターネットを使えるようにしよう!というのが私に課せられた大いなる課題だったのである。

結果・・・繋がらねぇ!

コンピュータのことになると、どうして何をやってもこう上手くいかないのだろう。もう今回は事前にマニュアルを丁寧に読み、さらにステップの一つ一つをマニュアルで確認しながらやったのだ。なのに駄目!出来ない!ダイニングキッチンに設置したコンピュータに関しては問題なかった。っていってもこれはRouterを通しているとはいえ、電話線に繋がっているのだから問題ないわな。問題はAdapterである。ドライバをインストールして、アンインストールして、システムの復元までやってみたりして、再インストールして・・・考え付く限りのことはやってみたのだ。でも・・・ダメ!「ネットワークアドレスが割り当てられていません。」だそうである。ネットワークアドレスって何だい?

そもそも、マニュアルは英語で書いてある。コンピュータの画面には日本語で出てくる。コンピュータ用語は英語でも日本語でもわからないのだから、どの日本語がどの英語に対応しているのかもわからない。コンピュータ用語って英語をそのままカタカナ表記してあるのかと思っていたら、甘かった!というわけで、今回も・・・

コンピュータなんて大嫌いだ!


2005年09月26日(月) くっ、食えない!

我が家はほとんど外食というものをしない。(テイクアウトはするけど。)レストランなどといった畏まったところへ行くより、家でテレビ見ながら食った方が良い、という絶対多数意見によって、外食は却下となる。が、最近週末になると愚息がいなくなってしまうので、絶対多数の一人が抜けてしまって「何か食べに行こうよぉ」という私の意見がたま〜にではあるが通ってしまうこともある。

もともとダンナは腎臓が悪いので外食は無理だったのだ。が、何故か最近血圧が低すぎて気分が悪くなるという事態が頻繁に起こるようになった。で、医者は「もっと塩分を取りなさい。」と言う。というわけで、外食解禁!

先週の土曜日、たまたまダンナと二人で出かける用事ができた。用事が終わった時には夕方だった。愚息に電話をしたら、当然家にはいなかった。何時に帰ってくるかも定かではない。(というか、週末に出かけたら午前様ですな。)で、「何か食べて帰ろうよぉ」という提案があっさり通ってしまい・・・近所のラーメン屋さんへ行った。

私はラーメンがそれほど好きではない。麺類よりもご飯の方が好きだ。ラーメンなら博多ラーメンが好きなのだが、残念ながら家の近くには博多ラーメンの店がない。が、普通のラーメン屋さんにはラーメンの他にも色々なものがある。その色々なものの中には私の好物が多い。で、近所のラーメン屋さんにも色々なものがある。(博多ラーメンの店にはラーメンしかありませんな・・・何故だろう?)

という訳で、久しぶりにダンナと二人でラーメン屋さんへ行った。私は高菜チャーハンとギョーザ。ダンナはギョーザと鳥のから揚げと半チャーハンを頼んだ。(しかもビールまで注文している・・・おいおい、病人、酒飲んでいいのかよ?)そして食べ始めたのだが・・・半分も食べられなかった。ダンナも半分ほど残している。おかしいなぁ、お腹すいてたんだけどなぁ・・・?

時々愚息と二人でラーメン屋さんに行く。(ダンナに味のない食事を作っておいて、二人でこってりとしたものを食べたりなんかするのだ。)そんな時と同じように注文したのだが、今回は横から半分以上かっさらって行く愚息がいなかった。なんてことこれまで一度も意識したことがありませんでしたな。

もともとダンナも私も大食いの方である。アメリカのレストランへ行っても一人前ペロリと食べてしまう・・・というのは実は結婚当時のまだ若い頃の話だったということに気がついた。家で地味な食事をぼそぼそと食べている間に歳を取ってしまったのである。歳を取って食が細くなったのだ。もう若い頃のようには食えないのだ!

なんか・・・とっても悲しい。


2005年09月25日(日) ロドリゴ先生

本題に入る前に、ウエブサイトの宣伝を・・・私のホームページに愚息の写真が載っています。そこをクリックすると「グラップラー・フジ」のページに飛びます。お暇でしたら見てやって下さい。で、そこに愚息の写真が出ております。愚息・・・デブです。チビでデブです。身長173cm、一時痩せてたのですが(っていっても80キロ)、柔術始めてからどんどん太りまして、現在体重98キロ。この数字だけ見たらすっげ〜デブって思うでしょう?実物(写真だけど)見ても、やっぱりすっげ〜デブだと思います、やっぱり?でも80キロだった頃、なんかとっても弱々しく見えたんですよね。で、私、今の方が好きなんですけど、これってやはり良くないんでしょうか?皆さん、どう思います?やっぱりダイエット、必要ですよね?してるつもりなんですけど・・・よりいっそうのダイエット、した方がよいですよね?

で、次は訂正。昨日アルティメイト・ファイティング・・・これってファイティング・スタイルのことじゃなくて、プライドみたいなファイティング団体の固有名詞なのかしら?・・・とにかくそういうファイティングはカリフォルニアでは禁止されている、と書いたが、最近カリフォルニア州知事のアーノルドさんが解禁にしてしまったそうである。(って彼が一人で決めたわけじゃないけど。)これはイカンぞ!

では、本題。グラップリングのトーナメントはリングで行われる。リングと言ってもボクシングやプロレスのようにロープが張ってあるわけではない。ただのマット。で、場外もない。先日の試合ではリングが8つあったのだが、全部繋がっていた。だから平気で隣のリングに入って試合は続けられていく。マットからはみ出してむき出しの床の上に転がっていっても続行。審判(戦っている人について回っているレフリーとは違う人)とタイマーが座っているテーブルの下に入り込んだりすると止められるが、それ以外で止められることはまずない。

観客はマットの上に乗ってはいけないが、マットぎりぎりのところで座り込んで(立ってると後ろで見ている人の迷惑になるから)身を乗り出して見ている。昨日の日記にウルフ君の応援は凄かったと書いたが、グループで来ている人達にはみんな応援がついている。特に、先生や先輩は一生懸命アドバイスをしながら、試合をしている人について回っている。が、中でも一番大きな声でまるで自分のことのように必死になって叫んでいたのが、愚息の先生だった。いやぁ、もう、自分が間に割り込んで行かんばかりの勢いでしたね。試合をしている愚息達の動きに合わせて、ビーチサンダル(これ履いてる人多かった。)をさっと脱いで抱え、マットの上を横切って付いていく。おいおい、それはいかんだろう。しかも「ティーン部門」で愚息が判定負けした後、レフリーの判断に文句あり!と結構しつこく食い下がっていた・・・いやぁ、良い先生だ。

さて、そのロドリゴ先生。愚息は、そして多分他の弟子達も同様だろうが、「ロドリゴ」と呼び捨てにする。そして、愚息は彼の苗字を知らない。で、聞いたそうだが、覚えられない。というか発音できない。だから練習に行った時に道場のパンフレットを貰ってきた。が・・・読めねぇ。Rodrigo Teixeira・・・ブラジル人である。どう発音するんだろう?

ロドリゴ先生の先生はブラジリアン柔術の大会で何度もチャンピオンになった人であり、アメリカンでブラジリアン柔術リーグを設立し、会長を務めているという。ブラジリアン柔術についての本も書いているしビデオも出している。その世界では名の通った人らしい。で、ロドリゴ先生は1年ほど前に彼の先生の道場から暖簾分け(とは言わんだろうな)してもらって、我が家の近くに小さな道場を開いた。礼儀正しい好青年(っていっても結婚してるし子供もいるけど)である。で、愚息が貰ってきたパンフレットを読んでいたら、ロドリゴ先生が優勝した大会がずらっと書いてある・・・ブラジリアン柔術全米チャンピオン・・・ふむふむ・・・マチャド・柔術・ナショナルズ・チャンピオン・・・何だこれ?・・・ん?キング・オブ・ケイジのチャンピオン?ケイジ・コンバットのチャンピオン?これって・・・?おいおい、何に出てんだよ、この人。

愚母「King of CageとかCage Combatとか、プロレスの試合じゃないの?」
愚息「違うよ。MMAだよ。」
愚母「MMA・・・マネー・マーケット・アカウント、のはずないか。」
愚息「ミックス・マーシャル・アーツ。アルティメイト・ファイティングみたいなの。」
愚母「だって、柔術の先生なんでしょう?」
愚息「ブラジリアン柔術ってそういうのに出るの。」

え〜っ、あんなにやさしそうな顔してるのに、そんな野蛮なことやるの!

いやそれより・・・もしかして愚息はそういうのに出ようと思ってる?


2005年09月24日(土) NAGA Tournamentレポート(5)

で、最後の試合である。相手はウルフと呼ばれている青年。彼はまだ20代前半と見た。せいぜい25、6。背はあまり高くないが(185cmくらい。愚息よりはずっと高い。)見るからに強そう!悪そう!しかもアホそう!私の一番嫌いなタイプ。コイツ高校の頃絶対不良だったぜ。(何という偏見!不良の親が何を言う!>私)しかし・・・ウルフだぜ、ウルフ。強そうな名前だなぁ。本名かなぁ?

応援がまた凄いのだ。似たような若者が試合中の二人について回って「行け、ウルフ!」「やっちまえ、ウルフ!」そして極めつけは「フィニッシュ・ヒム!」おいおい、それはないだろう。(モータル・コンバットやっとるんか、お前ら!)あれは私の可愛い(?)息子だぞ!しかし、私の可愛い息子(?)は諦めが悪く、最後まで降参せずに時間切れとなってしまった。

よくわからんのだが、サブミッション・ファイティングっつうの?彼らはそれがやりたいそうなのである。相手を降参させてこそ勝ち!という感覚があるらしい。が、相手が降参するまで試合をやっていたら出場者が多いトーナメントでは時間が足りない。興行者側は出場者一人いくらで稼いでいるのだ。出場者は多い方が良い。というわけで、時間制限を設ける。で、勝った方はポイントで勝っても今一歩満足感がないらしいのだ。そこで勝った方がリターン・マッチを希望することになる。「はっきり勝負をつけたいからまたやろうぜ!」というわけである。試合終了後、3位になったウルフ君は、しきりに愚息を次の試合に誘っていた。彼と彼の仲間は次にラスベガスである試合に出場するという。愚息はウルフ君だけでなく、彼の仲間達からまでその試合のお誘いを受けていた。・・・ラスベガス。ネバダ州である。カリフォルニア州ではアルティメイト・ファイティングは違法である。アメリカでも違法になっている州は多い。が、ネバダ州では許可されている。ダメ!絶対ダメ!いくら初心者の部でもアルティメイト・ファイティングは許可しません!

さて、勝っても悔しそうなウルフ君とは対象に、愚息はとても嬉しそうであった。試合の後、応援してくれた仲間達だけでなく、全然知らない人達が寄ってきて「よくやった!」と褒めてもらったらしいのだ。「小さな子が最後まで降参しないで頑張ったね。」ということだったのだろう。

小さな子って・・・100キロ近くあるんですけど、あれで。

しかし、愚息のあんなに嬉しそうな顔はこれまで見たことがない。ボコボコにやられっぱなしだったのに、とっても嬉しそうだった。そりゃ、試合中は全然嬉しそうじゃなかったけど、それでも楽しそうではあった。・・・好きなんだろうなぁ。ああいうのが好きだということは全く理解できないが、好きなことをやらせてあげたい・・・と思うべきなんだろうな、親としては。

でもアルティメイト・ファイティングだけは許さんからね!
・・・って説得力ないなぁ。


2005年09月23日(金) NAGA Tounamentレポート(4)

昨日の続き。愚息が一番出たがっていた「大人の部」年齢制限なし、初心者Super Heavy Weightの試合である。試合前に出場カードを自分が戦うリングに提出する。出場カードには名前、チーム名、体重、出場クラスが書いてある。

話が遡るが、登録時に受付で名前とチーム名、出場したいクラスを言ってカードを作ってもらう。
愚息「チーム名って何ですか?」
受付「自分が所属しているジムの名前です。」
愚息「えっーと・・・あれ?名前、あったっけ?」
受付「先生の名前でも良いよ。」
愚息「あっ、それならロドリゴ」
受付「苗字は?」
愚息「えっ?苗字・・・知りません。」
という訳で、愚息のチーム名は『チーム・ロドリゴ』になってしまった。
いいかげんだなぁ。

話を戻して、試合直前に出場者一同がリングに集合する。そこには・・・デブは一人もいなかった。背はそれほど高くない。愚息より頭一つ大きいくらいだから190cmくらいじゃないかな?2m超えてそうな人はいなかった。でもみんな見るからにマッチョ!筋肉隆々なのである。どうしてこの人達が初心者なわけ?!

愚息「げっ、僕だけチビ!」
係りの人「大きさは問題ではありません。勝負は技で決まります。」
全員「えっ、技って?!」

・・・やはりみんな初心者なのだ。

私のサイトの『グラップラー・フジ』のページに載っている写真の相手は決して若くはなかった。30代半ばじゃないかな?(頭は禿げているのではなく、剃っている。背中の真ん中を上から下まで走る刺青には絵の横にサンフランシスコ何とかかんとかと日本語で書いてあった・・・サンフランシスコから来たのかな?)彼はブラジリアン柔術もレスリングもやってないそうだ。(もちろん、ウエイトトレイニングとかのジムには所属しているらしいが)近くにファイティングを教えてくれるジムがないので、戦いが好きな仲間が集まって、家の車庫にマットを敷いて毎日喧嘩ごっこして遊んでいるというおじさん。(結局彼が優勝した。)最初は二人でゴロゴロやっていたのだが、一度押さえ込まれてしまったらもうダメ。何しろ力不足ではね返せない。足を相手の腰に回そうとしても・・・短すぎて届かない。「もうだめだぁ〜」と降参しようとしたらしいのだが・・・降参する時は相手の身体をぺちゃっとタップするらしいですな。が、その手が相手の身体に届かない。床をタップしたくても、手が上を向いて半ば持ち上がっている状態なのでこちらにも届かない。降参するためにじたばたしているようなものである。が、相手も流石に初心者!相手がどんなに小さくても全力でぶつかるのが礼儀というものだということはわかっているのだが、そんな相手が降参しようとしているのに全く気づかない。デカイおじさんの下に押しつぶされて愚息の姿は審判からよく見えない。ようやくタップするのに成功した時には、もう気絶寸前だったそうだ。フラフラしながらおじさんに起してもらう愚息、「だって、見えなかったんだもん」と言い訳する審判、そして、一番焦っていたのは、勝ったおじさんだった。「ごめんごめん、大丈夫?」ととてもやさしい声で愚息のことを心配してくれていた。

と、これは後から愚息に聞いた話。私には何が起こっているのか全然わかりませんでしたな。

「よし、負けた。これで帰れる。」と思っていたのに、愚息は一向にリングのそばから離れようとしない。愚息を応援してくれた人達に囲まれて話をしている。珍しい場所に入り込んでそれなりに楽しんだ(試合は全然楽しく無いけど)とはいえ、1日中同じ場所で過ごしている私は帰りたくてしょうがない。で、愚息に「帰ろうよぉ」と言いにいったら、まだ試合が残っているという。だって負けたじゃないか!敗者復活戦なんてあるのか?

愚息「3位決定戦」
愚母「3位決定って・・・君、一度も勝ってないじゃない。」
愚息「一回戦、勝ったよ。」
愚母「いつ?今のが1回戦でしょう?」
愚息「違うよ。今のは2回戦。」
愚母「いつ1回戦やったの?」
愚息「やってない。不戦勝。」
愚母「何それ?相手が来なかったの?」
愚息「ううん、出場者が奇数だったから、一番小さな僕が不戦勝になるの。」

Super Heavy Weightとなると出場者が少ないのだ。3回勝てば優勝なのである。(「ティーンの部」でメダルが貰えたのは出場者が少なかったから。)

2回戦(?)の時、おじさんに足の上に乗っかられて膝を痛めた愚息は歩くのも辛そう。誰か(あの人誰だい?)が膝用のパットを貸してくれて、座るな、歩き続けろ、などとアドバイスしてくれている。

愚息は「棄権する?」と審判に聞かれていた。が、答えはもちろん「やります!」である。愚息の姿があまりに情けなかったのだろう、すぐに始まるはずの3位決定戦だったのだが、間の他の部門の試合を入れてもらい、愚息はちょっと休むことができた。

・・・やれやれ、いつになったら帰れるんだ?


2005年09月22日(木) NAGA Tournamentレポート(3)

「グラップラー・フジ」のページはかなり冗談で(って私のサイトは全部冗談みたいだけど)作ったので説明不足だ。で、ちょっとだけトーナメントについても書いてみようと思う。

9月17日に行われたNAGA West Coast Championshipはオープン・トーナメントというものだったらしい。よくわからんのだが、オープン・トーナメントとは誰でも参加できるトーナメントだそうだ。ボクシングやってる人だってムエタイやってる人だって、柔道でも空手でも・・・いや、何もやってないけど戦いたいという人だって、ルールさえ守れば参加できる。ただ、グラップリングは取っ組み合いだから、殴るのはルール違反らしく、その点ボクサーには不利だと思う。

トーナメントはかなり細かい部門に分かれている。先ほども説明したが、大きくGiとNoGiに分かれていて、それがさらに「お子様の部」「ティーンの部(15〜17歳)」「大人の部」に分かれている。そしてさらに、体重によって「お子様の部」は9つに、「ティーンの部」は3つに別れている。「大人の部」はレベルで分けられていて、それがさらに体重別で分けられる。もう無茶苦茶多いんですな。試合はどんどんスムースに進んでいったのだが、何しろ数が多い。愚息の試合が終了したのは午後6時を過ぎていた。

愚息は「ティーンの部」のGiとNoGiのどちらにも参加したのだが(ホームページの「グラップラー・フジ」のページに載っている写真のメダルはこれで貰ったもの)、本当に出たかったのは「大人の部」のNoGi部門である。18歳未満でも出場できるのかどうかわからなかったのだが、説明に「年齢制限なし」と書いてあるから申し込んでみたら、あっさりと出場できることになった。あれって絶対年齢チェックしてないよな。レベルは当然初心者。体重は、当日測定する。高校でレスリングやってる子は、試合前3日ぐらいほどんど何も食べないで体重を減らし、試合当日、体重測定が終わってから馬鹿食いする、という話を聞いたことがある。それは健康的ではないな、と思いつつ、気持ちはわかると納得していたのだが、今回のトーナメントはどのように体重が分けてあるのか全然知らなかったし、愚息はそんなこと全く気にする様子も無い。というか、あの馬鹿たれは「デカいヤツとやってみたい!」なんぞとほざいていた。で、体重を測ってみると・・・Super Heavy Weightという一番上だった。体重は210lbs+。95キロ以上で上限無しですな。愚息は98キロ位だから・・・もうちょっと減らせばHeavy Weightに入れたのにぃ。

だってさ、アメリカですよ、ここ。体重100キロ以上なんて、普通にゴロゴロしてるところだもん。私の義弟は決して太っていないのだが、それでも軽く100キロ超えている。(身長2メートルくらいの白人。)どんなスポーツでも長くやっていればそれなりに身体が引き締まってくるものだ。が、初心者となると話は別である。実際愚息の通っている道場にも150キロくらいの巨漢がいるらしいのだが、初心者ではっきり言ってデブ!取っ組みあっても愚息の短い手は相手の背中に回らず、上に乗っかられたら窒息状態になるそうだ。そんなのがボテボテと迫ってきたら一体どうするんだ!

長くなったので続きは明日。


2005年09月21日(水) NAGA Tournament レポート(2)

私は日常的な買い物(服やアクセサリーを含む)は嫌いなのだが、コンサートや美術館に行ったり旅行に出かけたりすると何故か必ずお土産屋さんをチェックする。記念に何か買ったりもする。お土産屋さんは好きなのだ。NAGA Tournamentの会場にもグラップリング関係のメーカーがお店を出していた。もちろんグラップリング饅頭はない。主な商品はTシャツ。

ところで、ブラジリアン柔術は柔道着(と同じものだと思う)を着てやる。これをGiと言う。Gi?着って書くのかな?青い柔道着もあるのね。白でも色んな絵が付いてる。結構カラフルで見てて楽しい。かなり薄手のもある。動き易そうだけど、危なくないのかな?で、グラップリングの試合にはこれを着て戦う部門とこれを着ないで戦う部門の2つに別れている。柔道着を着て戦うのをGi(ギ)、着ないのをNoGi(ノーギ)と言う。なんかピンとこない呼び方ですな。で、グラップリング用品を作っているメーカーにNOGIというのがあった。ん?乃木って何だ?と思ったのだがあれはノーギと読むのだな。そして・・・大きくはっきりとNOGIと書かれている柔道着を着ている人がいた。これって変でない?

愚息の柔道着はなんの変哲もない白である。上は結構厚くて重い。ブラジリアン柔術を始めた時に道場で購入したものだから多分一般的なメーカーの物だと思う。で、メーカーの名前がATAMAと書いてある。えっ?頭?変な名前だなぁ、と思ってよく見ると、しっかり漢字で「頭」と書いてある。う〜ん、やっぱり頭で正しいんだ。(Maid in Japanではありません。)

Giと言いATAMAと言い、なんか日本人の感覚からずれたネーミングだな?と思うのは私だけ?


2005年09月20日(火) 負けた理由

昨日の話。学校から帰ってきた愚息がテレビの前でぼけっ〜としていた。そろそろ夕食の支度をしなければいけないなぁ、と思いつつ、私も愚息の隣でぼけっ〜としてみた。テレビではアニメのバットマンをやっていた。二人でぼ〜っと見ていたら、女の刑事さんが雑魚悪役をやっつける場面になった。いとも簡単に悪役どもを投げ飛ばしている。

愚息「だと思ってたんだよなぁ。」
愚母「何が?」
愚息「敵ってあんな風に簡単にやっつけられると思ってたんだよね。」
愚母「だって、あれ、雑魚でしょう?」
愚息「うん。」
愚母「君が雑魚と同じ立場にあるということは考えなかった?」
愚息「・・・う〜ん。」

そこでバットマン登場。

愚息「あっ、そうか!負けたのはマントを付けてなかったからだ!」
愚母「マント?」
愚息「うん、スーパーヒーローのマント!」
愚母「・・・う〜ん。」


2005年09月19日(月) NAGA Tournamentレポート(1)

というタイトルではあるのだが、試合について書くことは余り無い。実は見ていて何がなんだか全然わからなかったのだ。時々ジャッジが指を2本とか4本立てて手を上げる。どちらかがポイントを取ったということらしいのだが、どっちがどうして取ったのかわからない。二人でじっと寝転がって休んでいるとしか思えない場面も多々あったのだが、そういう時にもジャッジの手が上がる。ということは、あれは休んでいるわけではないのだろう・・・多分。でも全然動いているように見えないぞ!試合終了後にジャッジが二人の手を握り、どちらかの手を上げる。ボクシングでやってるあれだ。そこでどっちが勝ったかやっとわかりという次第。というわけで、書きたくても書けない。(ビデオをダビングしている時に気づいたのだが、二人がじっとしている姿をよく見ると、腕や足の筋肉が盛り上がっているのがわかる。やっぱ、どっちも力入れてるんだ、あれ。)

大学が会場だから、それ程危ないトーナメントではあるまいと思っていたのだが、会場の駐車場に車を止めると、周りに怖そうなお兄さん達が屯していた。でも、考えて見ると愚息と見かけはあまり変わらない。そっか、だから「お宅の息子さん、怖いですよね。」とよく言われるのか、と妙に納得。別に怖いお兄さん達じゃないのだろう。目的があって来ているわけだし、喧嘩しに来てるわけじゃないし。

ジムに入ってみると、色んなグループが目についた。お揃いのTシャツを着ている人が多い。同じ道場(ジム?)の人達なのだろう。Tシャツを見てみると、『グレーシー柔術』(これは聞いたことがあるぞ。)、『コブラ会』(勝手に日本語で書いてみた。怖そうな名前だ。)、『ファイティング・クラブ』(これはちょっと楽しそうな名前)『ファイティング・サイエンス』(おおっ!化学的に戦うのね!ロッキーに出てきたロシア人のお兄さんみたいに!)、その他色々あったのだが、やはり圧倒的に多かったのは○○ブラジリアン柔術というのだった。

両腕全体に刺青をしている日本人(お友達と日本語で話してた)のお兄さんも見かけた。シャツを着ていたので背中全体に刺青をしょっているのかどうかはわからない。日本の街で見かけたら思わず除けて通りそうな人なのだが(顔とか体つきのせいじゃなくて刺青のせいで)、全然目立ってなかった。刺青をしている人が多いのだ。私の隣に座って見ていた白人のお姉さんは背中一面(だと思う・・上半分しか見えなかったけど)に天使の羽の刺青があった。

あれま、あの人、強そうだけど地味なTシャツ着てるはね・・・と思って近づいて見るとしっかりARMYと書いてある。あっそう、やっぱりね。という具合にTシャツ・ウォッチングを楽しんでしまった。

会場の雰囲気は、和気あいあいという感じである。皆楽しそうなのだ・・・というか、いい歳した大人がたくさん集まって、楽しくて楽しくてしょうがないという顔をしている。皆ニコニコしながら話している。全然殺気立って無い。というわけで、私もリラックスして試合が始まる前に会場内を見学することにした。(続く)


2005年09月18日(日) グラップラー・フジ

フジというのは愚息の呼び名(あだ名)である。何しろ日本名なので何処へ行ってもフルネームで呼んでもらうのが難しく、結構正式な場所でもフジで通している。先日愚息の友人から私の名前を聞かれ、教えたら変な顔をされた。当然であろう。皆『フジ』を愚息のファーストネームだと思っているからだ。愚息のファーストネームを教えてあげると、皆一応聞いている振りをするだけで、覚えようという気は全く無い。そりゃそうだ。日本人にはありふれた名前であるが、アメリカ人には長すぎる。でもね、ビルだって本名はウイリアムだし、ボブだってロバートでしょう?アレックスはアレキサンダーだし。皆結構長いじゃないですか。

で、グラップラー・フジ(冗談です)である。グラップリング・トーナメントについて書こうと思っていたのだが、取ってきたビデオをDVDに移し変えたり写真をウエブサイトにアップロードしていたら詳しく書く時間がなくなってしまった。興味ある方は(無い方もよろしかったら)ウエブサイトを見て下さい。ホームページ(この画面の右下から入れます)へ飛んで、愚息の写真をクリックしていただければグラップラー・フジ(だから冗談だって)のページに飛びます。


2005年09月17日(土) NAGA Tournament

『グラップラー・バキ』という漫画をご存知だろうか?愚息の愛読書である。愚息が読んだり聞いたりするものは一応検閲するのが親としての務めだろう(・・・務めか?)と思っている私は、愚息が読む漫画には一応目を通すことにしているのだが、あれは・・・なんか汚い漫画ですなぁ。荒唐無稽は漫画の醍醐味であるからして、それは仕方あるまい。ストーリーが面白くないのは、私があの手のことが嫌いだからである。が、試合中におしっこを漏らして「あ〜体が温まった」というのは汚くないかい?しかもその汗と尿が混じったものが試合を見ているバキの恋人の方に飛び散ったかと思ったら・・・バキの恋人が「ごくん!」。唾を飲み込んだのだろうけど、他のものを飲み込んだようにもとれるぞ。ああいうの、読んでて気にならない?そもそもグラップラーとは何なんだ?grapplingっつうのはつかみ合いのことだが、grapplerなんて言葉あるの?ちなみに愚息はgrapplingを格闘と訳す。Grapplerは格闘家と訳すのだが・・・格闘家なんて言葉、あるか?というのは完全に私の認識不足であった。

愚息が出場するトーナメントはナガというところが主催している。う〜ん、流石は柔術、長か那賀か知らんけど、日本語なのね。と思っていたら・・・ナガとはNAGA、North American Grappling Associationの略であった。で、トーナメントも柔術のトーナメントではなく、グラップリング・トーナメントだという。そんなもんあるんかい?これはいかん、と思ったがもう遅い。(遅いか?)愚息はそんな野蛮(そうな)トーナメントに参加するのである。

という訳で本日そのトーナメントNAGA West Coast Championshipとやらに行ってきた。会場はカリフォルニア州立大学ドミンゲス・ヒルズの体育館。家から1時間くらいの所にある。レジストレーションは8時に始まるという。で、朝5時半に起きて朝食を作り、愚息を6時に起して朝食を食べさせ、その間に弁当を作り(だって、ハンバーガーやホットドックというわけにはいかんでしょう、日本人はやっぱり。おじやは作らなかったけど)スポーツドリンクなどの準備をして、7時に出発。8時に会場に着いた。試合は10時からだというので、愚息がレジストレーションに行っている間、私は車の中で朝食を取ることにして、早速食べていたら・・・愚息から電話。未成年は大人のサインがないと登録できないからすぐ来てくれと言う。
愚母「同じ道場から出る人が来てるんじゃないの?その人にやってもらったら?」
愚息「来てるよ。でもその人にやってもらって僕が怪我したら悪いじゃない。」
愚母「悪くない、悪くない。その人に責任取ってもらいなさい。」
というわけにはいかんだろうな、やっぱり。

なんやかんやあって、愚息の試合が終わったのは午後の6時だった。私は丸1日会場で過ごしたことになる。いやはやこういう体験をするとは思わなかった。知らない世界に入り込むというのは疲れるものである。余りに私の知識からかけ離れた体験だったので書きたいことはたくさんある。が、長くなりそうなのでボツボツと書いていこうと思う。(当分ネタに困りませんな。)結果だけちょっと・・・

ボロクソにやられました。でも怪我はなかったので私は満足です。グラップリングって・・・喧嘩だよ、喧嘩!


2005年09月16日(金) 馬鹿親、ビデオカメラを買う

という訳で買ってしまった。やっぱこういうの一家に一台あった方が良いし、今持ってるのは10年以上前に買ったものだし、デジタルじゃないし、大きくて使いにくいし・・・いい訳である。

結局、昨日は愚息に負けて私が愚息を連れて行くことにした。ビデオを撮るためではない。愚息が負傷して帰りに運転が出来なくなる可能性だってあるからだ。でも、どうせ行くならビデオ取ってあげよう・・・はい、馬鹿です、馬鹿!

ソニーのビデオカメラにミニDVDに録画して、すぐにDVDプレイヤーで見れるというのがある。以前からあれが欲しかったのだが、高くて手が届かなかった。インターネットであちこちの店の値段を調べて見ると、500ドル位に値段が下がっている。10年以上前に買った馬鹿でかいビデオカメラも500ドル位したはずだ。良し、これにしよう!と思って、調べた中でも一番安かった店に行ってみた。すると、なんとミニDVDは30分しか録画できないというではないか。しかもDVDRは高い。ミニDVDだと枚数が必要だし・・・という訳で、従来通りカセットに録画して、自分でDVDに録画し直すのにした。Digital Video Camera Recorder HANDYCAMというヤツである。えっとえっと・・・3種類あってどこが違うのかな?と説明を読むのが面倒なので、お店の人を捕まえてあれこれ聞いてみて、結局一番安いデジタルカメラとしては使えないのにした。理解力、知識、決断力に欠ける私に代わってお店の人が選んでくれた。
「デジタルカメラは持ってますか?」
「はい。」
「DVDレコーダーは?」
「持ってます。」
「じゃ、これにしなさい。」
「は〜い。」

400ドルくらいだったけど、カセットや予備のバッテリー、ケースなんかを買ったら結構な値段になってしまった。でも・・・ビデオカメラ、随分安く小さくなったもんだ。後10年もしたら2時間位録画できるミニDVDが出るのかな?期待していよう、

・・・って10年後に何録画するんだ?


2005年09月15日(木) 馬鹿親

親馬鹿ではない。「親が子に対する愛情に溺れ、はた目には愚かなことをして、自分では気づかないこと」(広辞苑)が親馬鹿である。馬鹿親とは・・・馬鹿でありかつ親である。愛情云々ではなく単なる馬鹿・・・私のことである。愚息が高校生だというのに、愚息のロック(?)バンドがライブハウスに出演する(しかも家から遠い)といえばビデオカメラを持って見に行く(2月20日の日記参照)ほど馬鹿である。が、ここまでは極端な親馬鹿と思おうと思えば思えないこともない・・・と思いたい。

愚息は2月頃からブラジリアン柔術を習っている。ブラジリアン柔術というのが如何なるものなのかよく知らなかった(今でも知らない)のだが、柔術というくらいだから柔道っぽいものだろうという軽い気持ちで許可した。当時習いたがっていた極心流空手なんかよりずっと安全だと思ったのだ。で、習い初めてまだ半年位しか経っていないのに、トーナメントに出場するという。最近ではどうやらブラジリアン柔術とはかなり物騒なもののようだということがわかって来た。が、会場には先生も来てくれるというし、トーナメントの主催は東海岸では10年以上やっている(西海岸は初めてらしい)というところだというから、それ程如何わしいトーナメントでもあるまい、と思って許可した。

ところで、私は音楽が好きという訳ではないのだが、嫌いというのでもない。どちらかと言えば静寂の方を好むが。好きな音楽もあるし、若い頃はバンドを組んでいたこともある(楽しく遊んでいただけだけど)。という訳で、愚息がバンドごっこをするのには反対ではない。が、スポーツには全く興味がない。特に格闘系は積極的に嫌いだ。ボクシングや柔道などオリンピックの競技になっているのも嫌い。プロレスやアルティメイト・ファイティング(一緒にしちゃいけないんだっけ?)なんかはこの世から無くなってしまっても問題ない。がこれは私の感想であって、大きな声で世に主張したいというほどの意見ではない。要するに好き嫌いの問題ね。彼らが犯罪者でない限り、彼らに文句を言うつもりは全く無い。全く無いので、自分の息子にも文句は言わない。ただただ「母さんはああいうの嫌いだからね。見たくも聞きたくもないからね。君がああいうのやってるなんて、信じられない!」と主張するのみである。悪口を言うだけである。無理やり止めさせようとは思わない。それがどんなに私が嫌いな道であっても、世間に認められない道であっても、人様に迷惑をかけない限りは息子には息子の選んだ人生を歩いて欲しい、というのが私の望みなのだ。

で、トーナメントの話。
愚息「母さん、トーナメントの日、一緒に来てくれる?」
愚母「嫌。」
愚息「どうして?」
愚母「ああいうの嫌い。見たくない。近寄りたくない。君が行きたいなら車貸してやるから勝手に行きなさい。」
愚息「だって、母さんにビデオ撮って貰いたいんだもん。」
愚母「だから、ああいうの嫌いなの!」
愚息「でも母さん、僕好きでしょ?」
愚母「・・・」

そう言えば、ビデオカメラ、調子が悪いんだった。あれ、古いからもうダメなんだよね、きっと。新しいの買わなくっちゃ!

・・・やっぱり馬鹿だ!


2005年09月14日(水) 愚息の時間割

愚息は態度も悪いが成績も悪い。何しろ学校や勉強が大嫌いなのだから悪くて当たり前である。落とさないギリギリ最小限のことしかやらない。現時点での成績を把握して、上手い具合に落とさない程度に持っていく。(中間テストは全然勉強せずに臨み、中間テストの結果を見て平均点が60点になるように期末テストの勉強をしていた自に分の姿を思い出しますな。)が、ギリギリ最小限のことしかやらないということは、ギリギリ最小限のことはやっているということなので、それほど単位を落としているというわけではない。愚息が単位を落とすのは大抵の場合教師を怒らせてクラスからキックアウトされるのが原因である。

さて、高校を卒業するには全部で220単位取らなくてはならない。(他に高校卒業テストというのもパスしなくてはならない。)1日に6時間でスケジュールを組むと1年で60単位取ることができる。3年間で180単位を取り残りの40単位を4年生で取る、というのが基本パターン。1日8時間にしてサマースクールも行けば1年で90単位を取ることも可能。ただし英語4と政治・経済は4年生にならなくては取れない。時間割は生徒が学期前にカウンセラーと話し合って組むことになっている。

で、愚息の時間割である。ギリギリ最小限で3年間やって来た愚息は最低の成績と言えども少なくとも180単位は取っていたはずである。残りは40単位くらいだろうと思っていた。1年間に40単位なら前期・後期それぞれ20単位づつ、1日4科目取れば良いことになる。が、愚息がもらってきた時間割はちゃんと1日6時間。前期に30単位を取って後期は2科目だけ残すの?それとも・・・私が愚息を買いかぶりすぎていただけで、実は彼は全然単位を取れてなかったのか?いやぁ〜な予感・・・

愚母「君、4年生になってもフルで学校行かないといけないほど単位残してたの?」
愚息「えっ!そうなの?」
愚母「だって、時間割、びっしりじゃない?」
愚息「そうなんだ・・・ふ〜ん・・・そうだったのか・・・」
愚母「自分で全然わかってない?」
愚息「うん、わかってない・・・先生に聞いてくる。」
と言って、愚息はカウンセラーの所へ駆けていった・・・

・・・そして、戻ってきた。
愚息「あのさ、僕、卒業までに後30単位しか残ってないんだって。」
愚母「じゃ、1日6時間だったら前期で取れちゃうじゃない・・・落とさなかったら。」
愚息「うん、だから半年早く卒業するように時間割組んだんだって。」

普通Valleyに送られてくる子供は確実に単位が足りない子である。4年生にもなって100単位以上残っているなんてざらである。そういう子達はValleyで1日8時間取り、夜はアダルト・スクールに通う。4年間で単位が揃わなければ『高校中退』なのだ。落第は無い。普通の高校に通うよりたくさん単位が取れるシステムになっているのだ。だからValleyに来る。が、愚息は単位が足りているのにカウンセラーの陰謀でValleyに送り込まれたのである(詳しい事情は2005年3月28日を参照)。しかしそういう事情はValleyのカウンセラーは知らない。知らないが単位が足りてる子がValleyへ送られてきた・・・きっと早く卒業しなければならない事情があるに違いない。それじゃ・・・ということで愚息の時間割を作ってくれたらしい。

愚母「半年早く卒業することなんて出来るんだ。良かったね。早く卒業してたら早く働けるね。半年間は働いても生活費入れろなんて言わないから、稼いだお金全部使って自分の車買っていいよ。うん、良かった、良かった。」
愚息「えっ、先生に言ってクラス減らしてもらって来たよ。僕、早く卒業するのイヤだもん。」

かくして愚息の学校は朝8時15分に始まり午後1時50分に終わる、というスケジュールになってしまったのである。

誰が送り迎えしてると思ってるんだ!


2005年09月13日(火) 皆さん!高校、始まってますよ!

愚息の通っている高校(ご存知オフィシャル不良高校Valley High School)は先週の火曜日から新学期が始まった。愚息のクラスは8時15分から始まるのだが、その日はダンナの透析液が配達されてくる日だったので8時半までには家に戻っていなければならないので、8時に愚息を連れて行った。駐車場がガラガラ・・・相変わらずギリギリにならないと学校に来ない奴らだなぁ。と思って、愚息を落として家に帰った。学校は1時50分に終わるので(何故こんなに遅く始まって早く終わるのかは、明日説明します。)、迎えに行ったら、やはり駐車場はガラガラだった。

翌日の送り迎えの時は、前日よりもちょっとだけ車の数が増えていた。迎えに行った時、校舎から出てくる生徒の数も前日より心なしか増えている気がした。

で、木曜日。朝はそれ程でもなかったのだが、帰りに迎えに行ったら駐車場は一杯。路上にもたくさん車が止まっていた。6時間目が終わる時間になると、校舎から生徒がゾロゾトと・・・何だ何だ、この生徒の増え方は何なんだ!もちろん増えたと言っても普通の高校に比べると少ない。が、夏休み前よりちょっと少ないかな、という位の生徒数である。当たり前と言えば当たり前なのだが、では、前2日間の生徒数の少なさはなんだったの?

愚母「ねぇねぇ、生徒の数、一昨日より昨日の方が増えてて、今日ぐ〜んと増えてない?」
愚息「増えてるよ。」
愚母「どうして?」
愚息「今頃学校が始まったのに気づいた生徒が多いから。まだ気づいてないのもいると思う。でも、初日から来てた生徒の中にはもうサボり始めたのもいるよ。」
愚母「・・・そういう高校なんだね。」
愚息「うん、そういう高校なの。」

・・・ま、いっか。


2005年09月12日(月) テロ攻撃?

今日はアルカイダがロスアンジェルス(とメルボルンだったっけ?)を攻撃すると宣言した日だった。

1時過ぎ、愚息を迎えに学校へ向かっているとダンナから電話が入った。私、運転中は電話に出ないことにしてるんですよね、基本的には。だって危ないじゃないですか、運転しながら電話するの。が、ダンナは私が何時頃愚息を迎えに行くのか何度言っても覚えられない。というか覚える気がない。しかし電話を無視する度胸もない・・・ほら、私のダンナ、病気だから、緊急連絡っていうこともあるじゃないですか。で、「うっせぇなぁ、運転中に電話してくるんじゃねぇよ。」と罵りながらも何時も電話に出ている。しかも、結構愛想の良い声で「はろ〜!」なんて言ったりしてしまうのだ・・・面と向かって不機嫌になれない気弱な私。というわけで、今日も元気に「はろ〜!」すると・・・

「大変だ!停電だ!アルカイダの攻撃だ!そっちは大丈夫か?」

あのねぇ・・・オフィスに飛行機が突っ込んできたとか近くで爆発が起こったとかいうならともかく、たかが停電くらいで喚くんじゃないよ!何慌ててんだよ!と思いつつ・・・「こっちは大丈夫。ニュース聞いてから電話するね。」と言ってすぐに電話を切った。(だって運転中なんだもん。)私は一人で運転する時はいつもラジオをニュース局に合わせているので、停電のニュースもすぐに始まった。が、もちろんテロだのアルカイダの攻撃などとは一言も言わない。そんなデマすら飛んでいなかった。どうも電力会社の事故らしい。で、高校についてから、ま、停電でラジオも聞けないんだろうから(私だったら心配なら車まで行って車のラジオを聞くぞ!)とダンナに電話をしたら、もう電気はついていた・・・そんなもんだって。

ちなみに、今日の停電はかなり広域だったらしい。原因は・・・電力会社の人がメインテナンスの時に間違ってケーブル切っちゃったんだって。


2005年09月11日(日) お久しぶりです

長い長い夏休みも終わり、新学期が始まって1週間経ちました。8月は珍しく忙しい日が続き、メールすらチェックしない日があるというくらいコンピュータから遠ざかっておりました。さて、そろそろ日記を再開しなくては・・・と思っていた頃、貫井徳郎の「誘拐症候群」を読んでしまいまして、「う〜ん、ウェブ日記や日常生活を書いたウェブサイトなんぞ百害あって一利なしかもしれない。」とちょっと恐くなりました。以前から「一利なし」ということはわかっていたのですが(これ、読んで下さっている人にとっての「一利」です。私にとってはちゃんと「一利」以上のものがあるのです。)、害があってはまずいかな・・・と。でも、愚息も今更誘拐されることもないでしょうし、義務教育最後の年ということで、やはり子育て系サイトとして最後まで続けていこうと・・・いう訳で、もうしばらく続きます。
さて、愚息、9月からSeniorになりました。高校4年生です。普通の高校に戻るのかと思っていたら、オフィシャル不良高校Valley Highがすっかりお気に入りのようで、勝手にValleyに居残っております。

あれっ?なんか口調が変?私、こんな改まった口調で日記書いてたっけ?これじゃまるでしゃべってるみたいじゃないか!(私、しゃべる時はこういう口調なんです。)う〜ん、ブランクが長いと調子が戻らんな。

ともかく、9月9日に高校へ登録へ行った。普通の高校だと前もって書類が送られてくるから、親がサインして子供に持たせれば良いのだが、普通じゃない高校なもんで、当日学校でサインしなければならない。という訳で、親も一緒に行かなくてはならないのだ。といっても、高校も4年目になるとサインする書類なんて同じものである。タイトルだけ読んで片っ端からサインしていたら・・・ん?これ何?見たことないぞ!という書類があった。
でもさっさと済ませて帰りたいので、山積みになっている書類から一枚余分にもらって家に帰ってから読むことにした。どうせサインしないと高校へは入れてくれないのだ。
で、帰って読んで見た。要約すると・・・
「自殺及び殺人を企てていることが発覚した場合、authorities(この場合、警察のことだな)に連絡することを許可します。」
げっ!やっぱりこの高校、普通じゃない!
という訳で、愚息は元気に「普通じゃない高校」に通っている。

9月9日夜、愚息と愚父との会話
愚息「今日、母さんからメチャクチャ早く起されちまって、眠くてしょうがない。」
愚父「何時に?」
愚息「9時半」
愚父「どうしてそんなに早く起されたの?」
愚息「高校のregistlationに連れて行かれた。」
愚父「それって、起されたじゃなくて、起してもらったじゃないの?連れて行かれたじゃないで、連れて行ってもらったじゃないの?」
愚息「・・・そうとも言う。」


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