あたしは一人っ子だ。遅くに結婚した両親から生まれた。
職人だった父は体を壊し、入院することになり、あたしは5歳の頃に親戚に預けられた。
周りは大人ばかりで、一緒に遊ぶ友達と言っても、自分より年上の子どもばかり。いつも自分が一番年下、と言う環境に置かれた。だからと言って特別かわいがってもらうこともなく、どちらかと言うと味噌っかす扱いばかりだった。
親戚の家は、個人の商店をやっていたので、昼間は全く構ってもらえず、使わなくなったマニキュアのサンプルをもらって遊んだり、ひとりぼんやり過ごすことが多かった。
家に帰ってきても、その環境はあまり変わらない。近所に住む子は皆あたしより年上の子が多かった。遊んでもらっている、と言うつもりでも、どちらかと言えば足手まといで、ほとんどひとりで遊ぶことが多かったように思う。
一人っ子だからなのか、あたしはひとりでいることにことさら抵抗もなく、小学校に上がり、以前体を壊したまま稼ぎが悪くなり、そのことで飲んだくれる日々が続く父のために苦しくなった家計を支えるため、病弱な母が働きに出るようになって、ひとりで留守番をすることがあっても、退屈だとか思うことはなく、ただ、家の中にひとり、と言う孤独感にさいなまれることは多かった。
ひとり遊びは苦手ではなかった。むしろ集団で過ごすことにはあまりなじめなかった。
自分のポジションをつかむのにとても苦労し、素直に自分を表現することができず、他人との距離感を持て余しては悩んでばかりいた。
その日に楽しい出来事があって、家に帰って話をしても、年の離れた母親はあたしが何をそんなに楽しいと思うのかわからないらしい。
箸が転んでもおかしい年頃にキャラキャラと笑い転げる様を見て、思うようにならない自分の体に苛立ちを抑えきれない父はうるさいと一喝し、そのことで涙ぐめば、めそめそしやがって、と怒鳴り散らされ、生きた心地もしなかった。
誰かと同じものを見て同じように感動し、同じものを口にして同じように味わい、自分の気持ちに共感し合う、と言うことがあたしの成長過程にはほとんど皆無だった。
恋をすれば変わるのだろうか、と思ったが、あたしが好きになった男たちはあたしがまるで興味のないものばかりに関心を持ち、あたしが興味のあるものには全く関心を示さなかった。
観たい映画も違う。食べたいものも違う。好きな色も、何もかもが違うのだ。
結婚すれば変わるのだろうか、そう思ったが、あたしが夫に選んだ人はやはりあたしが全く興味のないものにばかり関心を持ち、あたしが興味のあるものにはほとんど関心を示さず、唯一食べるものの好みが似通っていたことだけが救いかもしれない。
それでもあたしは順応する。彼が好きだというものを理解しようとし、いくつかは受け入れ、自分から好むようになったものもある。その逆はどうであろう。あたしの好きなものを彼は理解してくれているのだろうか。
そんな中で、彼はタバコを吸い、あたしは煙がまるでダメだ。それは身体的に受け付けないのであるから致し方なく、あたしが喘息の発作を起こしてるときくらい少しは気を使ってくれても良さそうなものなのに、むしろあたしがいることで思うように吸えないことのほうに苛立ちを感じるらしい。
あたしは仕事を始めてから酒を飲み始め、段々と酒量も増えていき、酒をおいしいと思うようになっていき、嗜好品のひとつとしてたしなむようになっている。
おいしいと思うものを一緒においしいね、と分かち合いたいと思い、つい勧めたのだが、彼は下戸である。お酒をおいしいと思ったことはないという人だ。
夏の暑い盛りのお風呂上りに飲むひとくちのビールだけが彼にとっての美酒であり、それ以外は受け付けない人なのだ。
それでも、仕事で飲む機会も増え、以前より酒量も増えてきたことだし、好んで飲むと言うわけではないにしても一緒に晩酌するくらいは構わないのか、と思っていたあたしはついつい自分が飲んでおいしいと思う酒を勧めてしまう。
彼が体調が悪いときに、つい自分だけ飲んでいて、しかもそれがあまりにもおいしいと思ったものだから、
「すごくおいしいんだけど、一緒に飲める人がいないから寂しいなあ」
とごく普通にあたしは言ったつもりだったのだが、そのひとことがすっかり彼の機嫌を損ねてしまった。
「嫌味ったらしいったら」
あたしはただ、おいしいと言うただそれだけを分かち合いたいと、それができないことが残念だと、正直に言っただけなのに。
ふと幼い日の自分に重ね合わせた。
自分が感じたことを誰かと分かち合いたい。悲しいことなら半分に、楽しいことなら2倍に、まるで何かの歌みたいだけれど、あたしはただ、それだけのことをしたかっただけなのだ。
幼い頃からずっと抱えてきた孤独は、いまだにずっとそのままだったのだ、と、本当に本当にくだらないきっかけで、分かち合えない痛みに涙が止まらなくなった。
あたしのマイは非通知です。
鼻水が止まらず、セキも出始め、いよいよ風邪も末期症状、熱さえあれば大手を振って休むと宣言もできるかなあ、、、と過去を思い起こしてみても、あ、それはありえないわ。
熱が出てフラフラになっているときに、
「明日休ませてもらってもいいでしょうか?」
とお願いしたにも関わらず、
「いやあ、明日は発注日でしょ?人が足りないから発注だけでもやってもらえるとありがたいんだけど」
と休みを許可してもらえなかったことがありましたっけ。
要は自分の仕事が終わるまでは休んじゃいかんのですよ。
いくらセキが出ようが、人にうつす危険があろうが、SARSでもない限り、休んじゃいけないのがうちの常識でした。
やれやれ。。。と風邪薬飲み、薬のせいで朦朧とする意識に、苛立ちは最高潮。
あたしは具合が悪いっていってるのに、何の関係もないメールを送ってくる友人に、ムカツキ度上昇。
「休んじまえよ。仕事なんてもんは何とかなるもんなんだからさ」
夫は言うが、何とかなりそうにないのが現状。
せめてユタカ君がもう少ししっかりしてくれれば。
嘆いていても仕方ないので、仕事のあとにプリンを買う。
迎えに来てくれた娘がこっそり何かを買っていた。
「何隠してるの?」
「ママに」
娘が差し出したのはあたしが大好きな
レディグレイの茶葉。
鼻が詰まってるから香りが楽しめないけど、早くおいしく飲めるようになるべく頑張って元気になるね。
あたしのマイは非通知です。
2003年11月21日(金) |
わたし、プリンちゃん! |
火曜日にばい菌の巣、である幼稚園に行ったためか、風邪を引きました。
のどが痛いなあ、と思い始めたのが木曜日、こまめにうがいしようが、アメ舐めようが一向によくなる気配はなく、むしろ鼻は詰まってくるし、くしゃみは止まらないし、散々な状態。
連休で体調崩すって言うのはどう言うわけかままあることで、意地でも出勤しなければならず、呼吸困難になりつつお仕事。
売り場のホコリっぽさって言うのは想像以上で、たちまち鼻詰まりが悪化する。
連休取ったために、5連勤。しかも、月に一度の出血大サービスとも重なり、こんなに体調悪くて頑張れるのだろうか、、、と泣きがはいりながら、がんばり。
仕事が終わると、いつもならまっすぐ、お酒のコーナーに向かうあたしだが、風邪のときにまっすぐ向かう所がある。
それはプリン。プッチンプリンのような3連で売ってるようなのはダメです。
1個100円はするのでないといかんです。
風邪を引いたらプリン。Viva!プリン。プリンを食べて元気百倍!
プリンは良質のたんぱく質と糖分でできているので、風邪のときにはもってこいなんですよ。
と言う話を知人様に話したら、
「まるでアンパンマンみたい」
と笑われました。
よいのだ。プリンちゃんは今日もプリンを食べて元気にいくのだ!
あ、また食べたくなってきた。今日も帰りに買ってこよう。
あたしのマイは非通知です。
怒涛の勢いで更新する今週。なぜなら。
めったにない2連休だからなのだ。
「と言うわけで2日間おりませんので、よろしくお願いしますね」
とマネージャーに言ったら、
「え?そんな豪華な?」
って、待て。( ̄▽ ̄;)
社員はリフレッシュとか言って9日間も休んでるでしょ?あたしなんざ、2連休、今年に入って2度目くらいですよ?
そんなわけで連休初日。まあ、いつもどおり、娘のバレエのレッスンの日なので、午後からは思いっきり潰れてしまうのだけれど、午前中はのんびり。買い物にでも行こうかと思ったが、息子の幼稚園は半日保育だし、娘も学校が半日だと言うので、午後からのんびり、子ども達を連れてレッスンの前にでも買い物に行けばよいか、とだらだらと過ごした。
息子が帰ってきて、昼食をとったら、ものすごい睡魔が襲ってきた。
「ゆう、ママ眠くなっちゃった、一緒にお昼寝しない?」
と息子を誘ったが、
「やだ。ゆうゲームする。ママは見ながら寝ててもいいよ」
と言われ、息子がゲームをする音をBGMにしながらうとうととする。
そのうちに娘が帰ってきた。
「ママ、あのね、今日学校でね・・・」
寝てるあたしに延々と話し掛けてくる。
「今、ママ寝てるんだけど・・・?( ̄▽ ̄;)」
「・・・あたしも眠くなっちゃったから寝る」
いつの間にか娘も寝てしまったらしい。
息子は、と言うとその間も黙々とゲームをしながら絵を描いたり、自分で作った紙のロボットやらで戦いごっこをしている。
途中、寝返りを打ってうーん、、、とうなったら、
「どうした?大丈夫?」
と声をかける。
「大丈夫だよ」
と返事をしたら、そっと頭を撫でてくれた。
そろそろ起きようかな、と薄目をあけるとこちらの様子をうかがいながら、静かに遊んでいる。
起きようと言う意思とは裏腹に体が動かない。
「あーちゃん寝ちゃってる?お布団かかってる?」
と聞くと、
「寝てるけどお布団かけてない」
「寒いからお布団かけておいてあげてくれる?」
と頼むとえっちらおっちら布団を運び、娘にかけてくれたようだ。
娘が小さかった頃、あたしがゴロゴロしていると決まって
「ママー、早く起きて遊ぼうよー」
と起こされ、まともに眠れたためしがなかった。
ところが息子はこんな風にあたしが寝ている時はひたすら静かにひとりで遊んでいてくれる。こちらが申し訳なくなるくらいだ。
仕事から帰ると玄関まで飛んできて、
「お帰りなさい、ハイ、これ」
とキャラメルをくれる。
大好きなお菓子も
「おいしそうだなー」
と言うとためらうことなく分けてくれようとする。
娘は、と言うとそれはもう、しぶしぶひとかけら分けてくれる感じだ。
この差は一体どこからくるのであろう。
ひとり目とふたり目の違いなのか、男女の差なのか。
あたしのマイは非通知です。
幼稚園に通うのも今年最後になる。
娘の時には赤ん坊だった息子を抱え、まさに右往左往しながら通っていて、落ち着いて行事に参加なんてありえなかったから、息子の時にはしっかりとお手伝いなんかもしてみようと思ってはいた。
ところが仕事を始めてしまったものだから、これまたなかなか時間が取れなくて、ちょろちょろとお手伝いするのみ。
そんなあたしが今回生活発表会のお手伝いをすることになった。
いわゆるお遊戯会。合奏やら劇やらのお手伝いだ。着替えさせたり舞台のお手伝いをしたりというもの。
今日はリハーサル。
園児の数が増えてしまったものだから、2部制で行うことになり、自分の子どものクラスが出ない回のほうのお手伝いをすることになる。
衣装係と大道具係に分かれており、あたしは衣装係になっていた。
本番さながらに衣装に着替えさせ、園児を誘導するのだが、まあ、制服を脱ぐくらいは自分たちでできるだろうと思っていたら大間違い。いちいち声掛けしないと動けないのだ。
「はーい、じゃあ、ズボンと靴下脱いでねー」
「じゃあ、今度はタイツはくよー。お座りしないとうまくはけないからお座りしてねー」
年少さんならまだしも年中、年長に至っても自分でうまく着替えることができない子どもが多数いることに驚かされる。
中には
「靴下はこうねー」
と言ったら座って足を出した子がいた。
・・・自分で履けないのかよ。
だいたい、うちの子どもたちは2,3歳ですでに自分で着替えられた。
手伝おうとするとかんしゃくを起こし、そのかんしゃくで手がつけられなくなるほうが面倒だから、あらかじめ時間がかかることを頭に入れ、早めに支度をはじめさせるようにして後は自分で全てやらせるようにしていた。
幼稚園に通うようになると、あたしが何も言わなくても自分でその日の服を選び、勝手に着替えるのが当たり前だったから、自分で着替えられない子どもって言うのを目の当たりにして、すごく驚いた。
奥さん、うちの子ども達ってすごいんですか?
いやマジで。
そう考えたら、4月から入学する息子のことが心配で心配でたまらなかったあたしではあるが、なあんだ、何にも心配要らないんじゃん、と少し気が楽になった。
あたしのマイは非通知です。
ついにその日が来た。同じ年の友人の結婚式だ。
彼女に会うのは何年ぶりなのだろう。同じ職場で働いていたのはもう15年程前になる。
お互い転職して、それからもほそぼそと手紙やら電話やらで付き合ってきたが、娘が生まれたときにお祝いを持って来てくれた。息子のときにも来てくれたように思うのだが、記憶が定かではない。もし、来てくれていたとしたら、6年ぶりということになる。
その間、年に1度の年賀状のやり取りのみ、電話はお互い苦手で数えるほどもしていないくらい。
前日にメールすると、式で渡すお土産の準備をしているとか。なんでも席辞表やらなにやらを自分たちで作ったと言うのだから、大変だっただろう。
前夜激しく降った雨もすっかり上がって、風は強いものの良い天気に恵まれた式当日。式場は山下公園の近くだ。
夫に車で送ってもらったのだが、早く着きすぎてしまったので、のんびりとその辺をぶらついてから式場に入る。
会場の入口には二人の子どもの頃からの写真が飾られており、手作りでアットホームな感じが良い感じだ。
披露宴が始まり、入場してきた白無垢姿の友人を見て、胸が熱くなる。
こんな日がくるなんて、自分のことのように嬉しい。
お決まりの二人の子どもの頃からの写真のスライドが流れ、馴れ初めなぞを聞きながら食事を頂き、和やかに過ごす。
途中お色直しで、式の準備でストレス太りしてしまって着れるか心配だった、と言うドレスもとてもよく似合っていた。
思えば友人の結婚式に呼ばれるのはこれが最後じゃないだろうか?
そう思うとなおさら感無量になる。
披露宴もお開きになり、出口で挨拶をする際に、絶対に泣くもんか、と思っていたのに、こらえきれなくなって泣き出してしまった。
「ちくしょー!絶対泣かないって思ってたのにぃー!泣いちゃったじゃんよーぉ・・・」
友人と抱き合い涙を流す。
「そういえばうららんの結婚式のときあたし大泣きしたんだよねぇ」
「そのときのお返しだいッ!」
この年になるまで色々まわり道してやっと巡り合った人と末永く幸せに暮らしていってもらいたいと心から思った。
あたしのマイは非通知です。
2003年11月15日(土) |
下ネタを限りなく日常会話として話す会。 |
金曜日は飲み会。メンバーは「下ネタを限りなく日常会話として話す会」の会員。
仕事中にヒマさえあれば下ネタばかり話しているので、この際、プライベートで大いに語ろうではないか!と飲み会を計画したのがひと月ほど前。
メンバー全員の休みであるとか、懐具合であるとかがいまいちうまくかみ合わず、何とかこぎつけた金曜日。
ボーリング大会のあと、一番ビリの人に罰ゲーム、とかカラオケ行っちゃう?とか、企画は大盛り上がり。
店もあーでもないこーでもないともめにもめ、ひとりがどうしてもそこがいいと言う居酒屋に決定した。
約1名は話によるといくら飲んでも酔わない、と言うほどの酒豪。約1名はグラス1センチのビールで真っ赤になるという下戸。さて、一体どんな展開になるのやら、と大いに楽しみにしていた。
「うららさんと話してるとどうしても下ネタになっちゃうんだよね」
と、どいつもこいつもあたしのせいにしやがって、あたしは歩く下ネタ?あたしの顔はそんなに下ネタっぽいんですか?
「では、本日のルール。下ネタは一切禁止。プラス陰口も禁止ね?」
と言うことにしたのだが、
「じゃあ、一体何を話すって言うの?あたしたちから下ネタ陰口を取ったら」
「いやあ、この料理うまいっすね、とか、今日も寒いねえ、とかじゃん?」
「30分と持たないと思うよ」
そんなこんなで店に向かう。結局ボーリング大会は中止になり、まっすぐ居酒屋へ向かう。予約をとると時間制限があるということで予約はとらず、無制限に飲もうということに。
「まずはビール?」
とか言ってみんながビールを頼むなか、下戸君はひとりかわいらしくサワーなんか頼んでるし。
「とりあえず、お疲れサマー!かんぱーい!」
一気に飲み干したい所だが、このメンバーで飲むのは初めて、しかも翌日は仕事となれば、飲みすぎ注意な訳で、おとなしく少しずつ飲むことにする。
料理を次から次へと頼むのだが、時間はかかるわ、出てくりゃ少ないわ、まずいわ、文句たらたらな状態。
「誰だよ、この店がいいってごねたのは」
店を選んだ本人含め、全員がひとりを指差す。
「だってえ、前にきた時はこんなじゃなかった気がするよー」
ひたすら飲み食い、ちょっとでも下ネタに話が流れていくと、
「今日は下ネタ禁止でーす!」
と茶々を入れ、
「じゃあ黙ってるよ、下ネタ以外で盛り上がってみてくれる?」
「いや、3分と持たないと思うし」
そんな感じで、5時間あまりくだらない話で大盛り上がり、仕上げにラーメンでも食いに行く?と言う話になったのだけど、どの店も行列。
「じゃあ、今日はお開きと言うことにしますか?」
と、12時には解散した。
同じ方向の同僚とタクシーで帰宅。さすがにみんな寝てるかと思ったら、夫と息子が風呂に入っていてびっくり仰天。
「さっきまで寝ちゃっててさ、起きて風呂はいるって言うから」
あたしも風呂に入ってすぐに寝た。
飲みすぎず、ほどほどにほろ酔い加減で翌朝も二日酔いにはならず出勤。
マネージャーに
「昨日はこのメンバーで飲み会だったんですよ」
と報告すると、
「ま〜じ〜?いいなあ〜・・・今度は俺も誘ってよ。えらく楽しそうじゃん」
と言われ。
そうです。
「下ネタを限りなく日常会話として話す会」の名誉会長は他でもない彼なのだから。
あたしのマイは非通知です。
先日店長に売り場が汚い、と言われ、さらに、昨日はいつものように売り場巡回中の店長が自ら雑巾で棚の掃除をし始めたのにはびっくり仰天し、常日頃
「そんなに気になるなら自分で掃除していけよ」
などと文句を言っていたにも関わらず、実際やってもらうとなると、冷や汗だくだくになって
「お・・・恐れ入ります・・・申し訳ございません」
としどろもどろになったあたしは、公休日の今日、同じ商圏内にある近隣店を偵察に出かけた。
ここ数週間、売上が芳しくないうちの店。時期的なものがあるのだろうか、それとも売り場作りが何か間違っているのだろうか、と言う疑問もあり、さらにはランドセルの展開は一体どうなっているのか、と言うことも気になり、見学させてもらうつもりで出向いたのだが。
店の規模から言うと、あたしがいる店のほうが準大型店扱いと言うことで、若干規模が大きい。扱うアイテム数もうちのほうが当然多いのは当たり前と言えば当たり前なのだが、そこはうちで扱ってない大型店扱いの某ブランドバッグを扱っており、その代わり、通常の基本商品に関してはかなり絞り込んだ品揃えになっていた。
しかも展開方法はかなり創意工夫が凝らしてあり、ディスプレイひとつとっても、POPのつけ方ひとつとっても、何ひとつあたしがかなう点はなかった。
あまりのことに激しく動揺し、一気に落ち込み、帰り道、クルマの中で悔し泣きをした。
あまりに落ち込んで、行かなければよかった、とまで思ったのだが、自分のレベルの低さを再認識することができたのだし、いい勉強になった、と思い直した。
届かないのなら、背伸びしてでも届くようにすればよい。
無知ゆえの行き届かなさなら、学んでいけばよい。
売り場作りのノウハウを一から教えてもらったわけではないのだから、ここはやはり自分の目で見て、盗んで、憶えていくしかない。
もっともっと目を養わなければ。
最近少しルーチンになりつつあり、仕事も流されるままにやっていた感があるあたしにとっては良い刺激になった。
あたしのマイは非通知です。
2003年11月12日(水) |
頭が軽くなって中身も軽くなったのであろうか。 |
今度の日曜日は友達の結婚式である。有休の手続きしてないや。やべやべ。。。
そうそう、髪の毛もなんとかしないとなあ。。。伸びっぱなしで爆発してる現在の状況はいかんともしがたく、ちょっとはそろえてもらわないと。実は密かにのばし中なので、あんまり切ることはできないんだけど。
あたしがこの頃いつも行く美容院は、カット1650円というなかなかリーズナブルなお値段の割にはまあまあの仕上がり。
そして、あたしの働いてるスーパーの近隣店の目の前なんである。
10時の開店にあわせ、車で向かい、スーパーの駐車場に車を停めて美容院に行く。
3番目だったので割合すぐに順番がきて、カットしてもらった。
今日の担当は女の人で、話の流れで、お互い酒好き、と言うことで気が合い、楽しく時間を過ごすことができ、仕上がりも満足して浮かれて買い物に向かった。
今日は幼稚園は半日保育なので、早くしないとお迎えに間に合わない。急いで買い物しなければ、と夕飯の献立を考えながら品定め、卵が88円、と言うことでよし、買っておくか、とカゴに入れる。
今日は寒いし、白菜と豚肉を土鍋にぎっしり並べて煮るだけの鍋でいいや、と、買い物を済ませ、時計を見るとそろそろ急がないと道が混んでたらアウトだ、と言う時間。
トランクに荷物を載せ、卵があるから気をつけないと、と肝に銘じてエンジンをかけ、駐車場の出口に向かう。
ここの駐車場はどういうわけか、途中段差があり、速度を落とさないと車がかなり飛ぶことになる。いつも入場の際に飛ぶのがおもしろくてわざと速度を落とさないで突っ込んでいくのがあたしの密かな楽しみになっている。
早く帰んなきゃなー・・・スピードを上げ、ふと気が付くとその段差が近付いてきた。
きゃうん♪飛んじゃえー♪
ふわッ!
ガゴン!ドスン!
後方で激しく荷物が散乱してるであろう音が。
はぅッ!
そうだ、卵があったんだ・・・。
そのあとはひたすら安全運転で帰宅。トランクを開け、恐る恐る卵を見ると、10個中、無事だったのは3個。
割れてしまった卵を食するために、プリンを作ることにしました。オーブンで作る本格的なプリンだぞう!
割れが少ないものはゆで卵に。
カラメルも自ら作って何とか焼き上げたまでは良かったのですが、お皿に移した瞬間に悲劇が。
そうです、無残にも崩壊してしまったのでした。
帰宅した娘がひとこと。
「ママって味はともかく、いっつも見た目がダメなんだよねー」
クソ。
あたしのマイは非通知です。
お店自体はものすごくヒマで。いいのだろうか、と言うくらいで。
冬のボーナスは危ないなあ。。。
と言う所に電話がかかってきた。
「お客様からスーツケースについてのお問い合わせです」
交換からつながれた電話を取ると、
「そちらで買ったスーツケースを持ってアメリカに行ったんですけども、今、向こうの手荷物検査って相当厳しくて、そのときに無理矢理カギをこじ開けられてしまったんですよ。それで、ちゃんとしまらない状態で、使い物にならないし、修理はもちろんなんですけどあまりにも腹の虫が収まらないんで、アメリカ政府に対して抗議しようと思うんですよ」
・・・はあ。
アメリカ政府に抗議?
「それでですね、修理代金とスーツケースの代金を合わせて提示して、これだけの被害にあいました、と言うような形でですね、抗議しようと思うんですけども、そちらでの販売価格を証明できるような書類はいただけませんでしょうか?」
言いたいことは分かるような分からないような・・・。
というか、レシートの類ではいけないのであろうか?
「それがレシートは捨てちゃったみたいでないんですよ。値札も捨てちゃいましたし。クレジットで買ったんですが、まだその請求書は手元に来てませんし、請求書が届いたとしても店名の記載はあっても買ったものの明細はわからないじゃないですか」
うーーーーーーーーーーん・・・・・・。
どうしていいのか分からん状態なので、いったん電話を切り、折り返し連絡ということにする。
電話を切ったあと、あーでもないこーでもないと売り場で話し合い、結局答えは出ず、本部にまで電話をかけて相談する。
「こちらではそういった書類はありませんし、販売価格の証明って言うのであれば、レシートが一番だと思うんですが」
そう言われ、恐る恐る、
「あの〜う・・・そちらに直接対応してもらうって言うわけに行きませんでしょうか?」
と尋ねたら、にべもなく
「個店対応でお願いします。こちらに電話をもらっても結局お店に確認する、と言う形になって、お客様にとっては二度デマになってしまいますから。逃げずに対処してください」
逃げてるのはそっちじゃ〜ん!といいたいのを我慢して、電話を早々に切りお客様に折り返し電話する。
「やはり、そういった証明書のようなものは発行いたしかねるのですが・・・。レシートがあればそれが一番の証明になると思われます」
と言うと、
「そうですか・・・分かりました、こちらでなんとかしてみます」
と引き下がってくれた。
アメリカ政府に抗議する、とまで言うくらいの人だから、どんな無理難題を押し付けてくるやも知れぬ、しかも、あんたじゃ埒があかないわよッ!店長出しなさいよッ!なんてことになるやも知れぬ、と戦々恐々だったのですが、あっさり終わってやれやれ、と胸をなでおろしました。
その後の経過を知りたいと思うのはあたしだけ?
あたしのマイは非通知です。
朝起きたら窓ガラスにびっしりと結露。
我が家は冬場、ものすごい結露に見舞われる。これから毎朝雑巾もって家中の窓を拭かないといけないのね。
昨日までの温かさがウソのように一気に冷え込んだから、着るものがいまいちピンとこない。今日は完全に冬物でよいでしょう。
気候の変化によって売り場を換えましょう、と言う話が昨日あったばかりなのだけど、服はまあ、分かるんだけど、バッグって気候の変化に左右されるものとも思えず。雨だとさっぱり売れなくなるしね。
しばらく厳しい日が続くのでしょう。
さて、先週1週間近く断っていたお酒ですが、ついに飲み始めました。
夫のお友達で、うららんのファンであるカオル様にバースデープレゼントとしてワインを頂きました。
ありがたき幸せ。2日間でボトル半分まで空きました。ゴチです。
そういえば、昨日ポケモンのランドセルが売れました。
今年初めての売上です。
落ち着いて考えてみたら、今年ランドセルを買いにくる子ども達って言うのはうちの息子と同じ学年なんですな。
どの子も大きく見えるのは気のせいなんだろうか・・・。
あたしのマイは非通知です。
うざったいったらありゃしないんですよ。
ウィルス駆除のソフトの入れ替えをしたんですが、年がら年中、タスクトレイでチカチカとアイコンが点滅してるって言う。
いや、設定で見えなくすることはできるのですが、できれば確認できる状態にして置いてくださいというふうにあるもので。
外部からのアクセスをブロックしました、と言うアラートが出るんだけど、そんなに年がら年中外部からアクセスされてるもんなんですか?
相変わらずド素人でごめんなさい。
今まで使っていたのはファイアウォールはついてなかったので、そう言うのちいとも気にしてなかったんですが、常時接続な我が家、何があるかわからないし、と更新する際にくっつけてみたんですが、これまたほんとにうざったい。
まあ、安心して繋ぐためには大切なこと、と思って辛抱すべきなんでしょうな。
ここ数日、風邪っぽいと言うかなんと言うか、体調がいまいちすっきりせず、今週に入って全くアルコール抜きの状態が続いています。
飲みたいなあ、と思うこともなく、冷蔵庫にはキンキンに冷え切ったビールが。
まあ、飲まないでいられればそれに越したことはないのでしょうし、このまま禁酒を続けるのもよいかなあ。。。と思わなくもないですが、来週は飲み会があります。ともぽん率いるスポーツ用品売り場の面々となんだかよく分からん組み合わせでボーリング大会のあと飲みに行く、と言うことになっているようですが、ボーリングでビリの人は罰ゲーム、とか言ってるのを聞き、びくびくしています。
休み明けで売り場に出てみるとすっかりクリスマスモードになっていました。
ディスプレイもちょっとギフトボックス置くだけでクリスマスっぽくなるから不思議ですね。
それなのに、初春物のバッグがもう入ってくるなんて、なんか季節感が全くありません。
あたしのマイは非通知です。
最近珍しくはまっているドラマがある。
浅野温子と三上博史が出演している
「共犯者」だ。
何の前知識もなくたまたま1話を見てしまったことから、毎週楽しみにしている。
毎回じっくりと集中して見て、終わった後はぐったりするくらいだ。
内容に関してはまあサスペンス系ではあるのだけど、三上博史の鬼気迫る演技に思わず吸い寄せられるように見てしまう。
子ども達に見せるにはどうなの?と言う内容ではあるが、娘も息子もドラマが始まると真剣に見ている。
まあ、内容であるとか、その辺は上記リンクをクリックしていただくとして、本当に主演である浅野温子が食われっぱなしなくらいに三上博史の演技はすごい。
なんと言うか、個人的に彼の声がたまらなく好きで、あの声で口説かれたら尻尾ふって付いて行っちゃうかもくらいの勢いである。
で、改めて2人のプロフィールを見てみたら、浅野温子は42歳、三上博史は41歳と言うことで、ちょっと驚きました。
その昔、40代って言うとなんか、すごくオジサンだったりオバサンだったりするイメージがあったのだけど、実際自分がその年齢に近付いてきて、その認識は何か違うんじゃないかな、と思うようになってきました。
イヤ、ただ単に自分に落ち着きがないだけなのかも知らんが。
でも、数から言うと重い響きだよね。(笑
と言うことで
とある日記を読んで、40代について思ったことを書いてみました。
お誕生日おめでとうございます。
あたしのマイは非通知です。
2003年11月04日(火) |
風邪、だと思われる。 |
朝起きたら、身体がだるくて動けない。
お腹が痛い。頭が痛い。
熱はないようだが、吐き気はするし、どうにも身体が動かせない。
とりあえず息子の幼稚園のお弁当は作ったものの、気持ち悪い。
娘の登校班の集合時間もいつもなら顔を出すのだが、パス。ひたすら寝転がる。
息子を幼稚園バスに乗せ、洗濯物を干そうとしたがどうにも気持ち悪い。
そういえば、夕べいつも通りにチューハイを飲んだのだが、いつもの半分の量も飲まないうちから気持ち悪くなり、激しく酔ってしまったのだった。
二日酔いということもあるまいが・・・と、とにかく出勤時間ぎりぎりまで布団に包まり、腹痛・頭痛と戦いながら仕事に向かう。
仕事を何とかがんばっていると懐かしい顔がやってきた。
ゆーじくんだった。
「元気?」
彼がくる時は偶然いつもあたしが具合悪いときで、毎回、
「具合悪い〜・・・」
と答えることになる。
久しぶりだし、売り場を見てもらおうと思って案内したのに、全く興味も示してくれず。
ランドセルの店別売上目標数がゆーじくんの店舗といっしょということで、
「負けませんよ」
と言ったら、
「ああ、販売数量はきっとこっちのほうが上だと思うよ。でも売上額自体はうちのほうが上だと思う」
とあっさりぬかし。
殴りたい衝動にかられた。
そんなこんなで仕事を終えて、帰宅したけどやっぱりお酒は飲みたくない。
近々飲み会・友人の結婚式を控え、体調を万全にするためにもこりゃしばらく禁酒、ですな。
あたしのマイは非通知です。
必死で作った売り場をたったひとこと、
「汚い」
と吐き捨てられるように言い残された。
そんなことはあたしが一番よく分かっている。
きちんとしたスペースが取れていない現状で、今年扱う全てのアイテムを展開するのはどう考えたって無理がある。
それでも、一番最初だからこそ、全ての色を展開したい、全てのアイテムを展開したい、と思い、出せるスペースの全てを使って展開した。
マネージャーにも確認してもらったものの、やはりマネージャーとて満足していないのは分かっていた。
それでも、現在の状態でできる限りの状態であるのを理解してくれてか、マネージャーからは何も言われなかった。
そこへ、売り場を巡回していた店長がやってきて、マネージャーにひとこと、
「ランドセルコーナー見てきたけどさ、汚いね。もっと色のグラデーションとか考えてきれいに展開できないもんかね」
と、短時間で仕上げた、その労力に関しては何もねぎらうことなく吐き捨てるように言い残していったのだ。
あたしはそのとき電話応対をしていて、直接聞いていたわけではなかったのだが、売り場つくりに関してはあたしが担当しているのも知っているはずだ。たまたまあたしがそばにいるのも知っていて、そんな風に言うのもいやな感じだった。
マネージャーは、と言えば、それに関して返事もせず、店長が行ってしまったあとにもひとこともあたしに対して、
「売り場汚いからなんとかして」
というようなこともなく、そのことがかえってあたしには申し訳なかった。
家に帰ってから、
「言っても仕方のないことだし、あたしがこう言う話をするのはいやみたいだからしちゃいけないんだろうけど悔しすぎる!」
とことの成り行きをぶちまけたら、夫が、
「自信がないから悔しいんだろ?きっちりやって自分が間違ってないんなら気にすることないじゃん」
そのひとことがまさに痛いところに突き刺さり、それまでブツブツふくれて文句を言っていただけだったあたしは突然わあわあ声をあげて泣き始めた。
そうなんだよ。
自分ができていないことを指摘されたから、それで自分の情けなさを棚に上げて店長への怒りに変えてしまったんだ。
悔しいよー・・・自分の実力のなさが情けないよ・・・。
ひとしきり泣いて、テレビを見たり、友達とメールで他愛ない話をしたりしているうちに、段々と気分が落ち着いてきた。
言われて悔しい思いをするなら、言われないようにすればいい。
いつか文句のひとつも言えないような売り場を作り数字をあげて、見返してやる。
少なくとも努力と結果を認め、見守ってくれる人たちがいる限り、あたしはがんばりたい。
あたしのマイは非通知です。