働きもののあたしは自らの誕生日もお仕事である。と書いたけど、まあ、普通だね。誕生日だからって仕事休む人はいないな。(笑)
とは言え、前夜、飲み会で記憶が飛ぶほど飲んだくれ、どうにもならないくらいの酔いっぷりにタクシーに乗せられ帰宅したあたしには、二日酔いという厳しい現実が待ち構えていた。
何せ飲み会の最中に思い切り吐き、帰宅後我慢できずに胃液を吐き。
帰っているかと思った夫が帰っていなかったため、ぶっ倒れようと何しようとまあ、もともといたからといって介抱してくれることもないのだが、途中何回も記憶が途切れながらもなんとか風呂に入り、トイレでうとうととしたり、布団を何とか敷いたり、やっとの思いで布団に入ったのは2時近く。
当然寝不足と二日酔いで体調は最悪である。
そんなところに、母から電話がかかってくる。
「おまえもその年まで大病もしないで無事過ごしてこれてよかったね」
実の親からそんなこと言われると非常に重みがあるため朝から重々しい気分に。
とりあえず、気を引き締めて仕事に行くべくがんばって支度。体に残るアルコールと戦いながら、生あくびかみ殺し、吐き気と戦い、やっと体調が普通に戻ったと思われたのは仕事が上がる頃。
仕事のあとに外食しようとレストランに予約を入れてあったので、迎えに来てもらい、そのままレストランに向かうことにした。
クルマに乗り込むと、娘がトランクから大きな荷物を出してきた。
「ママお誕生日おめでとう!」
娘からのバースデープレゼントはブーツだった。
ジョッキータイプのヒールが低めのもので、今年流行といわれている、ベルト使いのものだ。
お年玉やらをためていたお金と夫からの援助もあって買ってくれたようだ。
もうひとつ包みがあり、それはあたしが気に入ってるお店の袋だった。
中を見るとオフタートルの半そでニットと8枚剥ぎのコーデュロイのスカートで、これは夫からのプレゼントだった。
結婚してちゃんとプレゼントらしいものをくれたのは初めてなんじゃないだろうか。
見立ては娘だったらしいが、サイズはジャストサイズで今の体型を維持しない限りすぐに着られなくなりそうだ。
どちらも気にいり、ホクホクとした気持ちでレストランに向かうと打ち上げ花火をやっている。
「きっとあたしの誕生日だからだわ」
と勘違いもはなはだしい発言をし、家族にあきれられつつもレストランに到着。
実は結婚記念日でもあるあたしの誕生日。予約は結婚記念日のフルコースということになっている。
ここはあたしの日記にたびたび出てくるベーカリーレストラン、焼きたてのパンがおかわり自由なんであるが、ここに来てまたしても前夜の飲みすぎがたたり、メインディッシュにたどり着く前に、猛烈な満腹感と吐き気に襲われ、居たたまれなくなり、冷や汗が出てきた。
料理を堪能するにはあまりにも胃の調子が悪く、昨日飲み過ぎた自分を恨んだ。
食事を終え、家に帰り、プレゼントされた服とブーツを身につけ、ファッションショーを開き、満ち足りた気分でのんびりしていたら、電話がなった。
こんな時間に誰だろう、と出てみると、娘の友達のお母さんだった。
「実はうちの子と●●さんとで同じクラスのTさんのモノを勝手にとってきて、それをみんなで分けたらしいんです。その中にお宅の娘さんも入っていて」
なんでもクラスで嫌われている女の子に意地悪するために、遊びに行った振りをしてその子の持ち物を勝手に盗んできて、それをみんなで分け合おうという計画を立てたらしい。そのときに話は聞いたものの、実際に盗みには行かず、盗んだものを分けてもらった中にうちの娘がいたという。
そういえば先日友達からもらった、といってなにやらこまごましたものを見せてくれたことがあった。それもずいぶんたくさんで、ちょっと驚いたあたしが、
「そんなにもらっていいの?」
と聞くと
「いいのいいの、くれるっていったんだから」
と嬉しそうにしていた。
もしやそれがその子のものなのでは?と思ったあたしは娘に事情を聞いてみた。
最初は
「○○ちゃんがバザーで集めたものだ」
とか何とか訳のわからない説明をしていた娘も
「この前○○ちゃんにもらったものをもって来てごらん。これは一体どうしたの?もともとは○○サンのものだったらしいんだけど?どういうことなのかな?○○ちゃんが○○サンの所から盗んできたものみたいなんだけど?そのことは知ってたの?」
冷静に淡々と娘に言うと最初とぼけていた娘は
「返します」
と慌てて袋にしまいだした。
「本当は○○サンの所から盗んできた物だって知っていたの?知っていてあたしにウソついてたわけ?」
娘の顔が凍りつく。
「自分がやったことがどういうことか分かってるの?」
あたしは右手を振り上げ、思い切り娘の左のほほを平手打ちした。
「ふざけるんじゃない!」
反対側を打ち、もういちど左側を打つ。
娘は泣きもせず、逃げもせず、打たれるまま立ち尽くしていた。
「人のモノを黙ってとってきたら泥棒なんだよ?あんたがやったことはそう言うことなの!自分がそんなことされたらどう思うの?誕生日にプレゼントもらってもこんなことされたんじゃちっとも嬉しくない。こんな最低な誕生日は初めてだ!情けないったらない!うそつきは大ッ嫌いなんだよ!」
悲しくても涙も出ず、立ち尽くす娘を見ながらあたしは史上最低の気分で誕生日を終えた。
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朝の7時20分。幼稚園のお弁当を作り、なかなか起きない娘と夫を起こし、洗濯物を振り分け、自分の身支度も調える、そんな一番忙しい時間に、電話が鳴る。
「はい?もしもし?」
慌てて電話に出る。頭の中では、こんな時間に誰だよ、と言う思い、実家で何かあったかな、おばばの友達にでも不幸が?イヤ、学校の緊急連絡網かも知れん、といろんなことが駆け巡る。
「あ、もしもし、Sですー」
同じバス停のミキちゃんのママだった。ミキちゃんは以前息子と一緒に
スイカ泥棒をした子だ。こんな時間から電話なんて、一体なんだろう、幼稚園のことで何か急ぎの用事だろうか?と思っていると
「ゴメンねー、こんな時間に。昨日の帰りのことなんだけど、ちょっとママの耳に入れておいた方がいいかと思って・・・」
ミキちゃんのママ。この人は前々からあたしが子どもをきちんと育てていないとでもいいたげに、何かというと「ママが働いていていないからかわいそう」を連発する人だ。はっきり言ってあたしはこの人が苦手。というよりは嫌いに入る。
そんな彼女から、こんな時間に一体何の話があるというのだろう、と思っていると
「実はね、昨日帰ってきた後バス停でうちの子とゆうくんがしばらく遊んでたのね、
そのときにゆうくんが投げた石がうちの子の顔に当たってー・・・あ、怪我はしてないの、ちょっと赤くなったくらいで。だけどそのときにゆうくんの言い分何も聞かないで『こんなことしちゃダメだよ』って一方的に怒っちゃったから、実際にゆうくんが投げたとこを見たわけでもなかったし、ゆうくんに悪かったかなあと思って」
息子がやったことは悪かったのは認めるし、怒ったのも問題ないと思う。
だけど、それを何で翌朝のくそ忙しい時間に電話してくるのか、あたしにはその方が理解できない。
それを聞いて、息子に注意するにしても、朝っぱらから出がけにそんなこと言われて嬉しいはずもなかろうと思わないのだろうか?
夫に電話の内容を話すと
「つまりは自分の子がやられたってことを報告したかったんだろ?」
「だからってこんな時間にかけてこなくたっていいじゃん。学校行く準備してる時間だよ?忙しいじゃん」
「自分のところは行ってないから関係ないんだろ」
ミキちゃんのお姉ちゃんは登校拒否しているのだ。
「子ども達は明るくていい子だと思うけど、登校拒否してるのだって結局はあれだろ?親がいけないんだと思うよ」
当事者でなければ分からない事情も多々あるのだろうと思う。
それでも、彼女の考え方はあたしはどうしても首を傾げてしまう部分が多いのだ。
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2003年10月09日(木) |
猟奇的な彼女と血中アルコール濃度。 |
結局今日という日を待てず、夕飯を食べ終え8時から子どもを巻き込んで「猟奇的な彼女」を観ることにしました。
タフで型破りなヒロインに魅せられ、子ども達も2時間をあっという間に集中して観ることができました。
ヒロインは酔いつぶれているか、暴力を振るうか、まあ、とにかくおよそ女らしさからはかけ離れているところがこの映画のポイント。
内容的にはいささか首をかしげるような展開もないともいえませんが、実在した人物がモデルだと聞き、驚くと同時に、だからこそ、この映画は魅力があるのだなと思いました。
久々のヒットです。機会があったら観ることをお薦めします。
で、なんだかんだいってこのところ連日飲み続けています。
毎日、家で、です。
夫はもともとそんなに飲まないので、結局はひとりで黙々と飲み続けるのですが、家だからと言う気安さからか、量は進むし、酔いは回るしでたいてい二日酔いだったりします。
それでもやめられないのはもはやアル中になっているのでしょうか?
そもそも身体にいいから1日に2リットルの水を飲みましょう、なんて話を聞いて、水だとかお茶だとかだと1日2リットルなんてとんでもない、と思うのに、アルコールだと難なくそれくらいは飲んでしまうのはおかしいですか?
あんまりひとりで飲むことが多いものだから、心配されたのか、同僚から
「また家で一人で飲んだの〜?やめなよーッ!一緒に飲みに行こうよ」
とお誘いを受け、明日は久々飲み会でーす。
本当なら休肝日を作るべく、夕べは飲まないつもりだったのですが、ついついDVD観ながら楽しくてしかもヒロインが飲んでるの見たら我慢できず、モスコミュール1缶と最近はまってる氷結ホワイトピーチ500を1缶飲んでいい加減気持ちよくなり、量的にはそれだけなのに、なんかいまだ体に酒が残ってる感じがします。
多分、今、あたしの血中アルコール濃度は相当なものだと思われ。
昼過ぎまでなんとなーくけだるく過ごすことになりそうです。
あ、もちろん、今日は飲みませんとも。
明日はがっつり飲む予定。
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どこから入手したかは詳細はいえない事情があるので省略しますが、我が家にDVDがやってまいりました。
もらいもんです。新品ですよ。
久々の新しい電化製品。ワクワクしつつも、使うことができるようになるのか、その方が心配なあたし。
取説さらっと読んだ感じではコードを繋ぐだけみたいだし、ものの数分もあれば接続完了、DVDの世界へ・・・と思い描き、接続完了する前にまずはツタヤにDVDを借りに行く。
あーでもない、こーでもないとうろつきまわり、いまいち観たいものが見つからず、とりあえず一緒に行った息子のためにポケモンをゲット。
あたしは、と言えば、
猟奇的な彼女なんていうマニアックっぽいものを借りてきてしまいました。雑誌の映画評で、すごく気になっていて、観たくてたまらなかったんで。
いそいそと帰宅し、真新しいDVDプレーヤーを箱から出し、コードを繋ぐと・・・。
画面真っ暗。
うーん・・・何度見ても繋ぎ方は間違っていないはず。
悩むこと数十分。
くっそ〜!これでもかッ!とコードをねじ込むと。
やれやれ。
接続が甘かっただけのようですね。(汗
ただいまポケモンを上映中です。やっぱビデオとは違いますな。
猟奇的な彼女は明日の午前中にでも?
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2003年10月06日(月) |
期待するということ。 |
人間関係があって、そこに相手に対する何らかの期待があったとする。
こうしてくれたらよいのに。
こうして欲しい。
そう言うのが高じて不満になり、関係がネガティブな方向に向かってしまう。
期待をするのは悪くない。何にも期待されないことほどさびしいことはないと思う。
だけど、期待しない=あきらめる、ではない。
例えばあたしは子ども達には期待していない。
学校でよい成績をとってきて欲しいとか、そういったことは1度も思ったことがない。それは見捨てているとかあきらめているとか、そう言うことではない。
子ども達が勉強ができようができまいが、あたしの子ども達に対する愛情は何ら変わらない。
親心として、勉強はできないよりはできた方がいい、しないよりはしたほうがいい、と思うくらいで、何が何でも100点を取ってきて欲しい、とは思わない。
ありのままを受け入れているということだ。
だったら、子どもに限らず、全てにおいて何かを期待してそれに裏切られる、そう言う自分勝手な理想を思い描くのはやめたほうがよいのではないか。
自分の思うようにならないからとそのことでストレスを抱え、苦しむのははたから見たら滑稽だろう。
その辺の駄々をこねる幼児と何ら変わらない。
何もかもを支配しようなんて思い上がりもいいところ、傲慢以外の何ものでもない。
自分に与えられたことをきっちりとやる。あくまでもポジティブに相手に提案できる関係を作り上げてこその信頼関係なのだろう。
毎年、これくらいの時期になるとどうもナイーブというか、つまらんことをうだうだと考えるようです。
秋はセンチメンタル。もうすぐまたひとつ大人になります。
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その昔、そんなタイトルのドラマがあったけど。
今日は娘の誕生日だ。10歳。2分の1成人などとも言われる年齢だ。
過ぎてしまえば、10年なんてあっという間の出来事で、子どもと過ごしてきた10年は長いようで短い気もする。
赤ん坊のときの慌しくはあるが、まるで時が止まってしまったかのようなのんびりとした時間も、今となっては遠い昔のことのようだ。
10年前の今ごろ、あたしは分娩室で引きずり込まれるような睡魔と闘いながら、時折くるかすかな陣痛とともに赤ん坊が出てくるのを待っていた。
お願いだから早く出てきて。
とてもとても眠いの。寒くて眠くてもういきむ力も残っていない。
破水から始まったお産は微弱陣痛でなかなか進まず、途中促進剤を使っても一向に生まれてくる気配がなかった。
促進剤のせいか、意識を失いかけるほどの睡魔に襲われ、疲れ果てていたあたしはとにかく早く休みたいと、そればかりを考えていた。
「もう少しだから、がんばって!」
これで生まれなければ、もうあたしには体力は残っていない。お願いだから出てきて!
最後の力を振り絞っていきんだら、やっと娘は出てきてくれた。
生まれた赤ん坊は黄疸がひどくてすぐに保育器に入れられてしまった。
特に問題もなく、退院はできたものの、なかなか大きくならず、心配で心配でたまらなかった。
母乳だけでは足らず、ミルクも大量に飲み、飲みすぎて吐く、を繰り返し、どこか悪いんだろうか、と言うくらいの吐きっぷりで、育児書と首っ引き状態だった。
離乳食が始まったらあっという間に大きくなり始め、何にも心配は要らなくなった。
それでも、明日の朝目覚めたら死んでいたりしないだろうか?と心配で満1歳を無事迎えた時には
「無事に育ってくれてありがとう」
と感謝の気持ちでいっぱいだった。
それは2歳になっても3歳になっても変わらず、大病をすることもなく、すくすくと育ったことに感謝した。
毎年、誕生日を迎えるとまた1年無事に過ごせた、とほっと胸をなでおろす。
そしてまた、これからの1年も無事に過ごせることを願うのがあたしにとっての子どもの誕生日への想いだ。
今年は10歳、と言うこともあって、生まれて初めてのお誕生会をすることにした。
招待する友達を選ぶのも招待状を作るのも当日のスケジュールも全て娘に任せ、あたしはケーキを焼き、お菓子とジュースを用意する。
あとは笑顔で迎えれば完璧でしょう?
結婚しての10年間なんかより、生まれた時からずっと一緒の10年だもの、その重さは全然違うのは仕方ないよね。
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