ある大学院生の日記

2005年07月29日(金) 採点と追試

1週間前の試験の採点が途中で終わっていたのをあたふたと片付け。論述問題なのですが、ポイントごとに「これに言及していたら6点、これも書いてあったらさらに6点」という感じで機械的にちゃかちゃか進めます。とはいえ、「たぶん本人は意図してないんだろうけど、答えに近いところに話がいってるからとりあえず3点」とか甘ちゃんに加点しまくり。でてきた素点に出席点を足して(加重和をとるわけではない)、ちちんぷいぷいで評価の出来上がり。これをおもむろに名簿に書き込み、封をして教務課に送ってしまえば今学期は終了。あーらめでたい。

と思っていたら、帰宅するとかの非常勤先より封筒が。開けてみると「追試のお知らせ」。まさかワタシが受けるのかしら、などと学生気分の全く抜けないままに読んでみてびっくり。ワタシが追試をするのね。また問題を作らないといけないという事実にしばし立ち直れなかったものの、ええまあこれも給料のうちですから。さてどうしたものか。

気分転換にアクセス解析をみてみると、「.edu」とか「.ac.jp」に混じって、目白駅前あたりの大学と、日銀近くの経済系出版社からのアクセス履歴が。うーむ。

そういえば、敬愛するゲンダ先生もついにblogに進出していたとは。



2005年07月28日(木) 官僚と飲み会

台風一過で真夏日が続いて、日本の夏らしい温度と湿度になると仕事どころではない。と思っていたら、関西系の某先生から飲み会のお誘い。官僚相手ということでややヒキ気味だったのですが、ここで断ると学界で生きていけないと諦めて参加することに。「こんな世界でもコミュニティがある」とエライ東大の先生がおっしゃったそうですが、まさにそのまま。

行ってみると5〜10歳年上の補佐級の官僚の皆様がおいでになって、係長級としては恐縮するしかなかったのですが、「あれが某Hさんがおっしゃっておられた方か」など個人的に押さえるポイントは押さえておきました。尊敬する後輩のSくんは「『現場』って言ったやつが負けです」と言っていましたが、そういう展開になりそうなならなさそうな。とりあえず同席していた先生方の話についていくのであっぷあっぷ。「どうしたの元気ないじゃない」とか言わないでほしいですマジで。

コネを駆使してデータを入手する現場を目撃できただけでも儲けモノ、といったところで、敬愛するH大学のT先生が「データを手に入れるために奔走したりする姿を見ていると理論をやりたくなるのよねえ」とおっしゃっていたのもムベなるかな。好き嫌いというよりは生き方の問題のような気がしないでもないですけど。そういえば、かのT先生から共同研究のお誘いがときどきあったのはどうしましょ。もう理論なんてできないんですけど。だって理論って妄想でしょ?(同級生のOくんの発言による) テーマはなんにしようかしら。

Oくんといえば、バルセロナはどうだったんでしょう。次はコペンハーゲンなんですって?



2005年07月27日(水) 談合と天下りと

そんなこと言ったって、普通の定年くらいの年齢まで面倒みてくれるわけじゃないんだからしょうがないんじゃないのかねと思わないことはないのですが、それを言い出すと公務員の昇進の問題まで考えないといけなくなるとよく言われるのでそれはそれとしてですよ。

ちらっとみたらここらで超がつくほど優秀な方々が議論しているのですが、そういえば昔の会社の同期というか後輩というかが、こんなところで論文を書いていたなあと思い出してみたりしました。ゲームが実証の場に出てくるようになると応用計量屋さんの仕事も増えるかもしれませんね。でもコンピュータが優秀になってきているので当てにされないかもしれず。

某所で研修の講師をおおせつかっているのですが、講義形式にしてみて、「こういうグラフとか描いてみたりするといいと思うよ」とか言ってみたものの、誰もやっている形跡なし。予習よりも復習重視な感じのつもりなんですけど意図が伝わっていないか単にやる気がないか。社会人相手に宿題でもないでしょ。大学生に宿題だってどうかと思わないではないのに。



2005年07月26日(火) 学生は怖いね

早稲田大学政経学部授業評価システムというのがあるのですが、これがまた学生が直接書き込んでいるので怖いったらありゃしません。「先生頭良くない。てか馬鹿じゃない??」とか書かれちゃうのですよ。泣きますね。号泣しますね。ここまでくると「アンタらに評価されたくない」というのも負け犬の遠吠えにしか過ぎなくなりますね。「意味不明」「理解できない」と連発されても泣けるだろうなあ。大学の先生とお付き合いも増えてまいりましたが、やっぱり大変なのですねえ。



2005年07月25日(月) 混雑効果

「公共支出の効果を一人当たりで測るのは、ほぼ定義により適切でない」と上司が主張するので、混雑効果を定義するパラメタについてgrid searchなどやってみていたのですが、数日を経てやっと終了。実証屋さんはこういうところでちょっとだけしんどいんですが、ええまあ待てばいいんですから簡単なものです。コンピュータってえらいなあ。

ほとんど衝動的に購入した「あなたはコンピュータを理解していますか?」を読了。情報の物理学のような話が出てくるわけではないですが、いろいろなかなか興味深いです。0と1でどうやって画像を処理したり、ネット上で情報をやりとりするのか、といったところに行く前の情報理論の話で、チューリングマシンがどうしたこうした、というのは、お話として聞くにはおもしろいです。ほんと、理系の考えることは分かりませんなあ。



2005年07月24日(日) しょうが焼き

あいかわらずぐったりしているので元気を出そうと思って豚肉のしょうが焼きを作ろうと思って料理の本をみてみたところ、「ポークジンジャー」を見つけました。ピーマンやきゅうりを一緒にいためてしまう辺りにちょっとした斬新さを感じたのですがそれはそれとして、「ポークジンジャー」と「豚肉のしょうが焼き」の差異は、豚肉の切り方だけなんでしょうか。ちょと謎。

以前にも書いたような気がしますが、『義経』のエンディングだかオマケのコーナーだかをみていたら、「演奏:松下奈緒」と出ておりました。あの「松下奈緒」かっ、とちょっとびっくり。「瑠璃の島」の瑠璃役の子が「TRICK」に出てたのを知ったのとおんなじくらいびっくり。



2005年07月22日(金) 自信があるのかないのか

非常勤先にて定期試験。「試験監督要領」を持っていくのを忘れたので教務課で1枚譲ってもらったものの、そこに書いてある通りに監督が進むわけもなく。昨年もそうであったことをすっかり失念しておりましたよ。しかし今回初めてだったのは、「試験開始後30分経ったので退出してもいいですか」と挙手した青年がいたこと。たしかに試験問題の構成からいうと、分かっていることをちゃちゃっと書けば30分で完成しないこともないのですがこは如何に。

とりあえず許可して提出された答案を見てみると、どうも諦めた形跡あり。そんなに細かいことを聞いた気はしないのですが、それが試験をする側とされる側の意識の差なのでしょうか。とはいえ、「ほにゃららがないとどうなってしまうか、答えなさい」という問題に対して「大変なことになって困ってしまう」とは。確かに授業中にそんなふうに説明したのですが、ちゃんと資料を復習しようよ。

この非常勤先、キャンパスにはかわいい女の子がたくさんいるのですが、わたしの授業にはそれほど発見されないのは、科目名が悪いからでしょうか。なんとなくしょんぼり。



2005年07月21日(木) 神楽坂

神楽坂の隠れ家っぽいところで飲むことになって出かけてみたのですが、地図を片手に出かけてみたものの、さすが隠れ家っぽいだけあって、一度は道を間違え、二度目は角を曲がり損ねてスルーしてしまい、着くまでに疲れてしまいました。ふう。コントロール周りの地図はちゃんと書いてくれないとアタックでミスるじゃないか(なんのこっちゃ)。

久しぶりに会う方々ばかりだったのでついつい飲んでしまったのはよかったような悪かったようなです。飲んだわりに食べなかったのはよくなかったかもしれません。しかし賞をとるような優秀な院生さんとお話できたのはたいへん結構なことでございました。ちょっとばかり負け犬っぽい気がしないでもないですが、いえいえそんなことはございませんことよ。



2005年07月20日(水) この少なさと言ったら。

ループを含む推定作業をコンピュータくんにがんばってもらっているのが3日ほどかかっていたのを、変数を入れ替えてもう一度、と始めたのでまたもや手持ちブタさん。大学院のプロキシサーバがイかれてしまったので論文を取れないところ、後輩くんから送ってもらって読んでみました。やってることはこりこりと計算だけのようなところはありながら、やはり言うべきところは言ってあるあたりがジャーナルに載る秘訣でしょうか。しかしかの後輩くん、フィールドワークの合間を縫って合コンとはなかなかの豪傑と見た。

相変わらずぐったり気味なので某所での研修資料など作っていたら、別の後輩くんからメール到来。チリ人と日本の某事柄について英語でお話なんてワタクシにできるでしょうか。来月の今頃は某国で英語をしゃべらなければならないとしても。

非常勤先で前期最後の授業ながら出席率が極めて低くがっくり。こういうときに学生による授業評価を行わなければならないなんてなんて運に見放されているんでしょう。教務課のかたに授業の仕方を疑われてしまいますが、疑われても致し方のないところでしょうか。丁寧にやってるつもりなんですけど。しかしあのテキストで難しいといわれると立つ瀬もございませんよ。



2005年07月19日(火) 飲み会についていけない

うっかり違う変数を指定したことが判明したために最初からやり直しで計算待ちで手持ち無沙汰なので、論文のタイトルだけ眺めてみたりしておりました。夕方からは職場の顔合わせ会だか事務年度開始記念飲み会だかだったのですが、相変わらずぐったりとしておりました。夕方の6時7時くらいって僕にとっては一番眠いのですけど、おそらくそれだけが原因ではありますまい。どうも最近、些細だけど覚えて当然のことがら(誰と誰が同い年、とか、友達の下の名前の漢字とか)をすっこーんと忘れてしゃべり始めることが多いのと、気がつくと他人の話に上の空で聞いていないのとに気がついてしまい、うむうむ気をつけねば、などと思っているうちになんとなく黙ってしまって場についていけなかったりするのに我ながらがっかりです。単にぐったりしているのが原因であればよいのですが。ま、がんばっていきまっしょいということなのかもしれませんが、基本的にアタマの回転が遅くなり、短期メモリの容量が小さくなり、記憶媒体までのアクセスが遅くなっているのは間違いないのはやっぱり残念。ボケの始まりかしらん。

それはそれとして、今度の某所でのイベントについて某先輩より急に架電あり。そんなこといわれてもワタシ困るんですぅ、と主張して取りあえずやんごとなき方面へ振ってみたものの、ぐるっと戻ってきそうな予感が。何事にも先達はあらまほしきことかな。



2005年07月18日(月) N経またか。

会社でのチームワークがどうとか技能継承がどうとかということを某経済紙が言い始めたようで、一面左側の特集欄を装ったキャンペーン欄に連載が始まったようです。「就社じゃなくて就職で。手に職つけて会社に頼るな」などという「雇用流動化キャンペーン」まがいのことをしていたのも今は昔ですかそうですか。やりようによってはチームのほうが成果が上がるなんていうのは経済学や経営学でわざわざ言うほどのことか(ゲーム論まで使って!)どうかよくわからないのですが(心理学としてはおもしろいかもしれない)、一番目に付くところを使って訴えるほどのことなのかどうかのほうがもっとよく分かりません。

この某紙によると経済財政白書も「より小さい政府が課題」だそうですが、この前の非常勤先の財政学の授業で「日本の政府が大きいかどうかは実はよく分からない」と講義をしてしまったワタクシは嘘吐きなんでしょうかどうでしょうか。小さな政府で減税してどうにか経済成長して財政赤字も返せたという夢物語が実現した暁には、「不平等是正のための所得税の累進強化」とか言い出すんじゃないかとちょっと心配。そうでなくとも財政赤字削減の手法の一つに「最高税率の引き上げ」をいまさらひょっこり書き加えていたりするわけですし。違いましたっけ。違うんならいいんですけど。

経済財政白書といえば、この担当部署に昔の上司が異動していくなんてそれこそ夢か幻か。隣のビルに昔の職場の方が数人もいるなんて、雇用の流動化ってなんて素敵なんでしょう。頭痛がしますね。



2005年07月17日(日) ぐったり

先週は先週で結婚式の2次会が2つあって、どちらのご両人も幸せそうで何よりだったわけですけれども、今日も朝から披露宴→2次会があって、なんの因果か日曜日のくせに普段どおりに起き出してディズニーランドの裏のほうのシェラトンに出かけてきました。クリスタルなチャペルで、ええもうなんていうか、絵に描いたようなホテルの結婚式+披露宴で、笑いが止まらないくらい素敵でした。ああいうのが好きな人もいるのであるねえ。

いろいろあって2次会の途中辺りからもうぐったりですよ。こんなときにリアクションを求めないでほしかったです。はー。



2005年07月13日(水) 計算待ち

ええがんばっていただいてますよ。コンピュータくんに。収束計算なんてもうできないよなあ。



2005年07月12日(火) 教育減税

いまの職場は人事異動のシーズンで、部署としてはかなりのひとの出入りがあるようです。個人的には仲良くなった(なりかけた、なりたかった)ひとたちが去っていくのはとても残念です。同年代だし。

それはそれとして、上の人と話をしていたところ、「やっぱりね、教育バウチャとか教育減税が必要だよね」という話になりました。気弱な宮仕えとしては「はあ」といったやや顔に縦線が入った感じの(ちびまるこちゃん風)表情をしてしまっていたのだろうと思います。これを読んで以来、とりわけ決定的な外部性を持つ基礎教育分野の私事化はあまり好きではなく、「公教育における格差・不平等性の拡大が発生」しないように公教育の充実を図るべきではないだろうか、と思っているからです。教育減税のばあいには、所得控除にしたばあいにとくに、高所得者層へ減税の恩恵が大きくもたらされ、学校外教育等を通じて、高所得世帯の教育投資の増加につながり、ひいては階層の固定化・不平等の拡大が進むのではないか、と思うからです。たぶん、教育投資の不平等の拡大は経済厚生上望ましくないと思いますし。「好きなところに通わせればよい」という話なのでしょうが、この場合の「好きなところ」はおおむね教育を受ける子供ではなくて親の判断に依存しますし、情報収集の手間や熱心さを考えれば、高所得者層のみがトクをしかねないのではないかと。教育減税をするくらいなら、税をとって公教育の充実を図るべきだし、中等高等教育以上については、特定扶養親族控除ではなくて奨学金制度を充実させるべきじゃないかと思います。

「ドラゴン桜」で、「社会のルールはアタマのいいやつに都合のよいように作られているんだ!」と叫んでいたのはこのことかしらん。



2005年07月07日(木) Rejected!

結局3年くらい引っ張っていた再再投稿論文がrejectされました。editorとrefereeがよいほうに誤解していて「なんだそんなすごいことやってたんじゃないのか」と気づいたらしく、「言われたとおりに直してない」ということで棄却と。「言われたこと」も「そんなことできるわけないじゃんデータがないんだから」と思うのですが、どうもそこらへんも誤解されてた気がします。はー。この話題については、別のところでも他の人がリジェクトされてて、そのあおりをくらった(?)ことがあるので、ちょっと鬼門ですねえ。



2005年07月06日(水) Accepted!

朝、共著者の先生からメールが来ていて、冒頭に「おめでとうございます」と書いてあったので、どきどきしながら読んでみると、

I am happy to accept your paper ...
って、happyなのは僕のほうですよ。やった〜。やった〜。やった〜〜。あーよかった(ほっ)。

ということで、こちらをさっそく改訂。



2005年07月05日(火) エコノミスト市場?

職場で回覧を眺めていたら、田中秀臣なる人物が「学者が斬る」と称してエコノミスト市場について「分析」をしていました。ぼくがシンクタンクに入社したときに最初に学んだことのひとつは、「『世の中を斬る』なんてことは到底できないし、オマエのいうことなんて誰も聞いてくれないんだから、せめて数字を出して傍証を積上げろ」ということだったので、この連載自体にあんまり好意を持っていないのですが、こと身近な話題となるとつい読んでしまいます。前半部で言っていることはおおむね正しいと思いますし、金融機関の統合が進むなかで、銀行証券系の調査部門が相対的に縮小し(情報生産の限界費用は極めて少ないこと等による)、大学のほうは少子化に伴ってこれまた市場規模が縮小していることから、エコノミスト市場の「需要」は減少の一途をたどっています。他方、大学院拡充政策の一環として経済学の修士課程へ進学する人数は増加しており、その意味では「供給」のほうは増加しています(ここのところ、使えない人材が多いことを以って「需給ともに減少」というのは誤り)。

景気予測・情勢判断を主な任務とする金融機関系エコノミストと、政策提言を目指す官庁日銀エコノミスト、さらに大学のアカデミックな経済学者をいっしょくたにしたとしても、エコノミスト市場の特殊性に鑑みれば、ここからなんらかの「政策提言」を導くのは容易ではないと思うのですが、この人物はあにはからんや、リフレ派でありながら、供給の制約と雇用の流動化、「サラリーマン根性の打開」という極めて「シバキ的構造改革」を提言しているのであります。

もちろん、まっとうなリフレ派が主張するように、市場構造の改革は不可欠ではありますが、さしあたっての解決策は、任期つきでもなんでもよいから、増えつつある文教予算等を活用して失業中の大学院生を雇いつつソフトランディングを図り(僕をみよ)、あるいは地方政府や中央政府の外郭団体、あるいは政党シンクタンクに場を与えるとともに、経済学的思考が政策立案に役に立たないまでも有害ではないことを周知する、というのがより「現実的」ではないかと思うのですがどうなんでしょうか。

ええまあ所詮、研究者は虚業ですから、途上国のお手伝いをするとか、もっと地道にやるべきことをやっておく、というのも大事ではないかと。他方、優秀な人材は留学てもなんでもさせて基礎研究に没頭できる場を作らんとあかんのではないかとおもいます。大学は雑事が多いと聞きますからなあ。ま、そのぶん、優秀でない研究者はもっと雑事をこなさんとあかんのでしょうが。あ、木曜からの研修の準備せんと。



2005年07月02日(土) シンポジウム2日目

昨日に引き続いてアジアの税制改革についての国際シンポジウムに出かけました。蕁麻疹がちょこっと出ていたので、ちょっといらいら気味ではありましたが、たいへん勉強になりました。モデルを考えるときには捨象したことは何かに注意するべきだ、というのはよく聞きますが、税制の話では、徴税制度(tax administration)が、とくに途上国の文脈では重要なようです。最近、東南アジアの人と税制の話をする機会があったこともあって、ふむふむと思っていたのですが、いったい「tax administration」で何を意味するのか、が最後のほうになって分かんなくなってしまいました。Complianceの話も入るんでしょうが、印象では汚職の話と強く関係しているような気もします。だから、ITを入れればなんとかなるという問題ではなくて、徴税機構内の昇進や評価、研修、採用制度の問題でもあるのではないかと思います。「tax administration」って会計とかそういう問題だったんでしょうか。日本の徴税制度は長らくうまくやってきたのではないかと(クロヨンの問題などありますが)思いますから、ITや納税者番号制度は、問題の解決につながるかもしれませんが、あんまり本質的ではないのではないかと感じました。「tax administration」ってなんだったの?



2005年07月01日(金) シンポジウム1日目

アジアの税制改革についての国際シンポジウムというのが東京国際フォーラムがあったのででかけてきました。なんてったって英語なのでじーっとしていたのですが、さすがに海外からおよびたてした先生方のお話はなかなかおもしろく、ときどき英語が分からなくなるのが残念でなりませんでした(経済学の論理についていっていないだけかもしれないのはもっと残念)。共同論文も発表したのですが、やっぱりじっと黙ってました。しかし、「そういう状況は日本だけじゃない」というBird先生のコメントはなかなか興味深かったです。ああいうユーモアがワタシもほしい。


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