宇宙人がやってきた
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2002年06月13日(木) リーちゃんへ

リーちゃん、

ママは、何度も、何度も、ポストをのぞいて待ってました。
お手紙は、なかなか来なくって、ママは悲しかった。

けれど、ある日

「リーちゃんが、やってきます」というお手紙が届いて
ママはとってもとっても、嬉しかった。

妹か弟が、やっとできたって、コーちゃんの為に嬉しかった。

ごめんね、リーちゃん。

リーちゃんは、いっぱい食べて、元気に育ってくれました。

けれど、リーちゃんが何か新しいことをするたびに
嬉しいよりも、不安な気持ちがいつも大きかった。

お兄ちゃんと、同じことができるようになっても
喜んであげられず、いつも心配でたまらなかった。

その先にある「障害の可能性」にばかり、いつも心を囚われていました。

ごめんね、リーちゃん。

この間、先生に診てもらって
「薄いけど、自閉傾向はあります」って言われたとき
お兄ちゃんのような、ショックは受けなかったけれど

でも、ママが思ってしまったことは
リーちゃんのことより、お兄ちゃんの将来のことでした。

「コータの支えに、なれるのだろうか」と
そんなことを、先に考えてしまいました。

ごめんね、リーちゃん。
生まれる前から、生まれてからも、いつもいつも2番目で。

ごめんね、りーちゃん。

でも、でも、ママは貴女が大好きです。

とっても愛しくて、とっても大切。

ママの命より大事な人なのは、ふたりともおんなじです。
今までも、そしてこれからも。

4月から、ふたりきりの時間が初めてできましたね。

いっぱいいっぱい、出かけよう!

いっぱいいっぱい、楽しもうね!

お誕生日、おめでとう。



2002年06月03日(月) 長生きしたいなー・・・。

この週末、初めて私1人で、子ども達と買い物へ行きました。

朝から悩むくらい「だいじょうぶかなー」と不安でした。
何しろ、“多動×2=大変”の図式しか浮かばなかったので・・・。

けれど意外にも、息子は買い物の間ずっと、私のそばにいました。
娘をカートに入れ、売り場の中を移動する時もおとなしくついて来ました。

感無量・・・・・・。
何度も、車や自転車と衝突しそうになった姿が、目に浮かぶ。
こんな日が来るとは・・・。



その日の夕方、食事に出かけるため車に乗らず
バスで出かけたら、乗った途端に泣き出してしまいました。

「ナゼ、車、ノラナイノ?」

納得がいかない息子に、説明しないまま夫がバスに乗ってしまったからです。
「乗っちゃえば何とかなる」と思ったのでしょうね。夫は。

「先に、言っといてやらないとダメなんだってば」
そう夫に抗議しても、「う〜ん・・・」泣くほどのことかと思ってる様子。
一緒にいた義母も、
「バスに乗ろうねって、昼間言ったんだけどね」と不思議そう。

こういう時って、いつもやりきれなくなるんだよ。
昨日今日、この子の親になったわけじゃないじゃん。
何がこの子を不安がらせるか、苦痛なのか
知っているでしょう?見ているでしょう?

“泣いちゃった”んじゃないんだよ。“泣かせた”んだよ。
「他人には理解できない」オプションを持つ、子どもの親が。

難解なパズルを解いたあと、異物を口にしちゃうような子なんだよ。
できあがったパズルだけ見て「スゴイスゴイ」と言わず、
かじられてボロボロになった、ピースも見て。

「ヤダ〜ヤダ〜」と言いながら、バスに乗り込んできて
そのあとシクシク泣く息子を、誰も変な目で見ることはなかったけど
10年後の息子が同じことしたら、周りの人は好奇の目で見るでしょう。

その時に、「恥ずかしいから」「知られたくないから」
療育をしているのではありません。
泣いてしまうほど、辛い目に合わせたくないから、その為の「療育」なんです。

私は息子を愛していて、その気持ちは
死ぬまで・・いえ、死んでも変わらない。ずっとずっと変わらない。

理解を望むのが、とてもとても難しい障害。
身内にさえ「愛してよ」「理解してよ」とは言い切れない。

そう思うと、なんだか寂しくてたまらない・・・。




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