2003年04月30日(水) |
世に悩みの種は尽きまじ |
はい.えーと.「まじ」は否定推量の助動詞ですね.てなことはどうでもいいんですが,これの原典は「石川や浜の眞砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ」でした(これによる).そうか,五右衛門か.斬鉄剣ですな.また詰まらぬものを斬ってしまった,でしたな.あれ.違う.そうですかそうでしたね.まあそれはいいんですが,どうにもこうにも決心がつかないところなので睡眠行動への逃避が観察されるところです.そうなのか?サーベイは半分くらいきたかも.遅いな.で,構造的失業ですね.そうそう.構造的失業と検索とかけると,こんなのやこんなのがひっかかるわけなのですが.ふむ.えーとワタクシえらい誤解をしていたのですが,「構造的失業」というのは「経済の構造上,存在する失業」のことだと思っておりました.しかしどうも今日聞いたところによると,構造的失業というのは「構造変化に伴う失業」を言うんだそうですな.で,ワタクシが思っていた失業は「均衡失業」と言うんだそうです.はあ.まあ名前のつけ方の問題なんでどうでもいいっちゃどうでもいいんですが.しかしなんとなくしっくりきませんな.そこらへんの専門家になりつつあるK藤さんがどう思ってるかしりたいところですが.リンク張ったら怒られそうですな. しかしですね.なぜ失業者がいるかというのをマクロ的に捉えてみた場合,経済も順調で構造変化もおきていないとしてもいくばくかの失業というのはたぶん存在するはずなのですよ.市場は完全じゃないから.なんとなくふらっと辞めちゃうとか,上司と喧嘩してやめちゃうとか,転職の途中で失業者扱いになるとか,漫画家になりたいとかなんとかいう見果てぬ夢を追っちゃうとか,そういう人たちっていつの時代にもいくらかいそうだから,そういうどうしてもなくならない失業を構造的失業と呼ぶのではないかと,そのほうが自然なのではないかと,思うわけですね.新古典派の人が聞いたら怒りそうですが.で,これに加えて経済社会の構造変化の途中,移行局面において失業が一時的に発生するかもしれないし,景気循環によって失業が発生するかもしれないし,と思うわけですよ.ということは,「アンタは構造的失業者だ」と名指しすることはできないし意味がないとしてもですね,現下の失業者の数をこれらの要因に分解することは意味があるのではないかと,ということかと思っていたわけです.で,巷間よく言われるところの「構造的失業の増加」というのは,転職や失職が多くなることによって,たとえ景気がよくなったとしても,あるいはみんながITをバリバリに使えこなせるようになったとしても,経済の構造上−−例えば開廃業率がともに高くなるといった要因によって−−失業率が「定常均衡においても」高くなることを意味しているのではないかと思っておったわけです.サーチモデルのように.つまりワタクシの構造的失業は均衡失業と同義で,さらに摩擦的失業とも同義,だったのですが,どうも違うらしいですな.むむむ. いやしかし,とくに若者の失業者の一部に世の中に対する甘えみたいなものがあって,「自己実現のため・自分発見のため」にしばらく失業するとかいう現象が起きていることを否定はできないとおもうんですが,まあむしろ,そのような人たちが齷齪と働かなくてもいいくらい豊かな世の中だといえないこともないと思うんですがどうなんでしょう.もちろん人的資本の蓄積が進まないので近視眼的な評価になっちゃいますけども. しかし,「自分探し」とかいって,探し当てた「自分」なるものがどないしようにもどうしようもないほど取るに足らなくてクダラナイものだったらどうするんでしょうね.「自分」なるものが,いかにもクダラナイことが分かっているからこそあえてそんなものを探さずに,こっそりと生きていくのがオトナな生き方だと思うんですが,そういうのってやっぱり「夢がない」んでしょうなあ.
とりあえずサーベイ論文を読んでおこう,と思って読み始めたのですが,やっぱり120ページ以上あるのってどうなのかしら,といったところです.いつ読み終わるんだろう?読み終わったころには最初に書いてあったことを忘れてるんじゃないかとかなり心配です.いや実際.と思って大学の近くのコンビニエンスストアに出かけたら,駒場時代の同級生(=学部のゼミの同級生)にばったりと出会いました.てっきり車掌さんをしているのかとおもってましたがそれもまたずいぶん前の話.しかしなにしてたんだろう?
2003年04月28日(月) |
Macro is Micro |
と,コアマクロで教えられていました.笑っちゃってましたね.しかし「余りよくない論文ですね」と面と向かっていわれるのはやっぱり凹みますな.同席していた後輩のOくんに実力がばれてしまって恥ずかしい限り.ある授業で使う文献をwebから落としてきて印刷しようとしているのですが,Canon Laser shot LBP-350というぼくのプリンタくんは,OSがWindows98だったときには割付印刷(Nページ印刷)をしてくれたにもかかわらず,WinXPProになるとそんなことはしてくれない,というかなり不可解な趣味を持っているために,紙資源と収納スペースの節約のために2ページ印刷で両面を心がけている当方としては非常に使いにくくなっているところであります.製造元のCanonにも問い合わせてみたのですがやっぱりダメでした,って以前書いたような気も.まあいいけど.で,しょうがないので家からWin98搭載のノートPCを持ってきて,こっちから印刷しようと奮闘しまくったのですが,結局のところノートPCはスペックが低いために数年以上前の古いペーパーを印刷することはほぼ不可能ということになってしまいました.なんなんだ.怒り心頭とはこのことですな.どうにかしろCanon.おかげで半日以上つぶしてしまいました.またも稔りのない日に.GWだからといって諦めるか?(←おいおい) さてさて,金曜日以来の悩みは解決すべくもないのですが,あるひとに相談してみたところ,「御両親は?」というとても想像できない質問をしてきたので卒倒しそうになりました.同業種でもないのに親なんぞに相談してどうするのだろうか,「きみの思った道を行けばいいじゃないの」等と到底役に立たない返事しかこないだろうに,と思ったワタシはやはり親不孝者なんでしょうなあ.
パネルデータの授業に出て,飛行機の見積もりを頼んで,TAセッションに出て,公共支出の授業に出て,はあ,とおもっていたら,予想もつかない話をされたので考え込んでしまって何も進みませぬ.どうしよう.相談相手がほしい.6月の国際医療経済学会(iHEA)のぼくの発表するセッションのchairはPaul Kindというひとのようです.むぅ.
2003年04月24日(木) |
FreemanとInternet |
RAだったので,文献リストの草稿を作ってコピーしたり,あしたのテキストを読んだりしていました.進まないけど.そういえば,NBERのメーリングリストというのを使っているのですが,そこで面白そうな論文を見つけたのでDigestだけ読んでみました.Richard Freeman の「The Labor Market in the New Information Economy」という論文です(置き場・ダイジェスト).「インターネットで働く人への需要が増え,コンピュータがより広範に利用されることで,そういったひとたちの賃金が上がるとともに労働時間も増えた」という内容だそうです(なんといっても本文を読んでいない).Digestによると,Freemanの推計では,インターネットやコンピュータを使って働くひとはそうでない人に比べて5〜6%も労働時間が長いんだそうです.で,インターネットを使って働く人は,コンピュータを使うけれどもインターネットを使わない人よりも労働時間が4%も長いんだと.しかも,Freemanがいうには,家で仕事用のメールをチェックしたり返信したり,その他仕事を持ち帰ることを考慮すれば.実際の時間はもっと長いのではないかと.しかし週に2時間から3時間はニュースサイトやアダルトサイトにまでネットサーフィンしているではないか,という当然予想される反論に対して,Freemanはこのように書いているんだそうですよ. Yet it is plausible, Freeman writes, that personal use of the Internet at the workplace simply substitutes for other forms of leisure on the job, such as a coffee break or lunchtime, or other "downtime." 仕事場におけるインターネットの私的利用は,単に,仕事上の他の形態での休憩,コーヒーブレイクや「中断時間」を代替しているに過ぎない.
………….どうなんでしょうね.休んでいるのがばれにくい分,代替以上に時間を取ってると思うんですが.コーヒーブレイクのときにサイトの情報を交換したりしてたら,代替どころか補完関係にすらあるのではないか,なんて思うんですが.は.自分のことをみんなにあてはめてはいけませんね.すいませんねスチャラカ会社員だったもんで.
昨晩の二日酔いのせいか,なんだかおなかが痛いので午前中は家でじーっとしていました.じーっとしているだけではなくて,ピーター・フランクル『世界青春放浪記―僕が11カ国語を話す理由』集英社文庫,を読了.ピーター・フランクル(このひとの師匠らしいですが)は数学者であり大道芸人であるというところで有名ですね.基本的にすごく頭のいいひとだとおもわせるところが随所にあるのですが,そのなかでもユダヤ人として,あるいはハンガリー人としての苦労に紙幅がかなり割かれているように思います.自由への憧憬もそのせいかもしれません.午後からのそのそと論文をひとつやっと仕上げ(時間とりすぎ),ほっぽらかしだったもうひとつの検討に入りましたが,うまいことまとまりません.図表はできているのですが.むぅ.これまた小ネタだけにささっとまとめたいところなんですが. そういえば,以前の問題についての証明を見つけてしまいました.問題はこれ: 「1,1,2,2,3,3,4,4 を並べ替えてできる 2520個の8桁の数の中に平方数はあるか?」 答えはこんな感じ. 10の累乗はすべて3で割ると1余るから,1,1,2,2,3,3,4,4 を並べ替えてできる8桁の数字を3で割ると,1+1+2+2+3+3+4+4=20だから,2余る.さて,自然数を3で割ったあまりは0か1か2なので,平方数を3で割った余りは0か1になる.それゆえ,問題の数の中に平方数はない. こんなの,思いつくかいな.別解も募集中.
N総研だかSM銀行だかの友人と、日経センターの友人とともに銀座へ飲みにいきました。飲み会が多いのではないかという指摘はその通りなので返す言葉もないのですが、いやしかし。酒は百薬の長ですし(関係ない)。飲んでダメになってそれがいやでまた飲む、というのはいかんですな。山内容堂みたい、といえばカッコいいですが(「酔って候」を参照せよ)。まあしかし、なんつーかなかなか楽しかったのでよかったです。はい。アタマのいいひとは違いますねやっぱり。以前の問題も解けないのですが、モーニングに載っていた
「1年生から6年生までの児童が1人ずついます。彼らが1列にならんでお菓子をもらうことになりましたが、上の学年の人が下の学年の人よりも前にいると、後ろの人から文句が1回出ます。 1つの並び方に対して、出る文句の総数を『文句数』と呼ぶことにします。ただし、同じ人から2回以上文句が出ることもあります。例えば、下のように並ぶと『文句数』は4になります(*)。では『文句数』が7となるような並び方は何通りありますか」 (*)下には「お菓子をあげようとする先生」「小1」「小4」「小3」「小2」「小6」「小5」の順に並んでいる図が描かれている。文句数は「小2」が2回、「小5」「小3」が1回ずつ、その他は0回。
も気になりました。答えは101通りらしいのですが(しかも登場人物の小学生は「見えた!」等といって解いてしまう)、ちょこっと考えたところよく分かりません。そんなにパターンがあるのか?とおもっています。解答方針はこんなかんじ→"「文句数」の出現パターンをみると、先頭を左側として、ゼロから1ずつ増えていき、文句がでなくなるとゼロにリセットされることになります。先ほどの例では「001201」ということになります。で、文句数が7になるということは、6人並んでいるわけですから「010123」か「012301」の2パターンしかありません(たぶん)。ということは、6人を4人・2人に分割すればよいだけなので、たかだか30通りしかないのではないかと……。"←なにがどう違うんでしょ〜。違う気はしますが。
週末に慌ててゴールデンウィークの遊ぶ計画を練っていたのですが,やっぱり間に合いませんでした.行きたいところはかなり前から目星をつけていたのですが,まあなんとかなるだろうと思ったのが失敗だったようです.泥棒を見て縄をなうようなものですね(←違う).リンクポリシーもなにもないので勝手にリンクしちゃうのですが,いましたねえはなわ.佐賀県というあたりが微妙でうけてしまったのを覚えています.べつに佐賀県である必要性がないあたりがなんともはや,といったところなのですが.しかし,九州地方の天気予報がとくに近隣県のテレビ局で放送される場合,面積が小さいせいもあるのか,福岡・長崎・熊本の予報が出て佐賀が出ない,というのを見たことがあって,ちょっと可哀相に(?)なったことがありますね.いいところだとおもうんですがね.「サガン鳥栖」とかいうチームのセンスにはびっくりしましたが.砂岩ですよ.まあそれより目下の懸案はダンディ坂野なんですがね.ゲッツ(σ・∀・)σ コアマクロのあとにS先生のところにE先生と打合せに行ったのですが,なんとなく打合せが打合せになってんだかなってないんだか.それはべつに構いやしないのですが,「お年頃」の話になって話が発散した結果,「うんうん,べっしょくんもここに登録してみるといいよ.なにごとも経験だから.Offerが来たらfly outのチャンスだってあるかもしれないよ.推薦状はFBIでそろえればいいし.いやマジで」 ……えーっと.Job market paperもないんですけど.英語できないんですけど.どうせよと.この状況で.「えへへへへへ〜」と笑うしかないじゃないですかね.はあ.これだから海外帰りは(←ちがう). ちなみに「FBI」は「Federal Bureau of Investigation」ではありません.念のため.
以前から気になってはいるのですが,「小」がつくと碌な言葉にならない気がします.あ,いや,「小」で始まる名前のヒトがろくでもない,という意味ではありませんよもちろん.ええとたとえばですね「小賢しい」ですね.「賢しい」という表現で使うことは日常そんなにないような気もしますが「賢い」という肯定的な意味がちゃんとありますし,それ以外にはあまりありません.しかし「小賢しい」となると「利口ぶっていて生意気だ/わるがしこい」という否定的な雰囲気を醸しだします.「小生意気」も「生意気」よりも否定的な意味が強いように思えます.「こうるさい」は「うるさい」よりも怒ってそうですし,「こぎたない」は「きたない」よりも嫌われそうです.「こにくらしい」もそんな気がしますし,「小童」は「童」のなかの悪い面だけをとりだした観さえあります.ないか.「一時間」は中立的ですが,「小一時間」だと否定的な文脈で使われそうな気がします.「小一時間褒められた」よりは「小一時間問い詰められた」のほうがしっくりきませんか?なんでなんでしょうね.小さいこと自体があんまりよくないんでしょうか.「大きいことはいいことだ」なんですかね.「軽薄短小」は嫌われるんでしょうかねえ(←なんとなく意味が違う).
公共支出の準備の論文を読んでいたら1日つぶれてしまいました.そのわりによく分からんですが.医療費支出の費用対効果を図るというのはちょろっとやられているようですが,QALYを使わないまでも平均余命のデータさえあれば都道府県レベルで比較ができると思うんですがね.興味あるひと,連絡ちょうだい.そうだ,昨日飲み会で読んでなかった昨日夜着信の共著者からのメールにひとしきり烈火の如く怒っていたのでした.俄然やる気を失いましたね.
上級マクロを受けたり,Fortranの本を探したり(これやこれ),マクロワークショップに出たりしました.ワークショップで発表していたおにいちゃんは年のころは僕とそれほど変わらないのに,Ohio StateのPh.D.をとっているとかいうことで,やっぱり日銀は違いますなあ.モノが.と思いました.いやほんとに.夕方からは,前の会社の先輩たちと飲みに,「銀座in沖縄」に行きました.「狭くてきたないが、安くて沖縄を堪能できる」という前評判にたがわないところでした.隣に座ったおじちゃんたちと仲良くなってしまい,名刺交換までしちゃいました.「沖縄はええよ〜.土地つき・家付きで嫁さんもおるさ〜」という言葉にかなり心動いていたK先輩,それでいいんでしょうか.泡盛をしこたま飲んだのでへろへろになっちゃいましたが.
英訳の続き.終了しました.アタリマエですな.こんなことに時間を使ってる暇はないんですよ.……って言ってみたいねえ(←TSキュービックのCF風に).それはそれとして,図表のたぐいも英語に直さないといけないんですが,えっちらおっちら直した後で,「保存しますか?」のところでつい「キャンセル」ではなく「いいえ」を押した直後,発狂しそうになりました.やられましたな(←誰に?).水の泡ですよ.2時間ばかりの苦労が.「だるさ」とか英語に直してみたのに.なんてこったい.まあいいんですけどね.ちくしょ.あーもぅ.午前中は労働経済の授業を休んでESRIへ行きました.ちょと複雑な理論モデルになるともはやついていけない自分にがっかりしました.まあ都市経済ですからね.ねって.だめじゃん(小出ではない). こんなことをここに書くことはないのかもしれませんがね,明治学院大学の公募が出ましたな.「お年頃」のこちらとしては非常に気になるところです.学振の申請書類も配布されるようになってきましたし.しかし研究室を変えねばならんって.大学まで変える必要はないようですが.どうしましょ(←高連の機関誌ではない). 最近はここのアクセス数がほんとかどうか多いのでどうなっているのであろうか?と危惧しているのですが,簡易アクセス解析というのを利用してみたら,第一生命経済研から飛んできた形跡がありました.リンク元の取得に失敗してるんだろうと思うんですが.しかし知り合いが数人いるところなので,どきどきしてしまいますね.雇ってくれないかな.まさか.
日本語版を作ってから英訳をするのは時間の無駄だ,と主張する授業の準備のために日本語版の英訳をしておりました.なにやってんだろ.英訳しやすいように日本語を書いていたはずなんですが,どうもそうもなっていないようです.しかも,続けて訳していくと「こんな表現使うんだろうか?」という素朴な疑問を次第に失っていき,辞典や「英語論文の書き方」みたいな本を見る回数も減っていきます.やっぱり限界生産性は低減するんですね.東京電力の友人に以前聞いてはいたのですが,やはり停電の危険性はかなり高いようです.節電に努めなくてはいけませんね.公平と効率のトレードオフのなかで電気料金をどう設定するかは難しい問題かもしれませんが,無資源国なんで仕方のないところでしょう.やっぱり経済学者がモノを言ったりはしないんでしょうか.しかしなんつーか,こういうのはやっぱりバカと言わざるをえないのではないかとおもいます.やっぱり,代替案がないとか,実現可能性の低い代替案しかないっちゅうのは,建設的な批判ではないですよ.たぶん.このひとたちの主張をよく知るわけではないですが.
2003年04月14日(月) |
『職業としての学問』読了 |
マックス・ウェーバーの古典『職業としての学問』をこっそり読んでいたのですが,読み終わりました.見た目うすっぺらいのですぐに読み終えるかなあと思っていたのですが,論理というか表現というか,が込み入っているところがあるのと,内容もときどき考え込むところがあるので,ちょと時間がかかってしまいました.ウェーバーが言っていることはそんなにびっくりするようなことではなくて,アタリマエといえばアタリマエのことのように思います.とりわけ大学においては教師は学問を授ける(教授!)に過ぎないのであって指導者ではない,とか.たしかに小品と呼ばれる本ですが,気になるところに線を引っ張ったりページを折ったりしていると,本がへにゃへにゃになりそうなくらい,いろいろとおもしろいことが書いてあります.ふむ.こうじゃない,という人もいるかもしれないとおもっていくつか書き留めておくと,
思いつきは作業の役をつとめるわけにはいかない.しかし,他方では作業が思いつきのかわりをしたり,またこれを強いたりすることも不可能である.同様に,情熱だけで思いつきを生み出すこともできない.
統計ソフトをいじってりゃいいってもんじゃないですな.実際のところ.
ある研究の成果が重要であるかどうかは,学問上の手段によっては論証しえない
ふーむ.「やったらでてきました」では論文にはならん,とは指導教官がよくおっしゃることではあります.
それが真でありうるのはむしろそれが美しくも,神聖でも,また善でもないからこそである
「美しい論文がいいのだ」てなことは言う人がいるんですがそこらへんはどうなってるでしょうか.
2003年04月13日(日) |
すかっとするか、あるいはにやにやするか。 |
永谷敬三『経済学で読み解く教育問題』を読み終えました。教育論としてはかなりおもしろいです(教育論かどうかよくわからないんですが)し、すかっとすると同時についにやにやしてしまいます。経済学で読み解く、というのかどうかはよくわかりませんが。外部性とか比較優位とか出てくるので経済学が使われているのは確かですね。ふむ。
新M1には優秀な人が多いようだ、という状況をうすうす聞いてはいたのですが、どうも知り合いの知り合いなどもいるようです。どうなることやら。というわけで今日はお休み。
5限の授業を受けたあとに疲れてしまったので軽く飲みに行ったら、凹んでしまったので帰って「ff」なんぞ聞いちゃいました。はあ。
開発経済と労働経済のあいだでしばし逡巡したのち、労働経済に出てみました。うーむ。なにやるんでしょうか。JGSSのときだけ出ようかしら。むむむ。なんだか研究室がばたばたして論文が進まないのですが、他人に文句を言う筋合いでもないのでしみじみとなんとかしないと。むぅ。しかし眠い。春眠不覚暁、でしたっけね。夜だっちゅうのに。 「ネコでも分かるStata入門」を読んでんだか読んでないんだかという尊敬すべき後輩がやってきたので、えらそうに説明してしまいました。なんてことをしてしまったんでしょ。赤面しちゃいますね。敬意を払ってリンクでもはってやろかしらん。と思っていたら、某シンクタンクからも問い合わせが。むふふふふふ。 どうでもいいですけど、めちゃんこネットワークの調子がおかしいんですけど。なんとかして誰か。 なんとかして、といえば、日記読みには知られた問題なのかもしれませんが、 「1,1,2,2,3,3,4,4 を並べ替えてできる 2520個の8桁の数字の中に平方数はあるか?」 が分かりません。だれか教えてください。答えはNoらしいんですけど。 「つっこみが癒しに役立つ」て。そんなあほな。と突っ込んでしまったワタシは癒されないんでしょうか。同じ8階の和歌山県人に確認せな。
という授業があるので出てみました。昨年大盛況だったらしいのですが、今年はそんなに多くないようですがどうなってんでしょうか。「去年で学ぶべきものは学んだぜ。ふっ」とか思ってんでしょうか。謎。担当教官がいきなり英語で話し始めたのにはびくっとしましたが、きっと英語だからでしょう。あくまで想像ですが、日本語だともっと静かな人ではないかと。どうだか知りませんが。現在、建物工事中につき、エレベータのなかの緊急電話が使えないらしく、代わりにということでPHSがぶら下げてあります。このPHSを充電するあいだは緊急電話はどうなってしまうのであろうか?と疑問に思っていたのですが、ちょっと触ってみたら電池切れでした。こんなことにも気がつかないってどうなのよそこらへん。
実はガイダンスで休講だということを思い出して,午前中はごぞごぞとしたあと,午後3時からOLGシミュレーションについて打ち合わせしました.はじめて意味のある打ち合わせでした.シミュレーションなんだから解釈をしないとというのはこういうことですよまさに.よかったよかった.そのあと水道橋にいって経済事情の話をしたのですが.はあ.疲れたのでさっさと帰りました.なんなんだありゃ.
修士のときに会社派遣でいらしていた方が御結婚なさるというので横浜まで出かけました.ほんとうに結婚式だけでした.プロテスタントの教会で,賛美歌とか説教とかあって30分ほどで終わってしまいました.かくあるべきですね.そのあと,出席していたオトモダチと港の見える丘公園→中華街→赤レンガ倉庫とうろうろして帰ってきました.風が強くてびっくり.
2003年04月05日(土) |
大学院へ行くということ |
まえの会社を通じた知り合いと話していて知ったのですが,研究技術職として入社した僕の同じ部署の同期(3人)は,今年度はみんな大学院生になっているようです.なんてこったい.会社を辞めて通っているヒト(僕),会社を替わって仕事しながら通うことにしたヒト(Tくん),会社はそのままで派遣で通うヒト(Iくん)ということになります.3人とも違うところに通っているので会うわけではないですが.まあ誰がイチバン偉いかというとやはり会社を替わって仕事しながら通っているTくんでしょう.なーんでか,といわれても困りますが.やっぱり「ボスの部屋に呼ばれて即日解雇」の世界に住んでいるといろいろ考えるところがあるんでしょうか.いやしかしそういう解雇の仕方ってどうなんですかね.その場でID取り上げられるんでしょ.あなオソロシ.
なんとなくしんどいので気分転換に(?)東京OLCの理事会に行ってみたら,都協会の理事をやらされそうな雰囲気です.最近競技してないのに.どうしましょう.どうでもいいんですが.数日前の新聞をぼけーっと読んでいたら,「医療貯蓄制度」を導入もいいのではないか,と書いてありました.シンガポールでうまくいっているのでどうでしょうか,ということのようです.現在の日本では医療保険制度があってリスクの個人間の分担を図っているわけですが,医療貯蓄制度は異時点間のリスクの分担を図るわけです.自分の貯蓄から支払いをするわけですから,医療費削減のインセンティブが働くというのが導入論者(がどれほどいるのか知りませんが)の言い分のようです.また,公的医療保険制度への不信感著しい昨今において,保険制度に替わる制度を導入することによって将来への不安を取り除く目的もあるようです. まあしかし,検討するのは自由ですが現在の日本にとってそんなにいい制度とも思えません.理由は以下の通り.(1)貯蓄なので異なる個人間のリスク分担ができず,経済学的な意味で非効率である.(2)保険による事後的モラルハザードの弊害の大きさは認められないこともないがたぶん小さい.(3)保険による事前の(通常の意味での)モラルハザードの大きさも小さいと見られる.(4)貯蓄の運用の失敗のリスクを引き受けることになる.といったところでしょうか.また,これをもって公的医療保険制度に対する不信感を払拭し消費を喚起する,というのは,定義からして無理です.なぜなら医療貯蓄制度は予備的貯蓄に他ならず,現在の医療保険制度に起因する予備的貯蓄が医療貯蓄へ振り替えられるだけですし,ひょっとすると強制貯蓄となるので消費を抑制する可能性のほうが高いでしょう.(2)についていま論文を書いているのでまあいいとして,(3)については,Cardon and Hendel [2001, Rand J.Econ.]等があるようです.(4)については,昨今の公的年金の運用成績を見てみれば十分でしょう.非課税貯蓄にしたところで運用の失敗は避けられませんし,運用の固定費用の存在を考慮すれば,富裕層ほど高い利回りを確保する可能性すらあります.健康と経済力には正の相関があるらしい(Smith, 1999, J.Econ.Perspectives)のですから,貯蓄からそれを拡大させるまっとうな理由はないように思います. シンガポールでうまくいったのにはそれなりの理由があるのでしょうから(たぶんにマクロな理由だと思いますが),医療保険と医療貯蓄の最適な組み合わせがあるのかもしれませんね.
2003年04月03日(木) |
Why economics? |
Nikeの最近のCFに「Why baseball?」というのがありますが,もとインチキ野球部としては「ふむむ」と思うと同時に,つい「Why economics?」と思ってしまいます.物理学者にとっては「物理は特権的に面白い」のと同様,経済学専攻の大学院生にとっては「経済は特権的に面白い」と言え……るとおもうんですが,どうなんでしょう.ちょっと自信ないけど.そういえば,内閣府のESRIで2日にあったという東北大の助手さんのセミナーはどうだったんでしょう.気になるところです.へへへ.同級のTくんとか知りませんかね.知ってたら連絡ください.Yくんにいじめられてご機嫌ナナメそうですが.昨日の続きで論文の改訂をしていたのですが,どう書いていいものやら,と思っていたらなかなか進みませんでした.コネタでどうということはないはずなんですが.しかも内容はたいして変わってないし.単にやる気が出ないだけという説もありますが.いかんね. 尊敬する後輩に関係ある論文を紹介したついでに聞いてみて同意されたのでつい書いてしまうのですが,「UV分析」と聞くとやっぱり紫外線を思い浮かべてしまいます.「ベバレッジ曲線」というとキリンビバレッジを思い出してしまうんですが,それは行き過ぎですかね.「生茶」のCFもかなりよいのではないかとおもいますが.飲み物と言えば,ついにコンビニで見つけてしまいました.これ.プルーンでしたか. そういえば,広陵高校が優勝したみたいですね.西村くんはCARPに入ってくれるんでしょうか?大学まで行かせてもらってジャイアンツに入るようなまねはしないでほしいんですが.
時間ができたので、国際医療経済学会向けの論文を書こうと思ってデータを回してみたのですが、ほんの3ヶ月前にやったはずの結果が出ないでえらい時間を空費してしまいました。残念。SPLITコマンドを使ってデータを増殖させていたのが原因なのですが、気がつかないというのも如何なものなんでしょうかね。くぅ。しかし、probit + mfx ccomputeと、dprobitはだいたい同じ結果を出してくれるはずなんですが、後者のほうがこんなに時間がかかるのは何ででしょうか。収束計算をさせているとは思えないんですが。そういえばいつのまにか時間割が発表になっていたのですが、受講生が重なりそうなのが重なっているのはどうしてでしょうね。ふしぎふしぎ。とりあえずマイクロ計量と公共支出は出ないといかんし。コアマクロも出るし。MCMCも興味あるし。いかんどないしよ。 シングルランキングでB'zが上位10位中9個もとってしまったという話なんですが、いったい誰が買ったんでしょう。ベスト盤が出てた気もしますし。Pleasureでしたっけ。しかし、LADY NAVIGATIONやEasy Come, Easy Go!なんてやたらと懐かしいんですけど。むむ。そんなことしてないで論文書けっちゅうはなしなんですがね。
新年度入りで晴れやかなあるいはさわやかな気分になってもよさそうなものなのですが、昨日の続きをうじうじといじっているだけなのでそんなこともありません。はあ。エイプリルフールだというのに嘘をつく気力もないや。春の選抜でもみて元気をもらいたいところですが。広陵高校は勝ち進んでいるようですし。花咲徳栄−東洋大姫路は延長再試合で延長だそうですし。ふーむ。ところで新年度入りといえば、研究室に新M2が入ってくるかと思ってどきどきしていたのですが、僕の部屋にはよく来る人は来ないようです。現在工事中で6階・7階は発狂的にやかましいので、環境の良い8階は狙い目だと思ったのですが、そういうことを考える人はいなかったようです。それとも嫌われちゃっただけでしょうか。むぅ。 そういえば、6階7階のやかましさは尋常の比ではありませんね。そこまでして工事をする価値があるのか、言い換えれば他に方法はなかったのか、というのは非常な疑問です。院生もなめられたものですな。 しかしいい加減にiHEAの論文の準備しないと夏学期がはじまっちゃうですよ。
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